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<テスラ、アマゾン、アップルなどが今週決算発表>

<じっちゃまセミナー<要旨>>
今週は、GAFAMとテスラ(TSLA)が、2021年第1四半期決算発表をする、非常に重要な週じゃないかと思います。
<マーケットの現状に投資家は、盛り下がっている理由>


1 . ロビンフッド現象で一時的に上がった銘柄も、すぐに沈没してしまった。
2 . SPAC銘柄も、上場後の一時期はフィーバーしたけれど、その後は一気に下げて、現在は “じりじり下げるか又は、横這いのまま辛うじて息をしている状態。
3 . 仮想通貨ブームも、コインベース(COIN)上場直後の株価急落が示すように投資家は踊らず、冷静に醒めている。
なので、投資家たちは、“なあ~だ、儲かりそうな投資対象は、何もないなあ~” と、盛り下がっている。

<株式市場にお金が回ってきていない理由は・・経済再開>


ワクチン接種が進捗して経済再開し、みんなが町に出て買い物をしている結果、今、小売り売上高が増えている。ワクチン接種が始まる前の人々は、外出が出来ない為にお金の行き場がなく、仕方なく株式市場に流れ込んできていたんだけれども、今はそれがなくなった訳です。

<株式市場を巡る環境は、どうなっているの?・・全然悪くなっていないよ>


1 . まず企業業績は凄く、すこぶる良い。今、第1四半期の決算発表シーズンだが、これまでに決算発表を終えた約25%の企業の内、84%の企業EPSでアップサイドサプライズを出している。これは歴史的な平均である77%上回っている。そしてEPS成長率の平均だが、33.8%と2010年第3四半期以来の非常に高い水準となっている。EPSの上方修正も非常に多い。ガイダンスも、引き上げる企業の方が多い。株式市場のバリュエーションだが、向こう12ヶ月の予想EPSに対して、SP&500は22.3倍で取引されている。過去5年間の平均は、17.9倍なので、やや割高になっている。でも、過去5年の平均の金利水準に比べれば、金利水準の方が低いし、過去5年の平均のEPSの成長率に比べれば、今の方がEPS早く成長している訳だから、ある程度のプレミアムのバリュエーションと言うのは全然不思議ではないと思う。
2 . 金利環境も、長期金利上昇一段落して、今、凄く良い感じになっている。なので、株式投資に弱気になる材料は、あんまりない。

<2021年、第1四半期決算の予想は?>


今週決算発表する大型銘柄のGAFAMは、全ての銘柄が良い決算を出してくると思う。他に注目銘柄としてテスラ(TSLA)が有るが、前回決算は少しだけミスしました。それは生産台数が若干予想を下回ったからです。今回は直近の納車台数は、予想を上回っていた。なので、今回はしくじらないと思う。だから、“この辺の銘柄は、全然心配していません“ と言うのが、僕のメッセージです。

<個人的に気になった質疑>
Q1、昨日HMYの発言頂きましたが、詳しいご見解をお聞きかませ下さいませ!(ライブ時間17:04)

A、ハーモニー・ゴールド・マイニング(HMY)
1 . 「ひょっとしたら、インフレがくるかもしれないね?」
今、アメリカの景気は良いので、“ひょっとしたら、インフレがくるかな?” と、投資家たちは思案している局面だと思う。そう、ひょっとすると今夏、FRBのターゲットを越えて2%以上の水準までインフレ率が上昇していくリスクが有ります。しかし、FRBは金利を動かさないと思う。やせ我慢してね。
2 . 「なにかインフレヘッジになる物は、無いかなあ?」
“ひょっとしたら、金利が動くかも知れない?“ と言う居心地の悪い環境に置かれた投資家は、”インフレに対して、何かヘッジしておきたいよね“ と言う気分になったと思う。そこで、”仮想通貨が、インフレヘッジになるんじゃないか?“ と言う思惑で、機関投資家のマネーの一部が、BTCとかに流れました。
3 . 「仮想通貨は、インフレヘッジの対象にならない!」
ここ数日間のBTC価格の下振れの値動きで、機関投資家は、インフレヘッジで仮想通貨投資するって言うのは、馬鹿げている“ と言う事に気が付きました。なぜならば、今、BTCは、玩具のように、”どたばたとトレードされていて、いまそれを買っている人の殆んどは、“仮想通貨で一発儲けて人生逆転したい!“ とか考えているギャンブラー達なのです。”おれ達はインフレヘッジ買っているのにも拘らず、ギャンブラー達が焼け出されてくるのに、巻き込まれてしまっちゃ、全然ヘッジにならないよね” と言うことですね。いま機関投資家はもう一回、インフレヘッジ先に関して見直しを始めていると思う。
4 . 「ゴールドが、インフレヘッジ先になるかも知れないね?」
ヘッジ先の見直し過程で、ゴールドがもう一回注目されるかも知れない。5日ほど前にデンバーゴールドフォーラムと言うカンファレンスで、いろんな産金会社がプレゼンをしました。いくつかのプレゼンを見たんだけれども、その中で特に経営の内容が改善しているなあと感じたのが、実はハーモニーだったんですね。もっと言えば物凄く負債を返している。バランスシートの内容が健全になっている、と感じました。同様に、中身が改善していた銘柄をもう1個言うと、バリック・ゴールド(GOLD)ですね。これも昔は借金まみれで、ふうふう言っていたんだけれども、今キャッシュフローが物凄く潤沢で債務をどんどん返している。だからバリックもいいと思う。この辺の銘柄かなと思います。

Q2、SPACの会計ルールの変更について、解説をお願いできますでしょうか?(ライブ時間31:25)


A、1 . 一言で言えば、ワラント(新株予約権)を、エクイティ(事業主として出資する)として参入するか、デッド(元本保証の債権)して参入するか、と言う事に対する判断だと思う。しかし、あれはまだ、一つの銘柄に対しての判断が示されただけで、全体として、そうなったと言う事ではないと思う。その判断が、SPAC全体のマーケットを下げてきた理由ですらないと思う。
2 . 「何故、SPAC銘柄は、今、ぼろぼろになっているの?」
いつも言っている事だが、“SPACは、通常だったらIPO出来ないようなクソな会社がやる、裏口上場なんですよ“ なので、そう言うクソな上場が、クソな結末になっただけで、全然不思議じゃない。全く驚くには値しない事だと思う。
3 . 「SPAC銘柄は、全部駄目なの?」
いや、そうは思わない。特別な事情で、SPACでなければ上場出来なかった銘柄もある。例えば、賭博関係のラフトキングス(DKNG)とかね。それはビジネスとして、機関投資家からお金を集め難いビジネスですからね。だからSPACを選ぶしかなかった。他には、宇宙関係銘柄ですね。これはまだ、海の物とも山の物とも分からないから、当分、利益なんか出ないと言う理由で、SPACに行かざるを得なかった、と言う事です。このように、ちゃんとした理由が有ってSPACの道を選んだ、と言う場合は、僕は大目に見ます。
4 . 「投資の前に、SPAC銘柄の良し悪しを見分ける事は可能なの?」
いちばん簡単な方法は、過去に普通にIPO実績が有るようなセクターで、わざわざSPACを使って上場してくるような会社は、”なにか瑕疵が有るかもしれない?” と疑ってください。例えば、金融サービスのセクターでSPAC使って上場したソーファイ(IPOE)という会社だが、これは箸にも棒にもかからないクソな会社なのに、それをチャマスの馬鹿たれが、SPACでIPOしたわけね。金融サービスのセクターって、IPO実績がいくらでも有るセクターなのに、そこでSPACと言うチャラついた器を使った連中って、やっている事が下の下だよねだから、そういう物には手を出さないで下さい。分かります?

Q3、ARKアークまた下がっていますけど、今後の見立てはどうでしょうか?(ライブ時間52:35)


A、1 . それ程心配していません。と言うのは、もう、かなり下がったと思うからね。
2 . 「最初に、アーク社(ARK)のファンドの投資マインドを確認しておくと」
それは、“エキサイティングなテーマやストーリーを買う!” と言う事ですよね。宇宙や、ゲノムや、フィンテック、そういうものばかりですね。
3 . 「次に投資について解説しますね」
最近になって投資を始めた人は、“投資”って、そういうものだと勘違いしているみたいですね。“投資はテーマを買うべきだ“ と、ところがそうじゃないんです。過去の長い投資の歴史の中で、テーマやストーリーが成功して儲かったのは、極少なんですよ。それ以外の期間は、決算、ファンダメンタルズ、金利、そう言ったものを手掛かりにして、地味に投資したものが成果を生んでいるんで有って、テーマやストーリーは結果を生み出していないんです。
4 . 「投資にとってのテーマやストーリーを、分かり易く言い換えるね。」
それは、”豚に無理やり紅い口紅を塗って売り飛ばすような事“ に他ならないんです。テーマ株を買いたいと言うのは、投資の入口としては良いけれども、それは幼稚、初心者のやることなんですよ。例えば、バージンギャラクチックの宇宙旅行とかの銘柄、それはどうだろうね?と思う。 そう言う会社なんですよアークと言う会社は。僕は別にキャシー・ウッドの事をディスっているのでもなんでもなくて、尊敬していますよ。でも、投資と言うものの本質は、そういうものではないんですよ。
5 . 「イノベーションの実現の難しさ、ってなに?」
技術革新、すなわちイノベーションを推進する為には、”損したってかまわない、チャンスに賭かけるんだ!” と言う、アグレッシブな、獰猛なマネーが必要です。投資の世界では、アニマルスピリッツって言うけどね、これがないと技術革新は起こらない、イノベーションは起こらない、経済は前進しないんだよ。そして、アグレッシブルなファンドマネージーのキャッシー・ウッドが、指揮官として率いるのがアーク社ですよ。だから彼女は尊敬されているんです。
6 . 「しかし、貴方が一生懸命働いて稼いだお金を、キャッシーのところに託したら、それは博打なんだよ!」
投資に大切なのは、”そうか!キャシーは偉いよね~、アグレッシブルだよね、格好良いね、じゃあ、キャッシーの所へお金を持っていこう!“ って、貴方が一生懸命働いて稼いだお金をキャッシーのところに託すかどうか? なんですよ。一般論として社会を論じる時に、アークみたいな存在が有ると言う事は、素晴らしい事ですよ。でも、そこで、ふっと気が付かなきゃいけないのは、”貴方のお金、リスクに晒して大丈夫ですか?“ と言う話をしているんですよ。
7 . 「だから、今、なんでアークが儲からなくなっているのか? ロビンフッダーが儲からなくなっているのか? SPACが儲からなくなっているのか?ですが・・
答えは簡単、それは去年新型コロナが蔓延して外出禁止令が出て、皆さんが頭を抱えてしまい、家の中にこもって何処にも行けない、お金も使えない、と言う状況になってしまったから ”お金の使いどころがなく、余ったマネーが行く所は株式市場しかなかった!” と言うわけなんです。そして、不況で悲観が蔓延している暗い世の中だから、アークは人気して凄くパフォーマンスが良かったし、テスラ(TSLA)も良かった。だけど今は逆でしょう? みんなが新型コロナのワクチン注射を打ってさ、もうこれで免疫出来たわ、遊びに行こうぜ!” って感じで、阿波踊りして、リア充しようとしている訳でしょう? なのに、何が悲しくて、株なんか買わなきゃいけないわけ? だから、株式市場に回るマネーは減っているわけでしょう? 企業のファンダメンタルズにしたってさ、成長している企業はごろごろ有るわけだから、成長と言うものが全然稀有じゃなくて当たり前なんですよ今は。例えば、ハイパーグロース株が決算で50%成長を出しても投資家は、“なんだ、お前の成長率って、たった50%なの? 全然たいした事ないじゃん、成長株って言うからには、もっと100%くらい成長しろよ!“ って感じで、凄く、投資家の目が厳しくなっている訳ですね。だからアークとかが “ぐずぐず” している訳、分かる? なので、経済の流れ、物色の流れ、そして株式市場での人気、そう言ったものを咀嚼して、段々味わえるように早くなってください。

「備考」
・チャマス:
“SPACキング” という異名を持つ、ベンチャーキャピタルSocial Capital社の創業者兼CEO、スリランカ人。
・ベンチャーキャピタル:ハイリターンを狙ったアグレッシブな投資を行う投資会社のこと。
・フィンテックFinTech:金融Financeと技術Technologyを組み合わせた造語、金融サービスと情報技術を結びつけたさまざまな革新的な動きを指す。
・イノベーション、innovation:革新、技術革新、大きな変化、新しい活用法、などの意味を持つこともある。ただ単に新しくするのではなく、これまでの常識が変わるほど社会を大きく動かす技術革新や、新たな概念を指す。
・破壊的イノベーション:既存の概念にとらわれず、新たな発想を積極的に取り入れることで、新製品や新サービスを生み出していくイノベーション。
・創造的イノベーション:顧客の意見や要望を取り入れながら進めるイノベーション。持続型イノベーションともいう。
( At 2021/04/24配信 )

<あとがき>
資金が少ないから、ついつい小型株やSPAC株を買って損ばっかりしたから、ハイパーグロースの代表、ズーム・ビデオ(ZM)を買ったけど、小さい幅で上がったり下がったりを繰り返すばかりで、全然ハイパーグロースじゃないじゃん! なんでやねん? もやもやしていたけど、広瀬さんの解説でよくわかったね。株式市場に回ってくるお金が減ったんだ! 成長に馴れてしまった投資家の買いマインドも縮小しているんだね。今年は難しい相場になるって、以前から広瀬さんが言っていたけど、それって儲けるのが非常に難しいって事だよね、とほほほ・・。元々、初心者には無理な話かもね、株で儲けるって事は・・苦笑いだね。・・でも、買う銘柄を決める時って、競馬の馬券を買う時みたいに、色々調べて考えて悩んで、結局最後はひらめきに賭けるギャンブルだから、ゲーム性が有って結構面白いよ。ギャンブルとかゲームとか、こんな考えって、広瀬さんの投資哲学から外れちゃうけどね。
以上


サポート有り難う。個人的に関心の有る事柄しか文書化しません。ランダム発行です。私の資金はポケットマネーの70~80万円なので小額過ぎて、優良大型株には手が出ません。1銘柄で10株くらい持たないと、貧乏臭く気分がしみったれるので、いつも手頃な30~50ドル/株の銘柄に目がいきます。