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骨髄提供した話(まとめ編)

どうもこんにちは

この記事を接骨院のブログで書いた時とは少し心境が変わった部分があるので、改変して綴りたいと思います。

前回までの投稿で自分がどうして骨髄バンクに登録したか、どういう経過を辿って提供までに至ったか、そして実際の提供はどんな感じなのかを書きました

提供を終えしばらく経った今の気持ちを一言で表すなら
今でも『大した事じゃない』です
そこは今後も変わることは無いと思います

もちろん提供を受ける患者さんの側からしたら命に関わる問題で、大ごとです

しかし提供する側の負担はあくまで主観ですがそんなに大きなものではないと感じました
もしまた提供をお願いされれば喜んで提供します

それは手厚い事前検査から始まり肉体的精神的にも丁寧な同意までの過程や入院中の看護、自治体の実施している助成金の制度など、ドナーは非常に厳重に守られていて、ドナーは安心感を持って提供に望めると言えるからです

安易に「みんなが骨髄バンクに登録するべき」とは言いませんが、少しでも誰かの役に立ちたい、身近に血液の病気で苦しんでいる人がいるという方は骨髄バンクに登録を考えてみてもいいのではないでしょうか

ちなみに
手術後は希望すれば患者さんと2往復まで匿名で手紙の交換が可能だそうです。
今のところ自分から手紙を出す予定はありませんし患者さん側からも手紙は届いていませんが、日本のどこかで自分の骨髄が頑張ってくれていると信じています

術後にとあるドクターにかけていただいた言葉で心に残っているものがあります
「血液の病気を持つ患者さんにとって骨髄バンクは最後の望み」という言葉です
骨髄バンクの登録者が増えるという事は患者さんにとってその望みが増えるという事です
もちろん最初から適合したら辞退するつもりという人は登録するべきではないとは思いますし、辞退者が続出するのはやはり問題ですが
それでも骨髄提供というのがどういうものであるかを知った上で、登録者が一人でも増えるといいなと今でも思っています


・・・あとがき

こうやって自身の体験を記事にして共有しましたが
骨髄バンクに登録しない人を否定する気は有りません。
骨髄提供をした事を人に話した時「なんでそんななんの特にもならない事したの?バカじゃ無い?」と言われたこともありました。なるほど、よく考えればそう思う人がいるのも当然の事です

昨今の新型ウイルス感染拡大の影響を受け、大変尽力されている医療従事者を励まそうというムーブメントが起こったり、歌手が自身の作品を無償で公開したり、困っている人を助けようという支援者や寄付金が増えたりと、とても素晴らしい活動が広がっています

しかし一方で、それが当たり前になるといずれ奉仕の精神を表に出さ無いことは、即ち悪のような風潮が増してゆく可能性があります
それはシンプルにただの「同調圧力」で、とても恐ろしい事です

誰にも言わず淡々と人のために行動している人もいますし、本当に小さな活動を細々と続けている方もいます
一方で当事者意識の無い行動は時に押し付けにもなり得ます

ボランティアはあくまで人に強制されるものではなく、提供する本人の意思のもとで、受け取る側の事だけを思って行われるべきです
困っている人の立場に立って、その上で自分にできる事をよく考えて行動をしましょう


僕はいつも「傍観者よりも偽善者に」と思っていますけどね。


それでは、また。



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