見出し画像

3冠馬3頭の夢の共演!しかし馬場も馬も常に変わっている【’20年ジャパンカップ】

アーモンドアイとコントレイル、デアリングタクトが参戦するJCとか楽しみすぎるに決まっている。馬券としてどうかよりも見てみたいという気持ち。

いちようアーモンドアイ、コントレイルについてちょっぴり触れてみる。

まず馬場の振り返り。先週の東京開催前11月20日の馬場発表だとCコース初日でクッション値9.5。今週は週の半ば東京は雨がポツポツ程度。

3日間で東京の芝施工は17レース。

11月23日東スポ2歳S 1分47秒5 

2勝クラスで 1分21秒7

両方ともスローのあがり勝負なので時計が遅く、前が残るレースだった。抑えておきたいことは、Cコース初日にも関わらず、直線は馬場の5〜6分どころを通っていたということ。パトロールビデオを見る限り、内側は傷んでおり砂煙がまっている。直線はスローで良いポジションをとった馬が馬場の良いところを通り前が残るレースだった。ペースが流れれば差しも届きそうだが、あまりに外を回すのでコースロスをしそう。インをついたら馬場が悪いところを通らされるので、思ったよりポジションが後ろだった馬が一か八かでインを選択することもあるだろうが、これは悪手だと考える。

ちなみに2019年ジャパンカップは馬場内側がとても良い状態であった。実際インをついたスワーヴリチャードとカレンブーケドールが上位にくるレースだった。

2018年も馬場内側はよく、何より高速馬場だった。あの時のクッション値はいったいどれくらいなんだろう。

ということで過去2年よりは内側が傷んでいる。

馬場が速いかどうか、馬場傾向は土曜日を見て判断したいが、ひとまず時計はそれなりに早いが内側の馬場は荒れているのが今の東京だ。

アーモンドアイ

懸念点は有馬記念以来の2001m以上のレースの出走だろう。道中息が入る4つ以上のコースを回るコース。

有馬記念の敗因は順調さを欠いた事、道中力んでいたことが上げられる。しかしそれまでのアーモンドアイのパフォーマンスを見ていると負けすぎに映った。ロードカナロアの傑作としてアーモンドアイ、サートゥルナーリアだが、両者ともに得意なレースのレースぶりから想像がつかないような負け方をする脆い一面があるのが中距離型に出たロードカナロア産駒のなのではないか。アーモンドアイの今のベストは時計が出る馬場が良い開催での良馬場でのマイルだろう。ヴィクトリアマイルは馬場が良い時期、開催だったとはいえ前半3F34.2を出たなりに多少行きたがりながら追走しラストの脚もったままに近いかたちで32秒9。マイルが忙しいなんてことは全くない。仕上がりがどれくらいだったかはわからないが、この秋の天皇賞秋。こちらは直線を向くまでスローで直線だけ勝負のレース。ここまでスローであがり33秒1。クロノジェネシス、フィエールマンと強い相手だったので着差はなかったが、ヴィクトリアマイルの弾け方をみる限り、道中スローで我慢しても味が出ないとも言えるのではないか。アーモンドアイ的には速い流れの追走は苦労がないし、最後も余力が残るのだから、ペースが流れコーナー二回の東京マイルの方が良いだろう。

これを踏まえ、コーナー4回の2400mコース。さらに馬場は荒れ気味である。

3歳時のジャパンカップを見ていれば問題なさそうだと思いつつ、冒頭でも書いたように今年は馬場が過去二年よりも荒れているように見える。そして競走馬は歳を重ねるごとに両親のどちらかの特色を出しやすい。アーモンドアイ陣営も3歳時のジャパンカップ、古馬になってからの有馬以外2001m以上のレースはつかってこなかった。つまり母のフサイチパンドラよりもロードカナロアらしくなってきているのだろう。あれほどのスピードを秘めているのだから当然とも言えるが。陣営もアーモンドアイの本質は1600mベースで2000mまでと考えているはずだ。今回ジャパンカップ参戦の報の前に香港C 2000mに出るのではないかということだった。

鞍上ルメールとのコンビ、アーモンドアイのラストレースなのでベストパフォーマンス、また私が考える不安要素を打ち破る好走を見たいものだがどうか。

コントレイル

よくジャパンカップを選んだな〜という率直な感想。コントレイルの菊花賞を見ても血統からうける印象そのままで、やはり2000mくらいが良い馬なんだなという印象を受けた。母のロードクロサイトがとにかく速い。ダービーにうってつけで菊花賞は厳しいレースになるだろうというのは周囲の予想どおり。徐々に力をつけてきたとはいえ2勝クラスを勝ったクラシックとは違う方向性の能力を示していたアリストテレスにあれだけ迫られたのだから。コントレイルがディープインパクトにアンブライドルズソング、Tiznow(インリアリティ系)にStormCatとまさにダービー配合に対し、アリストテレスはエピファネイアに母方はグレースアドマイヤでその父トニービン、母父サドラーズウェルズ。サドラーズウェルズのクロスをもっている馬だった。

ということは、コントレイルはスタミナが問われる舞台は得意ではないことが想像できる。ダービー馬がジャパンカップでしばらく勝っていないのもダービーと同じ東京2400mとはいえ、求められる適性が若干ズレることが原因だろう。

2019年 ワグネリアン2番人気3着 マカヒキ12番人気 4着 レイデオロ1番人気11着

2018年 出走なし

2017年 レイデオロ2番人気2着 マカヒキ6番人気4着 ワンアンドオンリー15番人気16着

という感じ。レースの特徴としても、牡馬ディープインパクト産駒よりもハーツクライが上位に来ているように、スタミナが問われるレースになるのが昔から同じだ。

昔からトニービンが強いレースだった。

コントレイルのダービーを見ているとやはり馬場がよい・かるい春の東京は良い。ダービーでのコントレイルの強さは深い奥を感じさせるものだったが、レースレベルは低調だったと評価している。

レースがスローだったとはいえ時計が出る開催で前にいった馬、内を通った馬が有利だった。勝ち時計2分24秒1。レースレベルが低調だと道中のペースも厳しくはないので時計も速くはならない。コントレイルの強さ、価値が時計によって下がることはないが、これまでの戦績はわりと恵まれた同世代が相手だったということは言えると思う。

そしてダービーよりは不向きと思える荒れた馬場、道中厳しいペースになりスタミナが要求された時、この強い相手を負かせるほどのパフォーマンスができるか?と考えると、疑問。

おや、3強のバチバチのレースを期待しているのに、人気二頭にケチがつけられた。3強で馬券の枠3つがうまらず、一波乱あるかもしれない。

3冠馬3頭のレースなんて見るだけで満足である。観戦料を払うつもりで馬券は波乱がある世界線を想像している。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?