古代、オタクは日陰者であった : ニコ・ニコルソン 『古オタクの恋わずらい』
書評:ニコ・ニコルソン『古オタクの恋わずらい』第1巻(KC KISS・講談社)
あらかじめ断っておくと、本稿タイトルの「古代、オタクは日陰者であった」というのは、平塚らいてうの『元始、女性は太陽であった』を、もじったものである。
最初は、もっとわかりやすく「原始、オタクは日陰者であった」としたのだが、作者ニコ・ニコルソンの世代、つまり現在アラフィフ(40歳前後)が「古オタク」なのであれば、そもそも「オタク」という言葉すら存在しなかった時代のアニメファンであり、かの宮崎勤さ