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年金を貰うための期間を3年前に25年から10年に短縮したけど、本当に25年は長過ぎたのか?

おはようございます。
年金アドバイザーのhirokiです。

老齢の年金を貰う場合は最低でも10年の期間があれば年金が将来は貰えるという事になっています。

10年というのは保険料を納めた期間が、というのではなく保険料を免除してもらった期間や、カラ期間を合わせて10年あればよいという事です。

ここにカラ期間という用語が出てきましたね。

僕の記事を長い事読んでくださってる方はご存じかもしれませんが、読者になられたばかりの方もいらっしゃるのでカラ期間について少し説明します。

国民年金は昭和36年4月から施行され、厚生年金や共済年金に加入してない人が強制加入となりました。
国民年金を貰う条件としては最低25年あれば貰えるよと。

ところが主に昭和61年3月31日までの期間に多いんですが、この当時は国民年金には強制加入しなくてもよいという人が居ました。

国の都合で、年金に加入してもしなくてもいいよっていう人が居たのです。
25年満たさなければ貰えないというのに、加入しなくていい時を設けた。

たとえばサラリーマンの専業主婦だった人は、昭和61年3月までは国民年金には強制加入にならずに任意の加入でした。

よって、国民年金には加入してない人も結構いたわけです。

なぜこの専業主婦が強制加入から外れていたのかというと、サラリーマンに将来支給される厚生年金が夫婦の生活費をひっくるめた給付をしていたので(世帯単位の年金)、わざわざ専業主婦を無理やり国民年金に加入させる必要は無いだろうという事で強制加入から外したのです。

つまりサラリーマンや公務員の専業主婦というのは将来は無年金である事が前提だった。
夫に夫婦2人分の生活費を賄う厚生年金支払うから、妻に年金は不要だろうと。

ところが、このような事をしていたら、離婚した時に妻が個人名義で年金が貰えないという事態が起こりえます。

そのような心配があったから昭和61年4月からは専業主婦も強制加入にして、将来は個人名義で国民年金が受けれるように改正されました。

専業主婦も昭和61年4月から国民年金に強制加入になったけど…もともと強制加入じゃなかったのに、今から強制加入になったので25年満たしてね!って言っても満たせない人がいますよね^^;

じゃあどうするか。

過去に、国の都合で加入させてなかった期間を、年金額には反映しないけどせめて年金の期間には反映させようねっていう事で存在するのがカラ期間。

年金を貰うための期間には含むけど、年金額には反映しない空っぽの期間だから、カラ(空)期間と呼ばれます。

カラ期間の話はこの辺にして、先に進みましょう。

話を戻すと、国民年金や厚年や共済の保険料を納付した期間+免除期間+カラ期間≧10年あれば老齢の年金を貰う資格があるというのが現在の制度です。

もともと25年必要だったのが、10年に短縮されたのは平成29年8月1日からでしたが、あれから3年の時が経ちました。

25年を10年に短縮しようと決めたのは旧民主党政権です。

他国に比べて25年は長すぎるから、10年に短縮して年金貰いやすくしようと。

しかしながら25年は長すぎていたのかというと、長すぎるものではなかった。

国民年金は20歳から60歳までの40年間が強制加入ですが、60歳から65歳までの5年間は任意で加入する事が出来ます。

この期間だけで45年もある。

さらに、20歳未満で厚生年金加入したりする人もいるし、厚生年金加入なら最大70歳まで加入できる。

そうするととことん加入するとしたら50年くらい加入する事が出来る。

しかも、他国には無い保険料免除の制度が大々的に取り入れられてる。

免除期間は主に所得が低くて国民年金保険料支払う余力なんてない!っていう人が利用する。
最近だと自然災害が多いから、被災者の方の負担を重くしないために免除したりすることもできる。

学生期間とかもやはり保険料支払うのは負担だから、学生期間は免除したりできる。

免除にはするけど、年金を貰うための最低25年(現在は10年)には含めますっていう制度。
しかも免除には国が多額の税金を投入しているので(約10兆円)、本人が保険料を全く支払っていなくても将来年金が貰える(学生の免除は除く)。

たとえば、20歳から60歳までの40年間すべて国民年金保険料を免除してきた人でも、国民年金の老齢基礎年金の半分は貰える。

それは国が税金で老齢基礎年金の2分の1を支払うから。

老齢基礎年金の満額は現在は781,700円ですが、すべて保険料を免除していても390,850円の年金に反映するという事です。

日本の年金制度はこの免除制度が大々的に取り入れられていて、しかも基礎年金の半分にも及ぶ税金が入ってるというのが大きな特徴。

しかも免除は市役所で5分か10分程度の手続きで完了してしまう。

保険料を納めた期間だけでなく、免除期間、カラ期間を合わせて25年(今は10年)でいいっていう制度なんです。
ひたすら保険料を支払う事を拒み、免除してもらう手続きも拒み続けるくらい頑張らないとなかなか25年満たせないという事は起こらない。

もし、この25年が保険料納付した期間だけを見るならば、他国に比べて長いのかなとは思う。

25年という期間だけを見ると、うわ!長いなあ…っていう気がしますが、その25年に含まれる期間が何なのかを見れば必ずしも長いわけでもない。

しかし、旧民主党政権はさっさとこの期間を10年に短縮する事を決めてしまった。

今の平均寿命は男子が81歳で女子が87歳ですが、65歳から年金を貰い始めたとして、たった10年納めたら20年以上も年金支払いますよっていう事を認めてるようなもん。
普通はそんな都合のいい話が通るわけがない。

もちろん過去の支払った保険料分の年金しか支給しないから、たった10年納めて満額の年金を保障するわけではないけども…

無年金者を救済するためという目的もあったでしょうが、今後も少子高齢化で年金を受給する高齢者が増えて、それを支える現役世代が少なくなる中で、財政の過剰な負担を軽減しなければならない時にやる事ではなかったと思う。

社会保障制度というのは今現在の人達だけでなく、これからの未来の人達にも公平に受け継がれなければならない制度なのにその時その時の人にウケのいいようにやってはいけない。

今ある資源をここで使い切ってしまうような事をしたら、将来世代に大きなツケを残す事になってしまう。

現に今は1000兆円を超える借金がありますが、借金が増えればそれだけ将来の人の増税という負担にのしかかってしまう。
借金を返済するには、国が税収を増やさなければならないが、その増税分を負担するのは将来世代。

旧民主党は大衆に迎合して、年金を壊すような事ばかりやった。

唯一あの政権で評価できたのは消費税増税。
社会保障のためには必要な増税だったし、財源確保にはどうしても必要な事だったと思う。
消費税増税は僕も本当に嫌ですが、この国の事を考えたら避けられないと思う。

消費税増税が話題になる時は、増税の前に無駄の削減をと言われるが、その無駄の削減というのは昭和50年からずっと続いてる事であり、今に始まった事ではなく、なんとなくもう間延びしてしまってる感がある。

旧民主党は年金については大衆迎合的なウケの良い事で、年金を壊すような事ばかりしましたが、他にその当時の政権で最も打撃だったのは国際的に急激に厳しいものになっていった事でしょう。

鳩山元総理が、日本列島は日本人だけのものではないとか、東シナ海は友愛の海とかおかしな事を言い出すから当時のアメリカの有力紙なんかは鳩山元総理をルーピー(クルクルパー)と呼んだ。

国家が国土と国民の2つが無ければ成立しない事や、日本の領土領海の事を知らなかったんだろうか。

日本は日本人だけのものではないよみたいな事を日本の首相が言ってしまったがために、2010年9月に尖閣巡って中国漁船が巡視船に追突してくるし、11月にはロシアのメドベージェフが大統領として初めて国後島に上陸してくるし、2012年8月には竹島に韓国の李明博大統領が上陸して標石みたいなのを設置した。

中国漁船なんかは船長を逮捕したのに、中国からの抗議で一切を不問として無罪の状態で釈放してしまった。
そのため中国をさらに付け上がらせて、日本軽視の原因になってしまった。

ところで尖閣は個人の所有だったから、どこに売ろうと所有主の自由だった。
だからあの時の都知事の石原慎太郎都知事が尖閣を買うと言い出して、もしあの時に石原都知事が買っていたら所有者が個人から地方自治体が買う取引で済んでいた。

しかし、突然野田元総理が稚拙にも尖閣を国有化したもんだから余計に角が立ってしまい、中国の主張が激化してしまった。

あの時の旧民主党政権は本当に悪夢だったと思う。

日本の首相が舐められるとこういう事になる。

残念な事に日本の周りは話し合いなんて通用しない国に囲まれてるんだから。

特にシナと韓国は本当に腹立たしいものです。

日本が昔、第二次世界大戦で戦ったのはすべては防衛のためだった事を忘れてはいけない。

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