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「純文学・文芸評論」関連書のレビュー

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主に「文学・文芸評論」関係書のレビューを紹介しますが、分類は目安に過ぎず、「ミステリ・SF」系の作品も含みます。
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2024年1月の記事一覧

黒澤明監督 『蜘蛛巣城』 : 「予言の自己成就」とは何か。

映画評:黒澤明監督『蜘蛛巣城』(1957年・モノクロ) 黒澤明の作品の中では、話題になること…

年間読書人
9か月前
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青島もうじき 『私は命の縷々々々々々』 : 二つの「挑戦状」

書評:青島もうじき『私は命の縷々々々々々』(星海社FICTIONS) 若い読者には、いささか敷居…

年間読書人
10か月前
18

小津安二郎は「変態」である と、 蓮實重彦は言った。

先日、映画監督・黒沢清と、黒沢に大学で「映画表現論」を指導した、言うなれば黒沢の「映画の…

年間読書人
10か月前
18

蓮實重彦の 「逆張り」という手管 : 黒沢清・蓮實重彦 『東京から 現代アメリカ映画…

書評:黒沢清・蓮實重彦『東京から 現代アメリカ映画談義 イーストウッド、スピルバーグ、タ…

年間読書人
10か月前
26

ロバート・A・ハインライン 『月は無慈悲な夜の女王』 : 運動組織における「人間論」

書評:ロバート・A・ハインライン『月は無慈悲な夜の女王』(ハヤカワ文庫) ハインラインの…

年間読書人
10か月前
26

小津安二郎の精神分析 : 『晩春』 『東京暮色』 『麦秋』ほか

映画評:小津安二郎『晩春』『東京暮色』『麦秋』ほか 小津安二郎の作品について、私はこれま…

年間読書人
10か月前
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岸本佐知子 『ねにもつタイプ』 : 彼と彼女の事情

書評:岸本佐知子『ねにもつタイプ』(ちくま文庫) 抜群に面白いエッセイ集だった。 ずっと前から読みたい読みたいと思いながら、中心的に読んでいる「ミステリ」や、それを分析的に考え論じるための必要から読み始めた「文芸評論」や「哲学」書といったものを優先したため、テーマらしきテーマのない「エッセイ集」というのは、どうしても後回しになってしまい、その後は例によって、積読の山に埋もれさせ、発掘不能になってしまうというパターンをたどっていた。 岸本佐知子が翻訳した小説も同じで、「面白そ

奥泉光 『東京自叙伝』 : 東京から日本全土に拡散した「地霊の呪い」

書評:奥泉光『東京自叙伝』(集英社文庫) 私が偏愛する作家の一人、奥泉光が2014年に刊行し…

年間読書人
10か月前
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木ノ歌詠 『幽霊列車とこんぺい糖』 : 「ロマンティックな狂気」とは何か?

書評:木ノ歌詠『幽霊列車とこんぺい糖』(新装版・星海社) 本書は、2007年に、富士見ミステ…

年間読書人
10か月前
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カート・ヴォネガット・ジュニア 『タイタンの妖女』 : 「無意味の意味」の快楽

書評:カート・ヴォネガット・ジュニア『タイタンの妖女』(ハヤカワ文庫) カート・ヴォネガ…

年間読書人
10か月前
14

「孤高のヒーロー」不在の平等な時代 : 理想と犠牲のトレードオフ

先日アップしたレビュー「今川泰宏監督『ジャイアントロボ THE ANIMATION −地球が静止する日…

年間読書人
10か月前
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