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「政治・経済・社会」関連書のレビュー

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「政治」「経済」「社会」などの関連書のレビューを紹介します。
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2022年6月の記事一覧

ネトウヨの 正しいあしらい方

【旧稿再録:初出「アレクセイの花園」2005年4月16日】 (※ 再録時註:すでに再録ずみの、知…

10

前 〈ネトウヨ〉時代の記録 : 「在特会」 設立前夜の空気

【旧稿再録:初出「アレクセイの花園」2005年4月12日】 (※ 再録時註:まだ「ネトウヨ(ネッ…

9

オタク・マニア・ファンの違い : ニコ・ニコルソン 『古オタクの恋わずらい』

書評:ニコ・ニコルソン『古オタクの恋わずらい』第2巻(KC KISS・講談社) 良い意味で裏切ら…

11

期待水準の問題:高村薫・武内崇・ネット言論

【旧稿再録:初出「アレクセイの花園」2005年3月17日】 (※ 再録時註:すでに再録ずみの、『…

4

高村薫論:見えない情炎

【旧稿再録:初出「アレクセイの花園」2005年2月7日】 (※ 再録時註:『マークスの山』で直…

4

樋口真嗣監督 『ローレライ』 : 果たし得なかった「神殺し」の物語

【旧稿再録:初出「アレクセイの花園」2005年3月9日】 (※ 再録時註:『シン・ウルトラマン…

6

書評:北田暁大『嗤う日本の「ナショナリズム」』

【旧稿再録・初出「アレクセイの花園」2005年3月5日】 (※ 再録時註:本稿初出時には、まだ「ネット右翼(ネトウヨ)」という言葉は、一般化していませんでした。ちなみに「在日特権を許さない市民の会(在特会)」の設立は2006年)  ○ ○ ○ 「最近読んだお薦め本」をご紹介しよう。 東京大学大学院の助教授で、理論社会学とメディア史を専攻する、当年33歳、気鋭の研究者、北田暁大の新著『嗤う日本の「ナショナリズム」』(NHKブックス)。 そのカバー袖に刷られた内容紹介文と

村田沙耶香『信仰』 : 内攻する〈孤独〉

書評:村田沙耶香『信仰』(文藝春秋) タイトルが『信仰』。帯には「なあ、俺と、新しくカル…

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〈自尊心〉病者の手記:萩原俊治『ドストエフスキーのエレベーター』

書評:萩原俊治『ドストエフスキーのエレベーター 自尊心の病について』(イーグレープ) 「…

10

森達也 『千代田区一番一号のラビリンス』 :  われら〈人肉食〉の 日本国民

書評:森達也『千代田区一番一号のラビリンス』(現代書館) 本作を評するのに「面白い」とい…

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永尾俊彦 『ルポ 大阪の教育改革とは何だったのか』 : 〈未熟者〉の政治とその教育…

書評:永尾俊彦『ルポ 大阪の教育改革とは何だったのか』(岩波ブックレット) 今でこそ政治…

6

湯浅政明監督 『犬王』 : 〈敗れ去る者〉への共感と哀悼

映画評:湯浅政明監督『犬王』 私の好きな、湯浅政明監督の新作である。 と言っても、「ミュ…

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高橋和巳 『邪宗門』 : 〈失われた文学〉の象徴

書評:高橋和巳『邪宗門』(河出文庫・朝日文芸文庫・講談社文庫・新潮文庫) やっと、高橋和…

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古代、オタクは日陰者であった : ニコ・ニコルソン 『古オタクの恋わずらい』

書評:ニコ・ニコルソン『古オタクの恋わずらい』第1巻(KC KISS・講談社) あらかじめ断っておくと、本稿タイトルの「古代、オタクは日陰者であった」というのは、平塚らいてうの『元始、女性は太陽であった』を、もじったものである。 最初は、もっとわかりやすく「原始、オタクは日陰者であった」としたのだが、作者ニコ・ニコルソンの世代、つまり現在アラフィフ(40歳前後)が「古オタク」なのであれば、そもそも「オタク」という言葉すら存在しなかった時代のアニメファンであり、かの宮崎勤さ