青島もうじき 『私は命の縷々々々々々』 : 二つの「挑戦状」
書評:青島もうじき『私は命の縷々々々々々』(星海社FICTIONS)
若い読者には、いささか敷居の高い小説である。かと言って、無為に馬齢を重ねた高齢の読書家にだって、そう簡単に読みこなせる作品ではない。表紙画が今どきの綺麗で可愛いものだからいって舐めたりしたら、よく理解できなかったのを作者のせいにし、捨て台詞を吐きながら撤退するといった、醜態を晒すことにもなるだろう。
まさに「自民党派閥の裏金問題で、略式起訴されて議員辞職した谷川弥一議員の謝罪記者会見での居直り」と同様にだ