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【ジャズ聴き初め】〜ジャズ初心者が師匠と聴く名盤名曲〜その3


●改めて初心者と師匠の紹介

初心者:ねこっぱち
5mmとSHEEPのベースとコーラス担当。
ひと通りのロック名盤はそこそこ通ってきた。
ビートルズ〜XTC辺りやスウェーデンPOPやイエス系プログレなどが好き。
事実上のリーダーホリオのヨメ。なのでリーダーホリオに対して師匠でもあるけど基本タメ口。

師匠:リーダーホリオ
80年頃からプロのベースプレイヤーとして活動を続ける。
5mmとSHEEPではボーカル&ギター担当。
SHEEPの楽曲の半分と5mmの全楽曲の作詞作曲とアレンジを手掛ける。
フュージョンやジャズもひと通り通ってきた世代。
ビートルズ〜10ccやイエス、ジェントルジャイアント、ドビュッシー、
などが好き。最近はDirty ProjectorsやWEENがお気に入りの様子。

●ジョン・スコフィールド、スティーブ・スワロー&ビル・スチュワート『Swallow Tales』

ねこぱ:さて師匠、3回目の本日は何を聴くのかな?

ホリオ:まずはジョン・スコフィールド、スティーブ・スワロー&ビル・スチュワートの『Swallow Tales』から。

ねこぱ:1曲目She Was Young。

ホリオ:ジョンスコとスティーブスワロー、2人とも弾いてる顔が浮かぶ。エエ顔して弾くからな。

ねこぱ:いい顔の人達なのねー。音だけ聴いてると、ああ、ジャズだわー、ジャズの印象ってこれだわーっていう、そんな曲。

ホリオ:飽きそう、と思てるな(笑)

ねこぱ:と、ここで、iPadのスピーカーからステレオのスピーカーに繋いだら印象が変わって演奏がリアルに。ちょっとだけ飽きなさそうになってきた。

ホリオ:スティーブスワローの音も、も少し聴こえたいからな。

ねこぱ:ドラムの人?

ホリオ:ベースやがな。ドラムは最初から割と聴こえるやん。スティーブスワローは所謂ジャズベーシストやけどエレキベース(エレアコ)をメインに使用してる、しかもピック弾き。

ねこぱ:ああ!あのピック弾きの人かー!これピック弾きなのかー、不思議。
で、2曲目『Falling Grace』、これもジャズだなーというジャズだなー。前に映像でチラッと見た時はそうでもなかったけど、音だけで聴くとハードル高いなあー。

ホリオ:ジョンスコ、大昔はそれほど好きでは無かったけど10年くらい前にYoutubeで観たら凄く良かったのであった。

ねこぱ:多分1週間くらい通勤中に聴き続けたら良さが分かってくるかもしれない予感。3曲目は『Postmouth Figurations』。

ホリオ:所謂「ジャズ」って言うのとは違うよね。所謂ジャズが好きな人にはアレですが。

ねこぱ:違うの?

ホリオ:聴ーたらわかんねん!パットメセニーを良いと思えるならジョンスコもお勧め。

ねこぱ:パットメセニーは67年のライブだけ凄く好き。何故なのかは分かんないけど。で、ジョンスコも聴き続けたら分かりそうな気はするんだよね。

ホリオ:次は『Anful Coffee』。
昔はこういう音楽を無理して聴いてたんかもなあ。で、ジョンスコは周囲からは「音が汚い」だの「音外し過ぎ」とか評判悪かった。今は素直に聴けるけど。

ねこぱ:なんか、なんだろう、今のところ自分はこの曲というのかコード進行というのかそういうところにピンと来てない気がする、かも。でも演奏はカッコいいのかもなあ、という予感。

ホリオ:所謂スタンダード曲をやってるのを聴くのが入りやすいのかも。

ねこぱ:そうかもねー。前回前々回の『ジャズ聴き始め』で聴いた人達のは、何この曲面白い!とかこのコード不穏でかっこいい!とかなんかそういうとっかかりがあった気がするけど、今これはちょっとどこを持ったらいいか分かんないみたいな。

ホリオ:まずはギター聴きなはれ。

ねこぱ:次は『Eiderdown』、なるほど確かにギターを聴くとなかなかとっつき易いかも。易くはないか。でもちょっと近づけそうな。っていうかこの曲はちょっと聴きやすいかも。

ホリオ:ジョンスコは結構剽軽なギターを弾くと個人的には思ってるねん。

ねこぱ:ひょうきん?

ホリオ:ユーモアがあると言うか、自由と言うか。で、次は『Away』、これは聴きやすいやろ。

ねこぱ:まあそうかな。

ホリオ:薄いなー。

ねこぱ:なんか凄い普通の曲出てきたー!とか思って。わたしは多分なにこれぶっ飛んでんなー!とかそう言う方が聴きやすいんすよ。

ホリオ:こう言う曲のスティーブスワローのソロは普通にギターっぽい。そして次は『In F』、これオモロイやん。

ねこぱ:そうね、入りの部分とか特にね。

ホリオ:アドリブに入ったら普通の4ビートになったけど。

ねこぱ:そうね、この普通の4ビートという奴がハードル高いのかもなあ。

ホリオ:まあ、、自分も正直好きとは言えない(笑)自分は8ビートの人間やからな。とりあえずドラムが土台になってくれてないとアカンねん。ワシはね。

ねこぱ:師匠ロックンローラーだからね。自分もなんか普通の4ビートなんかあんまり。。。でもこの頭と終わりの変なフレーズは好き。
で次は『Radio』。あ、この曲そんなに嫌じゃないな。ギターのハズれてる感がかっこいいのかな。このベースソロは無くていいけど。

ホリオ:やっぱり、ソロを回す感じが「またか」「これもか」ってなるな。しゃーないのかな。

ねこぱ:そーねー。でも最後の曲は良かったかな。。。。ベースソロ無くていいけど。

●ジャコ・パストリアス『Word of Mouth』

ホリオ:次はジャコ・パストリアス『Word of Mouth』、巨匠来た!

ねこぱ:1曲目『Crisis』これは聴きやすい。なにこれ、このベース、キチ●イ的な。

ホリオ:これ、それぞれのミュージシャンに他の人の音聴かせずに自由にやってもらったそうな。

ねこぱ:何故そんな事を。

ホリオ:まあええやん。オモロイからやろな。

ねこぱ:大阪人の発想。

ホリオ:オモロさ優先!

ねこぱ:大阪ローカルのノリ!

ホリオ:まあ聴こか。

ねこぱ:しかし好きに弾いていいとは言えこんなにベースぽこぽこぽこぽこ弾くかな普通。変態。かっこいいかも。

ホリオ:ベースは打ち込みでは無いのかな?

ねこぱ:え!打ち込み?ベーシストのアルバムなのに!

ホリオ:それもまたジャコ。

ねこぱ:次は『Three Views Of a Sacret』、この曲は映画音楽的親しみやすさの中にちょっとなんかある、そんな感じかな。

ホリオ:トゥーツシールマンス、エエ音。ジャコの音と「神々の会話」やな。

ねこぱ:ほほう。確かにいい音。普通のブルースハープとは違うの?吹く人の違い?

ホリオ:クロマチックハーモニカやね。でも同じクロマチックのスティービーワンダーとは全然違うもんね。で次は『Liberty City』。

ねこぱ:これもハーモニカいい音。

ホリオ:ジャコのベースもユーモアある。そしてめちゃエエ音。ブラスかっこええわな。ベースラインをスティールパンがなぞってるのも面白い。これは生で見たかったなあ。ジャコもトゥーツシールマンスももう死んどるからなあ。

ねこぱ:次は『Chromatic Fantasy』。

ホリオ:当時のアマチュアベーシストはみな弾いてみたわな。ちゃんと弾けるわけでは無いけど。

ねこぱ:弾いてみようと思うのが凄い。しかしこのアルバムなんがゴージャスだなあ。ジャコは何を目指してたのかなあ。

ホリオ:。。。こんな感じを目指してたんやろな。

ねこば:次は『Blackbird』、あ、ビートルズの奴ね。

ホリオ:ジャコ、ビートルズ好きらしいで。
そしてなんとなくヴァンダイクパークスに通じるものがある気もする。

ねこぱ:そして次は『Word Of Mouth』。なるほどヴァンダイクパークス。なんかこの音の壁というかどっぷり感、そういう事なら大所帯に納得。音楽の歴史の音絵巻的な。そういうのを録音物で箱庭的にではなく生バンド的にやるのがなんかちょっと不思議。そうかそういうものの口伝え、『Word Of Mouth』、なのかー。

ホリオ:そして『John and Mary』、こういうトロピカルな曲でスティールパンと良い感じのベースが一緒に鳴ってると細野晴臣氏の「はらいそ」とか思い出す。違うけど。

ねこぱ:細野さんもヴァンダイクパークスぽいよね。

ホリオ:そうね、好きでしょうな。はっぴいえんどにも関わってもらってたよね。

ねこぱ:そう言えばそうだった。
うーん、なんかこういう音絵巻的なものも気持ちは分かるし聴くのもいいけど、やりたいなとかは別に思わない。

ホリオ:やらんでええよ。

ねこぱ:まあな。。。なんか今の自分は、こう言うノスタルジー含みの音絵巻的なものよりもノスタルジー無しに知らずに色んなジャンルを時系列や地域とか関係なく取りこんじゃってるダーティープロジェクターズみたいなのが好きかなあ。ジャズでは無いけど。

本日の2枚は、1枚目のジョンスコの方がジャズ度が濃くて自分にはハードルは高かったけど頑張って1週間聴き続けて聴けるようになってみたいなあと思ったかな。ジャコも最初の方は楽しかったけど、大所帯の奴はなんか、うーん、今の自分にはなんか。。なんだろう。。。もっとバンドっていう単位に固執してるものが聴きたい、のかな。。そんな感じでごさいました。

(次へ続く)

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