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ひかりのまつろ

発光する恋人を抱きしめる
蛍光色の鱗粉が肌に付く

忘れないように手のひらに乗せて歩いた記憶は
すべて零れ落ちてしまったらしい
正しかったことすべてかけらも思い出せないまま
自販機の前で立ち尽くす

バス通りは雨の日の朝の匂い
蛍光ピンクがきらめく
嬉しくなる
寂しくなる

明日のわたしは
あなたを覚えていられるだろうか

寝てない脳が鈍く揺れる
蛍光グリーンがささやく
悲しくなる
楽しくなる

確かに抱きしめたのはこの腕

ねぇあなたはどこにいる?

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