見出し画像

帰国前日記4


(下書きに残っていた書きかけの日記。2020年末、コロナ禍での留学を終えてニュージーランド・ダニーデンからウェリントン、オークランドを通って帰国した時の。紙に残っていた日記と記憶をたよりに書いてみる。)

帰国前日記1|おと|note(ダニーデン→ウェリントン)
帰国前日記2|おと|note(ウェリントン)
帰国前日記3|おと|note(ウェリントン)

11/30 ウェリントン→オークランド

早起きしてパッキングして宿をチェックアウト。4泊で$96(約6700円)だったのでまあまあお得。

空港に向かうバスまで時間があったのでパン屋で朝ご飯にクロワッサンを買い、カフェに入ってフラットホワイトを頼んだ。月曜日の朝9時なのにカフェにはビジネスマンらしき大人が何人もいて、打ち合わせまで行われていた。今までラフな半袖半パンサンダル姿のKiwiを見ることが多かったからスーツでばしっと決めたところを見るとギャップにきゅんとした。特におじさまほどかっこよかった。ギャップ萌えいいなあ。

画像1
コロナ仕様のバス。2020年春にロックダウンして以降、感染者0の期間が長かったので街では誰もマスクをしていなかった。
画像2
ウェリントン空港のガンダルフ。


真夏のクリスマスツリー

前回の反省を活かして無事2時間前に空港に着いた。飛行機に乗って13:45オークランド着。

降りて蒸し暑さにびっくりした。ダニーデンで暮らしている間に湿度の概念も忘れていたことに初めて気づいた。空気が重く肌に纏わりつく感じ、久しく忘れていた感覚で「あ、日本やん」って思わず感じた。湿度が低いことに慣れきっていたからその有難さを実感していなかったけれど、一旦その感覚を思い出すと一気にダニーデンが恋しくなった。ころころ天気変わるし冬は曇りばっかりって文句言ってたのに。

前日に予約した宿に荷物を置いて大通りを散策。今回の宿は部屋にロッカーがついていてパソコンやパスポートを持ち歩かなくていいので気持ちが楽。しかも8人部屋のドミトリーなのに宿泊者が自分しかいなくて得をした気分。

街にはウェリントンよりもさらにアジア系の割合が増えていて、ここはシンガポールですよと言われても信じてしまいそう。NZは移民国家、という意味を初めてきちんと実感した。日本ではアジア系でない見た目の人を見ると外国人だ!とつい反射的に思ってしまっていたけれど、ここまで多様な人種が集まるともう外国人かそうでないかの括りなんて全く意味を持たなくて個人としてしかその人を捉えられなくなる。日本にいた時は「外国人の○○」という風に個人としての前に外国人として、というフィルターを挟んで接してしまっていたんだ、と反省した。


12/1 オークランド

昨日は数時間しか街に出ていなかったけれど早くも都会疲れしたので昼まで日記やnoteを書いたり人のブログを読んだりして過ごした。昼からは歩いて数分のオークランド美術館(Auckland Art Gallery Toi o Tamaki)へ。ここも無料。15分後にボランティアの方が館内ツアーをしてくれるというので参加することにした。

画像3
木を使ったデザインが素敵。

各階を回りながら展示や館内の設計について説明してもらった。特に印象的だったのは1階のマオリの伝承をもとにした現代アート群。

マオリの伝承によると、世界の始まりは暗闇であり、長い長い夜を経て母なる大地と父なる空がその子どもである森の神Taneによって分離されたことで光と生命溢れる今の世界が出来上がった。

展示はこの国生み神話をもとに、暗闇に包まれた部屋から光溢れる部屋へと段階を分けて作品が配置されている。マオリ文化では大勢の神が登場し、1人の神が複数の役割を兼任している(例えば海の神はマオリの伝統工芸carvingの神でもある)こともある。

この日はこれで終わり。ダニーデンを出て5日目。中だるみと都会疲れで外に出る気力を失っていた。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?