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ライオンズ後半戦展望とトレードについて

借金5で前半戦を終えたライオンズ。
スタートこそ6勝3敗1分けと好調だったものの、4月から故障者が続出。
栗山巧、山川穂高、外崎修汰が次々と抹消され、交流戦では源田壮亮、Z.ニール、木村文紀が新型コロナウイルス陽性とその濃厚接触者として離脱してしまいました。穴を埋めるべく若手も奮闘していましたが、若林楽人が今季絶望の大怪我を負ってしまった時はもう何と言っていいか…。
ベンチ前に塩でも盛った方がいいんじゃないかと思いつつ改めて前半戦を振り返ってみます。

■チーム成績

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まずはチーム全体の成績から。
平均得点は昨年より落ち込み、辻監督が就任した2017年以降でワーストとなっています。
攻撃面のデータは全体的に昨年とあまり変わらない傾向を示しています。
「山賊打線」時代である2018・19年と比較すると長打率の下落が目につきますね…。
一方で「打撃が粗くなった」と思っていたK%についてはあまり変化がない。
K%がそのままに得点力が落ちてしまったのでそう思ってしまうんでしょうね。

投球面に目を転じるとで平均失点は改善しており、2017年以来の数字が出ています。もちろんまだまだ悪い数字ですが…。
チームにとって長年の課題であるK%は過去2年よりは良くなっているものの、まだ12球団ワースト。辻監督が口酸っぱく言っているBB%も同じく12球団ワーストで唯一の2桁台となっています。


後半戦メンバー予想
先発…高橋光成、今井達也、松本航、Z.ニール、渡邉勇太朗、本田圭佑、與座海人、浜屋将太
救援…平良海馬、増田達至、R.ギャレット、森脇亮介、平井克典、宮川哲、M.ダーモディ、十亀剣、武隈祥太、小川龍也、水上由伸、公文克彦
捕手…森友哉、岡田雅利、柘植世那
内野手…山川穂高、外崎修汰、中村剛也、源田壮亮、呉念庭、C.スパンジェンバーグ、山田遥楓、ブランドン、平沼翔太
外野手…栗山巧、愛斗、岸潤一郎、金子侑司、川越誠司、高木渉、熊代聖人

各ポジションで出場が予想される選手を書き出してみました。
その中でいくつか注目ポイントを書いてみます。

■注目ポイント①先発投手


前半戦では高橋・今井・松本のドラ1トリオがなんやかんやありつつローテの枠を埋めてくれました。
高橋は交流戦で連続KOがあったものの、AS前に持ち直し、リーグ2位の110.1回を消化。ただK%、BB%、HR/9や空振り率などが良くなっているわけではないので、これから揺り戻しが来る可能性もありそう。でもとりあえずイニングを食って試合を作ってくれたのでエースとしての責任を果たしてくれています。

心配なのは今井でコントロール大荒れながら長いイニングを投げていますが、14先発のうち120球以上を投じたのが8度。100球以下で降板したのは打球が直撃した5月29日タイガース戦のみで、シーズン後半のスタミナは大丈夫でしょうか…。
今年だけでなく長期的にライオンズに貢献してくれるはずの投手なので、あまり無理しないことを祈ります。

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ニールまでの4番手はほぼ固定かなと思いますが、問題はそれ以降。
15日に初先発が予定されている渡邉は来季以降に経験を積むのがメインテーマになるので、5先発くらいしてくれればいいかなと。
一方で28歳の本田圭佑、26歳の與座海人はファームでは結果を残していますが、明確に一軍で結果が欲しいところです。
いずれにしろ先発ローテに関しては試行錯誤が続くでしょう…。

■注目ポイント②センターどうする問題


2019年オフに秋山翔吾がメジャー移籍して以来、イマイチ固まっていないのがセンターのポジションです。
昨季は金子が85試合にスタメン出場したものの、OPS.615、wRC+74とレギュラーとして物足りない成績に終わりました。今季も4月は金子がレギュラーを務めていましたが、若林楽人が力を発揮するにつれセンターでの出場が増えました。
ただ若林が今季絶望の怪我を負ってしまったため、その後は金子や岸潤一郎がスタメンで出場しています。

今季だけでなく中長期的な編成も考慮するとセンターに誰を起用するのがいいのか?
来季開幕後には若林が帰ってくるので、それまで他のメンバーで凌ぐのも選択肢の一つですが、脚を怪我してしまったため復帰後も元のスピードが戻るかは分からない。しかも若林はセンターとしてレンジ、アームともにマイナスとなっておりUZRは-2.3でした。
もちろんこれはルーキーがたった120イニング守っただけの数字なので、復帰後も成長を期待してセンターで起用するのも十分アリだと思います。

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また同時に感じるのが金子センター起用について。
センターは両翼と打球の見え方が異なり、広い守備範囲が求められ、両翼の選手とのコミュニケーションも必要なポジション。内野手だった金子に30歳のシーズンだった昨季からセンターを任せましたが、なかなか無茶ぶりだっなあと感じるようになりました。
高い身体能力を求められることから、センターとしては20代後半にピークを迎え、30代にはコンバートされることも多いのに、30歳になって初めてセンターにチャレンジする…。
打撃低迷、盗塁成功率の低下と苦しいシーズンが続いていますが、守備に関してはちょっと同情してしまう…。

また他の選択肢としては愛斗のセンター起用でしょうか。
今季も40イニングしか守っておらず、ファームでもライトが中心だったのは承知していますが、守備能力、年齢、来季以降もレギュラーを張れる打撃のポテンシャルがあることを考えると、チャレンジしてほしい気持ちがあります。
代打・代走・守備固めが必要ない選手がセンターにハマれば、高木渉・西川愛也など打撃を売りに一軍定着を目指す選手を両翼で起用できるメリットもあるはず。
チャンスがあれば是非お願いしたい…。

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参考→ロバートさんの「データ」で考える中日ドラゴンズ
「35歳のセンター・大島洋平の両翼コンバートの是非を考える」


■トレードについて


8月12日早朝に一報が入ってきて飛び起きました。
シーズン中に同一リーグのファイターズとトレードが成立し、公文・平沼の2選手がライオンズに加入。
木村・佐藤龍世がチームを去ることになりました。

リリーフ不足に苦しんでおり、公文はその中でも「左殺し」での起用が予想されますが、同じ役割を担ってきた小川と同様に左打者との対戦成績があんまり良くない…。
実績があるので公文自身には期待していますが、ライオンズは左右で投手起用を決めがちなのでそこが不安です。

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平沼は内野3ポジションを守る左打ちの内野手。
今年台頭して来期以降も出番を増やしそうな野手が若林・岸・愛斗・ブランドン・渡部と右打ちが多かったこと、愛斗と同じ24歳とまだ伸びしろが期待できることが獲得の要因かと思われます。
ファームで際立った成績を残しているわけではないですが、BB%・K%は向上の兆しを見せています。
ただ守備はセカンド・サードではUZRがプラスとなっているものの、ショートではファームでもマイナスを計上しています。セカンド・サードだけであれば交換相手である佐藤も守れたので、トレードした意味が薄れてしまう。ショート守備を源田のバックアップレベルまで持ってこれるかどうか…。
ファームでの起用法と指導にも注目していきたいです。

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一方でファイターズへ移籍となった木村と佐藤。
木村は投手で入団してかれこれ15年も在籍してくれました。
渡辺久信、伊原春樹、田邊徳雄、辻発彦と監督が代わるたびに大きな期待を掛けられており、それだけ彼の持っている能力が評価されていたということだと思います。
正直に言ってしまうと期待に応えきれたとまでは言えなかったですが、忘れた頃に飛び出すビックプレーには楽しませてもらいました。
また周りの選手やファンとの接し方にも優しさが溢れていたのも印象的です。

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佐藤は個人的には初出場、初安打、初猛打賞、初本塁打と「初物」を色々と生で見れたので思い出深い選手です。
大卒とはいえドラ7でルーキーイヤーにファームでOPS.708はかなり優秀な数字でした。
昨年の不祥事が残念過ぎましたが、それでも今季B班キャンプでは副キャプテンとして松井二軍監督からも頑張りを認められていました。
しかし4月22日にサヨナラ負けを招くエラーを犯してしまい、それ以来二軍暮らし。渡部・ブランドンと同タイプのルーキーが入ってきたこともあり、環境を変えるにはいいタイミングだったと思います。

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両選手とも北海道での活躍を願っています!お元気で!


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