19回目 私のあの日。

3月11日あの日、親と買い物に行こうとした時に車が軽トラックが物凄く揺れた。

え?誰か荷台に乗って飛び跳ねた?位揺れた。そしたらいつも聴いてる文化放送のゴールデンラジオの放送はいつもと全然違うものになった。

周りを見ると停電していて信号は機能せず幹線道路は絶対に渡れない。

迂回路と農道を駆使してなんとか帰宅。

家族は皆無事。

家も大丈夫。

ただ周りの家は瓦が落ちてぐしゃぐしゃ。

とりあえず都会に出ている友達の実家を250ccのバイクで見回り幸いな事に倒壊して無い事を確認た。途中信号が動いて無かったから交差点は結構危なかったがなんとか帰宅。

そこからは夜になる前に飯を作る為にガスは生きてたので習いたてのチャーハンを作り終えた後、古い発電機を倉庫から持ち出して来て、エンジンを何回もかけるもかからず。

夜になる。こんなに暗かったかと思うほど空が黒かった。

その頃水槽で魚を飼っていた為にエンジンの高圧洗浄機を使いアイドリングで1番大きな水槽の水を回す。小さな水槽は酸素の出る石って言う運搬用のグッズをいれたが水温も上げられずどうしようもない。

家の中で昔ながらの石油ストーブがあった為暖をとった。電気は要らずマッチだけで使えた。シンプルってアナログって良いな!って思った。

あの地震の数年前から良くやってた大地震関連の予知みたいなテレビ番組をたまたま見た時に1日1人3リッターだからと買い込んでおいた賞味期限切れの水をヤカンでストーブの上に置き、加湿しつつ、こたつの有る居間に家族で集まり夜を過ごす事にした。

たまに窓を開けて換気したら外はやっぱり電気がついていない。

そうだ!ポータブルのカーナビがワンセグついてる‼︎って思うも電池が無い。

あ!!車に繋げば良いんだってなって繋いで写る様になって最初に出て来た映像は、火の塊の中に有る学校らしき建物を横から写してる映像だった。

え?水浸しなのか?大変な事が起きてるって思った。

いや、確かに自分の所も大変な事が起きてるのだけどレベルが違いすぎるって話。

これは続くかもしれない。食料はどうする?って自問自答した。

コンビニなら24時間だ!と思いつつ水槽仲間と連絡を取った。

水槽仲間の家にはアジアアロワナが居た。

対処法を聞くと天に任せるしかないと言う。とりあえず酸素の出る石は2つ入れたとの事だった。

足らない事は明白だった。

どんな想いで稚魚のアジアアロワナを飼い始めたか知ってたので在庫に有る酸素の出る石を全部を渡しに行く事にした。自宅の小さな水槽は多分持たないから全部渡す事にした。行きの道のりでコンビニに寄った。道路は車の光以外無し。

近くのコンビニでパンはもう売り切れ。カップ麺も無し。

有るのは四角い即席麺のサッポロ一番味噌ラーメンの在庫だけ。あれを買えばいいか!と思ったら自分の前を主婦2人が話しが聞こえて来た。

Aさん:あ!ラーメン有った!

Bさん:え!?あ、でも、うちはオール電化だからダメだ

Aさん:あぁ!うちもダメだ。何か別なもの探さなきゃ


石油ストーブでお湯沸かして食べればいけるとおもってた自分には「だから残ってたのか」って衝撃だった。

それを持ってレジの列に並ぶと今度は「お釣りが出ないので、大きなお金では買えません!カードも使えません。すみません!商品はそのままで結構ですので」って店員さんの声が聞こえて来た。それを聞いてレジの列から3名ほど居なくなった。

自分は戦争の話を聞いていたので今も常に小銭を用意して有る。お釣りが出ないから買えない話は聞いた事があったし。地震予知なんて世の中騒いでいた時にテレビでやってた阪神淡路大震災の時の特集でも言ってた。

仕事がらもあるが強いお金は1000札と500円玉だと思ってる。まず一万円札があったらすぐに崩す癖がついてる。だから小銭貯金もしている。これはいろんな意味があって。その内書くかも知れない。

話を戻す。

自宅と水槽仲間の分をレジで小銭で購入して、水槽仲間の家に行き酸素の出る石と食料も渡すと新幹線の先は全然普通らしいよと聞いた。

え!?そうなの?食料は確保できそう出しちょっと行ってみるわ!と言って別れた。続く。