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医師国家試験対策物語【medic school story】

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国家試験直前まで毎日のように麻雀を打ちながらも、医学の本質を学習し、国家試験後の研修医の時代にまで活かせる医学の基礎力の形成。
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記事一覧

医学教育における基礎医学の重要性

基礎医学は臨床の役に立たないと思っている人がときどきいるが、全くそんなことはない。基礎医学は医学的考え方において、文字通り基礎・基盤である。 基礎というのは easy や experimental、not clinical ということではなく、basic、fundamental あるいは essential に相当するものであると思う。 一部で役立たないと思われている背景は何なのだろうか。それを考えないといけないと思う。 一つは医学部の講義である。多くの教員は研究のプロ

医師全般+医学生上級生への推薦図書:診断のゲシュタルトとデギュスタシオン①②と薬のデギュスタシオン

ゲシュタルトとは「形」のことである。 デギュスタシオンとはワインなどの「テイスティング」のことである。 【診断のゲシュタルトとデギュスタシオン】日常よく遭遇する、あるいは、重大・重要な疾患などを取り上げて、その疾患が「どのようなものであるか」つまり「病気のイメージ」が書かれてある。 教科書的な事実やデータの羅列ではなく、ときとして、その疾患に立ち向かうときの「肌感」が伝わってくる。編者は、ダイアモンド・プリンセス号の内情を YouTube で告発し有名となった(もともと有

うつヌケのお得技ベストセレクション:一般向けかつ医療従事者向けの精神疾患全般の推薦図書として

実は一般書籍の中にも優れた医学情報を含む本がときどきある(実際に多くはないというのが個人的見解である)。もちろん患者目線に立って書かれているので、記載は平易で読みやすい。この本はまさにその代表であると言える。専門家の医師が監修している。 この本は「うつ病」をテーマとして、その具体的な対処法について「本人」「家族」「職場」など複数の視点から述べ、また、症状・受診・治療などのことはもちろん、職場との連絡や対処法、睡眠・運動・食事など、実生活上で重要になる観点からも述べられて

小児科の一般向け推薦図書:医療従事者にも絶対に役に立つ!

個人的な意見であるが、 小児科の医学書・教科書ってなかなか役に立たない。 結論から言うと、 「子供の病気」の一般向け書籍は、 子供をもつ親御さんだけでなく、 医療従事者にも大変有用である! どんな本にも書いてある。 「子供は大人のミニチュア版ではない」 つまり、 大人とはそもそも診る方法、考え方が違うのだ、と。 しかし、実際、 小児科のカバー範囲は大人と同じくらい全身にわたるにもかかわらず、 小児科の教科書1冊でカバーできるのか? 実際、 小児科の教科書は網羅的だが

(18)非病理関連領域(精神科・一般小児・総合内科・救急など)

1.精神科💛【精神科の勉強法1】精神科の勉強について多くの人が誤解しているように思う 💛【精神科の勉強法2】精神科のオススメ教科書 💛【精神科の勉強法3】精神科の知識をその後どう活かすか:非精神科の医師へ 💛うつヌケのお得技ベストセレクション:一般向けかつ医療従事者向けの精神疾患全般の推薦図書として 💛セロトニンやGABAの精神安定作用は経口摂取では得られないって話:脳のつくり=解剖学から考える 【境界領域】 💚発達障害(developmental disorder)概論

【精神科の勉強法3】精神科の知識をその後どう活かすか:非精神科の医師へ

精神科は病理との直接的関連は小さいが、 診断学が重要である点で実は類似している。 精神科の勉強法について浅学ながら述べる。 【本日の内容】 (1)精神科の概要と勉強法:誤解するなかれ! (2)精神科のオススメ教科書 (3)精神科知識をその後どう活かすか:非精神科の医師へ👈今日はココ (3)精神科知識をその後どう活かすか:非精神科の医師へまず、文章がただただ長いが読んでいただければ幸いである。日常診療および自身の経験から思うところがある。医療従事者、特に非精神科の医師(にな

【精神科の勉強法2】精神科のオススメ教科書

精神科は病理との直接的関連は小さいが、 診断学が重要である点で実は類似している。 精神科の勉強法について浅学ながら述べる。 【本日の内容】 (1)精神科の概要と勉強法:誤解するなかれ! (2)精神科のオススメ教科書👈今日はココ (3)精神科の知識をその後どう活かすか:非精神科の医師へ (2)精神科のオススメ教科書医学生にとって精神科に学習時間を割く余裕がどれだけあるだろうか。そういうことを度外視して内容的に薦めるのは圧倒的に【現代臨床精神医学】である。 故・大熊輝雄先生

【精神科の勉強法1】精神科の勉強について多くの人が誤解しているように思う

精神科は病理との直接的関連は小さいが、 診断学が重要である点で実は類似している。 精神科の勉強法について浅学ながらシリーズで述べる。 【内容】 (1)精神科の概要と勉強法:誤解するなかれ!👈今日はココ (2)精神科のオススメ教科書 (3)精神科の知識をその後どう活かすか:非精神科の医師へ (1)精神科の概要と勉強法:誤解するなかれ! 精神科は、 医学生や非精神科の医師に 誤解されている向きがあるように思う。 精神科領域では、 1)DSM(Diagnostic and S

病理基本用語集#2 分化について

【本日の内容】 (1)正常な分化の過程:表皮を例に (2)腫瘍・癌の分化・分化度について (3)分化に関する特殊用語 注:上記写真はロビンス病理学であるが、この記事はロビンス病理学の内容をまとめたものではなく、ロビンスを含めて筆者が今まで読んだ病理学の本から得た知識、経験や先輩方から学んだ知識をまとめたものである。 (1)分化について:表皮を例に細胞は成長にしたがって、 未熟な細胞から成熟した細胞に変化する。 その過程を分化(differentiation)といい、 分

病理基本用語集#1

【本日の内容】 (1)細胞・組織の適応反応 (2)-plasia = to form:形成すること (3)腫瘍などを表す用語 注:上記写真はロビンス病理学であるが、この記事はロビンス病理学の内容をまとめたものではなく、ロビンスを含めて筆者が今まで読んだ病理学の本から得た知識、経験や先輩方から学んだ知識をまとめたものである。 (1)細胞・組織の適応反応過形成・増生(hyperplasia):細胞の数の増加 低形成(hypoplasia):細胞の数の減少 肥大・肥厚(hyp

【病理学】基礎医学の教科書・勉強法

(1)病理学とは病理学 pathology は、 病(やまい=pathos)の理(ことわり=logos)を学ぶ学問で、 要するに、 「どのようにして病気が発生するか」 ということを学ぶ。 病理学は【基礎と臨床の架け橋】としばしば言われる。 病理学では、 その前に学んだ生化学、生理学、解剖学、組織学などを前提に、 正常なものがどのように変化すれば異常(=病気)になるかを学び、 それはつまり、 基礎医学の中で唯一「病気」そのものを中心に扱っているからである。 臨床医学では、

医学生向け情報サイト集

この【note】上でも医学書について別項目で解説していくが、 今回は外のサイトで代表的なものをピックアップした。 1人で情報を網羅することは困難で、 また、多少の好みも出てくる。 他サイトと比較しながら、より良い選択を各自していこう。 他にもオススメのサイトがあれば適宜追加するので、 是非お知らせください。

医学書の読み方

医学書の読む最良の方法は、 【Cover To Cover】 すなわち、一通り通読することである。 「いや、無理だ」と思うのが自然である。 僕も医学部に入って、 高校までの教科書と全く厚さが、ページ数が違うことに 愕然とした。 そもそも高校の教科書なんて、 授業で何となくみただけで、自分で通読したことなんてなかった。 それが、 いきなり、この厚さ。 【教科書選びのポイント】大学の試験対策ならば、 各大学であるような試験対策プリントをやれば十分である。 ここではあくま

医師への道 OVERVIEW

医学部合格後から医師国家試験合格までの道のりをまとめる。 大学により多少カリキュラムの組み立てや順序に違いはあるが、 大筋は同じである。 (Ⅰ)1~3年次くらい(1)教養課程 (2)基礎医学:講義と実習 (3)基礎医学:研究室配属 教養課程では将来使わない偏微分や重積分、線形代数、分子軌道を学ぶが、 受験に命をかけてきた人間が多いので、みんな結構ガチである。 もしくは、簡単に脱落するも、試験対策プリントの一夜漬けで乗り切る。 基礎医学は、まあ、始め面白くなかった。 物理