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「音楽・アート・写真」関連のレビュー

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「音楽」「アート」「写真」などのレビューを紹介します。
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記事一覧

ジャン=リュック・ゴダール監督 『恋人のいる時間』 : 女がわからない。

映画評:ジャン=リュック・ゴダール監督『恋人のいる時間』(1964年・フランス映画) ひさし…

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北村紗衣 『お嬢さんと嘘と男たちのデス・ロード』 : 「北村紗衣はダース・ベイダー…

書評:北村紗衣『お嬢さんと嘘と男たちのデス・ロード ジェンダー・フェミニズム批評入門』(…

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「表象文化論」とは何か? : 蓮實重彦、松浦寿輝、、、北村紗衣…

「表象文化論」という言葉を、ご存知だろうか。 若い人なら知っているかもしれないが、高齢者…

年間読書人
2週間前
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イングマール・ベルイマン監督 『第七の封印』 : 難解ではない。人間を描いただけで…

映画評:イングマール・ベルイマン監督『第七の封印』(1957年・スウェーデン映画) ベルイマ…

年間読書人
2週間前
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安彦良和 「描く人、安彦良和」展 : 私自身の「回顧展」

展覧会評:「描く人、安彦良和」展(兵庫県立美術館) 先日、兵庫県立美術館で開催中の「描く…

年間読書人
1か月前
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ジーン・ケリー、 スタンリー・ドーネン監督 『雨に唄えば』 : ミュージカル映画ナン…

映画評:ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン監督『雨に唄えば』(1952年・アメリカ映画) …

年間読書人
1か月前
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岩井俊二監督 『リリイ・シュシュのすべて』 : 逃げられない私の 閉ざされた世界

映画評:岩井俊二監督『リリイ・シュシュのすべて』(2001年) 岩井俊二の監督作品を見るのは、これが初めてだ。なんとなく気になっていたのは、本作のタイトルが印象的なのと、「岩井俊二の映画は、なんとなくオシャレっぽいイメージがあるんだけど、どうなんだろう?」というような微かな疑問と、庵野秀明が岩井俊二を主演に起用した、映画監督が主人公の映画『式日』を撮っていることなどからであろう。 この『式日』は、庵野秀明の人気のわりにはあまり評判にはならなかったようだから、うまくはいかなか

スーザン・ソンタグ 『ラディカルな意志のスタイルズ』 : 徹底的なものが面白い

書評:スーザン・ソンタグ『ラディカルな意志のスタイルズ[完全版]』(河出書房新社) 1974…

年間読書人
1か月前
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ゴダールの本質を、わかりやすく説明しよう。 : ジャン=リュック・ゴダール論

ついに、ジャン=リュック・ゴダールという映画作家の本質が、理解できた。そう確信することが…

年間読書人
1か月前
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大谷弘 『道徳的に考えるとはどういうことか』 : 文学的には 「普通」はそう考える。

書評:大谷弘『道徳的に考えるとはどういうことか』(ちくま新書) 本書がどういう内容の本か…

年間読書人
1か月前
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押山清高監督 『ルックバック』 : リアルとフィクションの「幸福な出会い」

映画評:押山清高監督『ルックバック』(2024年) 評判に違わぬ傑作である。アニメ作品として…

年間読書人
1か月前
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吉田健一 「饗宴」ほか 「日本幻想文学集成16」 : 朗らかで自由で頑固だった、 酒好…

富士川義之編『日本幻想文学集成16 吉田健一 饗宴』(国書刊行会) 吉田健一を初めて読んだ…

年間読書人
2か月前
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植草甚一 『映画はどんどん新しくなってゆく』 : 世論もどんどん変わってゆく

書評:植草甚一『映画はどんどん新しくなってゆく』(植草甚一スクラップ・ブック16、晶文社)…

年間読書人
2か月前
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コマツシンヤ 『8月のソーダ水』 : 頭のなかに収められた「旅のアルバム」

書評:コマツシンヤ『8月のソーダ水』(太田出版) 私はコマツシンヤのファンである。だから、コマツの本は、絵本を含めてほとんど読んでいるのだが、その中で最も好きなのが、本書『8月のソーダ水』だ。 本書は、2013年の刊行で、その初刊時にたまたま書店で見かけ、表紙画に惹かれて買ったのだが、その内容は期待をはるかに上回るものであった。 それに本書はフルカラーなのだ。 ソーダ水を思わせる「水色」を基調した画面が本書いっぱいに展開しており、それでいて決して絵面が単調にならないとこ