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死にたい時に見るとメンタルに良いアニメ4選!!

ゆるキャン△

山梨県に住む、なごみ系の女子高校生たちが、個人やグループでゆるゆるまったりとキャンプをするお話。ひとはかわいい生き物を見ると癒やされるし、自然の中に入るとこれまた癒やされる。

この作品は、「かわいい女の子」+「自然」という癒やし要素をかけ合わせ、綿密なロケハンと背景美術によって完璧な映像美に仕上げている。コンクリートジャングルに生きるビジネスマンや、部屋から一歩も出れないメンヘラやニートにとって、自然の映像美、特に雄大な富士山をバックにゆるゆるとした女子高生たちのかわいらしいやり取りには、癒やされること請け合いだ。

こういった癒やし要素をかけ合わせた作品群は、女の子のゆったりな日常を描いた「日常系」から派生して、「生きがい枠」などと呼ばれている。そんな作品たちの最高峰にそびえ立つのがこの『ゆるキャン△』と言えるかもしれない。

実際にアニメから入って、聖地巡礼に行ってみたり、そのままキャンプが趣味になったりする方も多いので、"生きがい”と言うのも大げさではないと思う。

ヤマノススメ

埼玉県飯能市に住む、なごみ系の女子高校生たちが、個人やグループでゆるゆると山登りをするお話。「美少女+自然」というこちらも癒やし要素をかけあわせ、綿密なロケハンと背景美術によって完璧な映像美に仕上がっている。またキャラクターの造形もとてもかわいらしく、見ているだけで平和な気持ちにもなれる。

先に挙げた『ゆるキャン△』とは同じ「生きがい枠」のアニメではあるが、「キャンプ」か「山登り」の違いだけではなく、割とこちらはガチな山を登ったり、主人公のひとりが富士山での挫折を経験したり、女の子同士の親密さゆえの嫉妬、手をつなぎ合うイチャイチャなど軽い百合的要素もある。

『ゆるキャン△』のキャラクターは意図的にそれぞれ「この子はこういうタイプ」と記号的に描かれているが、こちらはキャラクターの内面にぐっとフォーカスが当たっているので、表面上明るい感じの子が実は嫉妬深かったりするのがわかって、女の子同士って面倒くさいなと見てしまうひともいれば、すごく甘酸っぱい青春をそこに見出すこともできる。そこは単純に好みの問題だと思う。

ちなみにぼくは完全に後者で、ひなたちゃんって子の繊細さが甘酸っぱくて青春しまくりでたまらない。大好物である。自分の好きなアニメの女の子キャラクターのトップ10に間違いなく入る。

ゴールデンカムイ

日露戦争後、北海道アイヌが秘蔵していた大金塊をめぐる争いの話。元陸軍兵の杉元佐一とアイヌ少女のアシリパを中心として、金塊を元手に北海道征服を企む陸軍第七師団の情報将校・鶴見中尉や、戊辰戦争で死んだはずの土方歳三が実はずっと網走監獄で生かされていて、金塊を元手に蝦夷共和国を再興する夢を掲げているといったIFの歴史ものだ。

ストーリーの面白さはもちろんなのだが、厳しい北海道の冬を生き抜くアイヌの知恵や、特に主人公の杉元佐一の死ぬことを恐れずどんな怪我を負っても生き延びるその力強い生命力を見ていると、自分が部屋の中で勝手なくだらない思い込みで死にたくなっている事がほとほと馬鹿らしくなってくる。

劇中で人の命が軽く扱われ、単なるギャグのひとつに使われたりするのも意外と癒やされる。卑屈な笑いはメンタルに良くないが、ここまで底抜けに命を粗末にする明るいギャグにはなぜか元気が貰えてしまう。不思議なものだ。あと、アイヌの郷土料理が何度も登場するので、見ていると食欲が掻き立てられるのもいい感じだ。

Angel Beats!

『CLANNAD』など名作泣きゲーのシナリオ・楽曲を担当した麻枝准が、P.A.Worksと組んだ初めてのアニメ作品。

舞台は死後の世界であり、そこには大きな学園が存在している。しかし、その学校で普通に暮らしているとある日突然消えてしまう。実は、この死後の学園に呼び寄せられる生徒たちはみな、生前に未練を残して死んだ子たちだったのだ。だからこそこの死後の世界でただ消えていくことに理不尽を覚えて抗う主人公ゆりたちと、天使と呼ばれているかなでの「学園生活を楽しく過ごしてこの世界を『卒業』できるようにする」という目的は反発。お互いの戦いが日常的に行われてしまっている(天使の目的をゆりたちは知らない)。

そこにあとからわかる真実として実は未練を残さず死んだ音無がこの世界に迷い込むことで物語が大きく動いていく。先日結婚したアニソンシンガーのLiSAも、この劇中バンドのガルデモのボーカルとしてデビューを果たした大きな作品だ。

ぼく個人としては主人公の音無の生前の死ぬ最期の最期の瞬間まで希望を捨てず、未練を残さず死んでいったというエピソードにとても勇気をもらえた。あんな状態でも誰かの役立てる、自分が生きてきた証を残すことができる。それがラストの伏線にもなっていて素晴らしいと思う。

実はエンディングはふたつあって、麻枝准が最初構想に入れていた方はバッドエンドっぽい感じだからということで、TV放映版ではハッピーエンド版に変更された。しかし、個人的にはそのバッドエンド版の方が好きだ。一途に待っているなんてステキじゃないか。ちなみにその2つ目のエンディングは、サブスクリプションでは見れないので、BDでも借りて見て欲しい。

ちなみに最有力候補と思われる『CLANNAD』に関しては……

ちなみにこういうランキングに必ず入る『CLANNAD』だが、これは良薬にも劇薬にもなるので注意が必要である。

ストーリーを大雑把に書いてしまえば、高校時代に好きな女の子と付き合い、卒業後、主人公は町の電気工事会社で仕事をしながらその子と同棲。やがて子供ができて出産となるが、ヒロインの女の子は元々身体が弱く、出産に耐えきれず亡くなってしまう。その後、5年間、妻の死を受け入れることができなかった主人公は子供を相手親に預け、生きる意味を見失っていた。しかし、とあることがきっかけで妻の死を受け入れ、自分の子供を育てていく親としての決意が芽生えていく……という感じなのだが、ベースにあるのはお互いが愛し合った末の恋愛、同棲生活、結婚、家族愛など。人と人とのぬくもりが物語の根底に当たり前のように存在している。

だから、そういったものをこれまで感じてこなかったひとや、家族から疎外されて生きてきたひとが見ると余計に鬱が悪化してしまう。こんな優しい世界、自分とは無関係だ!きれいごとだ!死にたくなると……。超名作がゆえにメンタルが病んでいる時に見ると劇薬にもなりうる。

しかしながら、妻の死から初めて自分の子供と旅行に行くことになった主人公が、その旅を通して、子供との絆を取り戻したり、妻の死を初めて受け入れるシーンは涙無しでは見れない。ぼくは『CLANNAD』に関してはゲームからやっているのでもうわからないが、その場面が初見でも十分感動できるという意見も多いので、上にリンクを貼り付けた『CLANNAD AFTER STORY 第18話』だけ見てみるというのもいいかもしれない。 京都アニメーションならではのハイクオリティな細かな顔の表情、子供の涙の溢れ方など、見どころも多い。

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