【ジャズ聴き初め】〜ジャズ初心者が師匠と聴く名盤名曲〜その2
前回のその1はこちら↓
●改めて初心者と師匠の紹介
初心者:ねこっぱち
5mmとSHEEPのベースとコーラス担当。
ひと通りのロック名盤はそこそこ通ってきた。
ビートルズ〜XTC辺りやスウェーデンPOPやイエス系プログレなどが好き。
事実上のリーダーホリオのヨメ。なのでリーダーホリオに対して師匠でもあるけど基本タメ口。
師匠:リーダーホリオ
80年頃からプロのベースプレイヤーとして活動を続ける。
5mmとSHEEPではボーカル&ギター担当。
SHEEPの楽曲の半分と5mmの全楽曲の作詞作曲とアレンジを手掛ける。
フュージョンやジャズもひと通り通ってきた世代。
ビートルズ〜10ccやイエス、ジェントルジャイアント、ドビュッシー、
などが好き。最近はDirty ProjectorsやWEENがお気に入りの様子。
◇ハービー・ハンコック
『Head Hunters』
ねこぱ:さてと、第二回でごさいます。
まずはハービー・ハンコック『Head Hunters』でごさいますー。
ホリオ:1曲目Chameleon。
ねこぱ:これは。。ジャズなの?ファンクでは無くて?
ホリオ:ジャズと言うよりは、やね。
ねこぱ:でもジャズ括りなのね。
ホリオ:大きな括りでジャズ、かな?わからん。
ねこぱ:普通にかっこよくて聴きやすい。
ホリオ:実はワシもこれちゃんと聴いた事無い
(笑)
ねこぱ:無いんかーい!
ホリオ:悪いか!Mr.ハンズってアルバムは大昔良く聴いた。
ねこぱ:それはやっぱりファンク的なやつ?
ホリオ:そのアルバムは色々なセッションがごちゃ混ぜに収録されたやつ、と思う。ファンク的なものもあるし、カリプソやらジャズ的なものやら色々。ミュージシャンも色々。
ねこぱ:じゃあ、そのアルバムはこの後聴いてみよう!で、この曲に戻るけど、15分44秒って書いてあるよ!長!
あ!中盤からちょっとジャズっぽさが出てきた!ハービーって人は鍵盤の人なんだよね?弾きながらこう言うフレーズ弾けとかここで入れろとか指示出してるの?
ホリオ:指示出してる。目とか首と手とかで、かな?
ねこぱ:その場で、だけなの?事前に打ち合わせとか無いの?
ホリオ:あったり無かったりかな〜。次はWatermelon Man。ハービーハンコックが1962年、最初に発表した曲、やね。
ねこぱ:有名な曲のはずなのに全く聴き覚えない。。あ、バージョン違いというかセルフカバーだからなのかー。(ここで一度最初に発表したバージョンを聴いてみたのだった)元バージョンは知ってる。聴いた事ある。そしてそちらの方が聴きやすい。
ホリオ:次はSly。このベースのポールジャクソンは日本人と結婚して千葉の市川に住んでたんやけど、今は兵庫の芦屋にいるのかな?この人のベースはぶっとい音で好きやわ。
ねこぱ:不思議なベースフレーズ。。。昭和の刑事ものバディもののバックでよく流れる系の音楽。なので聴きやすい。
ホリオ:ある種土着な、ヨーロッパ音楽的とはまた違う観点のベース。
ねこぱ:いわゆる黒い、という事?
ホリオ:そういう事か!
ねこぱ:っていうかラテンなの?
ホリオ:ラテンみたいな感じもなくは無いけど、やっぱり黒人の音楽やね。で、次は、Vein Melter。
ねこぱ:なんかシャレオツな感じ。
。。。なんかこの、時折バラっとバラけて入ってくるリズムの感じがジャズ、なのかな?
ホリオ:ぬ?
ねこぱ:日本の純邦楽的なタイミングで各楽器が入ってきたりする、たまに。
ホリオ:ジャズがどうかは演奏者が所謂ジャズミュージシャンか、どうか、かな。
ねこぱ:ぬ?
ホリオ:タイミングは決してジャストを、良しとはしてへんからね。
ねこぱ:そうなの?
ホリオ:気持ちよければいい、のタイミングで。
◇ハービー・ハンコック
『Mr.Hands』
ホリオ:では、先程言ってたMr.ハンズ。1曲目Spiraling Prism。
ねこぱ:聴いた事ある!そして聴きやすい。
ホリオ:この曲のベースは大昔に譜面にして、レッスンとかで使ったような違うような。
ねこぱ:あ!確かにベースの練習でこんなフレーズ弾いた事あるような無いような。なんかフュージョン寄りというか、馴染みやすいし聴きやすいなあ。
ホリオ:フュージョン寄りと言うと身も蓋もないけど。まあそうなのかな。
ねこぱ:今の時代に丁度聴きやすい、みたいな、そんな音。シティポップの流行る時代にジャストフィット。で、次の曲は、Calypso。。と言うからにはラテンなんだろうけどとってもジャズだな。
ホリオ:まあジャズやね。スチールパンが入ろうがリズムがカリプソ的になろうが。
ねこぱ:明るくないもんね。太陽を感じない。スチールパンでそれらしからぬ不穏なフレーズを入れてきた!。。このラテン寄りのドラム、かっこいいな。
ホリオ:次はJust Around The Corner。
ねこぱ:またもベースレッスンぽい。
ホリオ:これも確かにレッスンでネタにしたかも。このベースはバイロンミラーかな。ジョージデュークバンドの。。。この曲はダサい(笑)
ねこぱ:チョッパーゴリ押しでダサカッコいい、という感じ。ひとまわりしてまたカッコ良くなりつつあるというか。
ホリオ:そうなのかもねー。次は4.A.M.
これはジャコや!
ねこぱ:この曲は全くダサく無い。正統派かっこいい。
ホリオ:これは全くダサく無い。
ねこぱ:こういうのが好きかもー。
ホリオ:ドラム、ハービーメイスンとジャコがスンバラすい!
ねこぱ:確かにこれなら皆ジャコジャコ言うよねって感じ。これ、かっこいいもんね。
ホリオ:色んなフレットレスさんおるけど、ジャコとパーシージョーンズとミックカーンは特別、やと思うなー。
ねこぱ:なんかベース弾く人とか皆ジャコジャコうるせーなとか思ってたけど、かっこいいねー。
ホリオ:ジャコはしゃーないよ。で、次はShiftless Shuffle。
ねこぱ:なんか独特のシャッフル。。。と思ったらシャッフルじゃ無くなった。なんなのかこのドラム。
ホリオ:もう少ししたらベースが「ぶーん!」って、ヤケクソみたいになる。
ねこぱ:ほほう。。。あ、ホントだ。
後半のこのドラムとベースのせめぎ合い?面白い。
ホリオ:この時代のプレベの音やなあ。クルセイダーズポップウェルもこんな音。でもこの時代のポールジャクソンはテレキャスベースを改造したやつ使ってたかな?
ねこぱ:次はTextures。コジャレてる系。
ホリオ:一瞬、部分的にYMOに聴こえる(笑)
ねこぱ:ホントだ、聴こえる。
ホリオ:サービス、とかに入ってそう。
ねこぱ:教授感。そう言う意味でも聴きやすい。。。
ホリオ:確かに、聴きやすさはある。
ねこぱ:結論。2枚聴いてきてどっちかと言えばこっちのアルバムの方が好きかなあ。
で、先週とも比較すると、チックコリアの方がハービーハンコックよりもさらに好き。現時点では。
(次週、第三回に続く)
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