五月晴れ バスに揺られて 善福寺
今日は連休初日の5月3日、五月晴れの青い空と爽やかな風が気持ちい。朝の散歩に代えて少し遠くの公園にでも行ってみよう。だが、連休中はどこの公園も多くの人で混雑しているだろうな。人混みは嫌だな。それに、毎日が休日の老人が連休の真っ只中に出かけるべきではないな。いや待て、善福寺公園なら大丈夫じゃないか。緑豊かで湧水池のある公園なのに、何故だか多くの人が訪れるイメージがない。よし、行ってみよう。
てなわけで、バスに乗ること30分、善福寺公園バス停で下車、閑静な住宅街を抜けて11時前に公園に到達した。池の周りを散策する人、公園の滑り台やブランコで遊ぶ子供達はいるものの、出発前に予想した通り、ゆったりとした雰囲気が漂っている。思い切って来て良かった。井の頭公園や石神井公園は今頃大勢の人でごった返しているに違いない。Good Choice!
この公園は、井の頭公園、石神井公園と並ぶ武蔵野の3大湧水池の1つである。それなのに、連休中にもかかわらず静けさを保っている理由の1つは、公園の周りが住宅地で囲まれ、飲食店やアパレルを売る店などの商業施設がないことにあるだろう。加えて、最寄りのJR西荻窪駅との間がバスで10分程度を要する不便な点が、逆に幸いしているのだろう。
実は、私は今から60年前の高校生時代に善福寺のそばに半年ほど住んでいた。池を巡っていると、自然とその当時のことが脳裏に浮かんでくる。60年前から公園の雰囲気は変わっていないな。確か、池に面した斜面に橋幸夫の家があったな。あの頃は「潮来の三度笠」が流行って、羽振が良かったな。冬には池の一部が凍って、スケートをしていた人がいたが、温暖化した今では想像もできないことだな。
1周約1キロの池を回り終わる頃には、お昼が近づき、弁当を持った家族連れなどがやってきて、さしもの公園も人が増えて来た。そろそろ潮時のようだ、老人は潔く退散するとしよう。
追記:橋幸夫は当時20歳前後だった。家は壊されて別の人の家が建っていた。
(2023.05.05)