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90年代のシューターを志向する、並行世界のFPS—「Dusk」

- 概要

<Dusk>はDavid Szymanskiという一人開発者によって(*音楽除く)3年の開発期間を経って開発されたレトロテーストのFPSです。ですが、<Dusk>は単にノスタルジーに頼るゲームではありません。むしろ、今まで<Doom>や<Quake>をプレイした経験に照らしてみると、90年代を支配したハイパーシューターの人気がそのまま続くことになって、そのまま発展を遂げている平行世界から来たようなFPSです。

- この新しい皮袋は酒をもっとうまくする。

<Dusk>はレトロシューターの遺産と、現代シューターの便利性をよく融合したゲームです。以下にはいくつか例えを提示してみます。

まず一つ、マウス右クリックに狙い撃ちAim Downが指定されています。現代シューターのように命中率が上がったり移動速度が落ちたりはしますが(その意味ではズームインに近い機能です)、狙い撃ちが全くないので狙撃をセンスだけに依存していた当時90年代のシューターよりはもっと便利な機能です。

そして二つ、 全ての敵の攻撃はヒートスキャンではなくプロジェクタイル(以下、投射体)です。つまり、敵が撃ったところで当たるように出来ているのではなく、撃ったあとにそれぞれの大きさと速度を持つ玉が出てそれに当たればダメージを食らうようなゲームです。ヒートスキャンの「ように」感じられる攻撃もありますが、大きいアリーナのマップからみると、遠くから弾丸が飛んでくるのを観察できます。ここに加えて、基本近接武器である二丁鎌で正確に投射体の中央を当てると、はじける事が出来ます。それによって、敵の攻撃スタイルがはっきりと別れながらも、ヒートスキャンで不利と思ったり、誘導弾でイライラする事がなくなってます。

最後に、初のBooting自にヘッドフォーンをおススメする事でも分かるように、敵の動きを繊細なサウンドを通じて推測事が出来るも当時には出来なかった長点です。当時の <Doom>にもそのような要素がありましたが、存在有無だけで、距離な方向がちゃんとは伝わらなかったんですね。

もっと言えば、このような便利性はミッションあとの結果画面でも同じく発展がありました。<Dusk>の結果画面は <Quake>のように、正確に何人の敵をやっつけて、何個の秘密を発見したか明確に示しており、どれだけ早くプレイしたか・敵を一人も殺さなかったなどの縛りプレイに当たることを判断してプレート(PSのトロフィー的なもの)を与えるようにしています。それによってプレイヤーは何度も挑戦する事をダルく感じることなく、褒賞を与えられます。

- 実は酒の方も以前よりうまくなりました。

<Dusk>のレファランスになった <Doom>や <Quake>よりも早くアグレッシブな戦闘を誇ります。もちろん、 <Dusk>で貫通攻撃が出来る「クロスボー」, 「スーパーショットガン」よりリロードは遅いが遠くまで狙撃出来る「ハンティングライフル」を除くとそこまで新鮮な武器はありません。序盤の武器である拳銃と一般ショットガンどっちも二丁装備が出来るという所が印象的なぐらいでしょうか。ただ、 <Dusk>の武器に新鮮さはなくとも、戦闘状況に必要とされない武器は一つもあり得ません。

ほぼ最後の手段に過ぎなかった <Doom>のピストルと違って、 <Dusk>の二丁拳銃は十分なDPSを持っており、弾丸消費が減げしい「アサルトライフル」よりも体力が低い遠距離の敵には有用であり、上で並べたように基本近接武器である双鎌が玉を弾けることが出来るので、乱戦で意外とちゃんと役に立ちます。ほかの協力な武器も敵のタイプや状況によって使い分けることが出来るのはいう事もないでしょう。

また <Quake>などで、マウスの視線移動とジャンプを利用した(一種のバグであった)Bunnyhoppingは、単純に横にジャンプする事で加速が出来るので基本移動はもちろん戦闘時にも激しい速度感を味わえます。それにあわせて敵の密度も高く、1エピソードに総10ミッションで構成されている中9番目のミッションは必ずも大規模のアリーナマップを含まれています。

戦闘もファンタスティックですが、もっと驚くべきはレベルデザインです。<Dusk>は <Doom>や<Quake>のようにエピソード制度を採用しており、全体マップでミッションが表示されるなどで <Doom>のそれをモデルにして習っているようです。 <Doom>と違って、上で並べたように、 <Dusk>の1エピソードには10個のミッションがあります。<DOOM>がそうであるよう、いや、 <DOOM>以上に<Dusk>はエピソードが変わると空間も拡張されていきます。 E1では古い農家だった背景が、E2では軍事基地と街に、E3では怪しげな信者たちの教会、そして現実とも夢ともいえない夢幻的な空間で変わっていきます。

マップは三つのキーカードを獲得して進行する古典的な方式を取っており、マーカーはもちろんミニマップも存在しません。ただ、無駄な帰りBack-trackingはさせず、<Quake>のように一つのカギを獲得しておけば、すぐショットカットが出来るので非線形でありながらも無理で尺を伸ばしたような感じではありません。また、空間の大きさによる敵配置の変更とペースがうまく、狭い回廊からの圧迫感と広い空間での解放感がちゃんとゲームプレイとして表現されています。また、 <Quake>のような完全な3Dであることを十二分活用し、水の中や梯子で移動することは勿論、E2から登場する「山登り」アイテムを獲得すれば一定時間のうちにどの壁でも上ることが出来ます。このアイテムがいなくても、箱を積んで階段を作ったりロケットジャンプで障害物を省略する選択肢も可能です。見せつけのように破壊出来る窓を配置したところまでありました。

- <Dusk>だけの魅力もちゃんとありますよ!

<Doom>にしても<Quake>にしてもホラー要素や緊張する場所はありましたけど、<Dusk>ではこのようなホラー要素が光るパートが多くあります。フラッシュライトを提供するゲームでありますが、ライトを付けても空間が狭く待ち伏せを確認しにくかったり、ライトが壊されて再獲得するまで暗闇の中を進むパートもありました。エピソードに二度ぐらいは出るような感じですが、うざいというより戦闘のあとの落ち着いた進行だったので満足感あるパートでした。

エピソード全体の構成も規則的で素晴らしいです。E2の終盤からは夢幻的なステージが登場し、E3では文字の通り現実がひっくり返されるようなステージが多数登場します。上の並べたようにM9では毎度アリーナマップが登場し「物量戦」が味わえる事で、M10ではボス戦が準備されています。ボスは個体によって印象が薄いやつもありますが、「ママ」や最終ボスなどは本当に楽しい決闘という感じでした。

- 総評

<Dusk>は素晴らしい作品です。だが、この作品のすばらしさは、ただ90年代のシューターの遺産を受けついた事ではありません。その遺産を持ってどうやって現代的な環境に融合して出すかと悩み、そうする事によって90年代のシューターたちは持つことが出来なかった要素たちを組みあわせ、もっとアグレッシブで、もっと恐怖的で、もっとやりがいのあるシューターになりました。

もちろん<Dusk>は御覧の通りグラフィクスが優れたゲームではありません。でも、その部分を受け止めておけば、毎エピソードのビジュアルはグロテスクなアートワークで十分雰囲気作りをしていますし、マップも膨大なものから小さなもの存在し、何よりアグレッシブで「ウルトラヴァイオレンス」な旅を満喫できます。もっと言えば、スペックが低いマシンでも遊べるのも良いでしょう。NintendoSwitchに移植も決められたいますが、ジャイロエイムのオプションが可能であればそっちを買っても楽しめると思います。エピソードだけではなく、敵のウェーブが次から次へとくるアリーナモードだけでも携帯用で持つ十分な理由になります。

(難易度はハードに当たるCero Miedoプレイし、プレイタイムは21時間でした)

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