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「音楽・アート・写真」関連のレビュー

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「音楽」「アート」「写真」などのレビューを紹介します。
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記事一覧

セルゲイ・エイゼンシュテイン監督 『戦艦ポチョムキン』 : イデオロギーとは、自覚…

映画評:セルゲイ・エイゼンシュテイン監督『戦艦ポチョムキン』(1925年・ソ連映画) 「モン…

年間読書人
12日前
8

ジャン=リュック・ゴダール 『ゴダール 映画史』 : 「美的レジスタンス」としてのゴ…

書評:ジャン=リュック・ゴダール『ゴダール 映画史(全)』(ちくま学芸文庫・2012年) ゴ…

年間読書人
2週間前
12

九段理江 『東京都同情塔』 : あなたは、AIにも劣る人間ではないのか?

書評:九段理江『東京都同情塔』(新潮社) 芥川賞なんぞ、ほとんど信用していない私なので、…

年間読書人
3週間前
16

千葉雅也 『センスの哲学』 : 「見る前に跳べ」と言われても…。

書評:千葉雅也『センスの哲学』(文藝春秋) 「売れっ子」千葉雅也の本としては、売れない本…

年間読書人
1か月前
41

富野由悠季とジャン=リュック・ゴダール : ふたつの「ヌーヴェル・ヴァーグ」

富野由悠季(富野喜幸)と言えば、もちろん今に続くアニメシリーズの第1作にしてオリジナル作…

年間読書人
1か月前
31

リンク集「アニメ+α」関連レビュー

(※ アニメ作品、アニメ作家、関連書のレビューを収録しています) 【主な収録作家(収録順…

年間読書人
1か月前
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ロジェ・ヴァディム監督 『バーバレラ』 : 「ラブ&ピース」な 反世界

映画評:ロジェ・ヴァディム監督『バーバレラ』(1968年、フランス・イタリア合作) まあ、どう評していいのかと、考え込んでしまう作品である。 「B級SF」だとか「SFエロティックコメディ」だと言っても間違いではないものの、それではこの作品の「肝心の部分」を、何も語っていないようにしか思えない。 本作を「どうでもいい、おふざけ作品」だと断じても、それはそれで間違いではないのだろうけれど、この作品は、単なる「手抜き作品」などではなく、なんらかの「思想性」を込めた、確信犯的とも

松浦寿輝 『ゴダール』 : ロマンティックな幻想

書評:松浦寿輝『ゴダール』(筑摩書房・1997年刊) 松浦寿輝の「ジャン=リュック・ゴダール…

年間読書人
2か月前
16

ユリイカされない panpanya : 『ユリイカ 2024年1月号 特集=panpanya』

書評:『ユリイカ 2024年1月号 特集=panpanya』(青土社) ひさしぶりに大阪梅田まで出て紀…

年間読書人
2か月前
27

『ジャン=リュック・ゴダール/遺書 奇妙な戦争』 : 信者向けの遺書

映画:『ジャン=リュック・ゴダール/遺書 奇妙な戦争』(2022年・フランス・スイス合作映画…

年間読書人
2か月前
19

溝口健二監督 『残菊物語』 : 忘れさられた「身分差別」

映画評:溝口健二監督『残菊物語』(1939年) 溝口健二の作品を見るのは、これが3作目なのだ…

年間読書人
2か月前
9

ロベール・ブレッソン 『シネマトグラフ覚書 映画監督のノート』 : 禁欲者の 怖れと…

書評:ロベール・ブレッソン『シネマトグラフ覚書 映画監督のノート』(筑摩書房) フランス…

年間読書人
2か月前
6

日和聡子・金井田英津子 『瓦経』 : 頬をかすめた微風

書評:日和聡子(著)・金井田英津子(挿絵)『瓦経』(岩波書店) 本書は、岩波書店が刊行してい…

年間読書人
2か月前
6

スタンリー・キューブリック監督 『2001年宇宙の旅』 : 語りえないものを見せ、解き得ない謎を解く。

映画評:スタンリー・キューブリック監督『2001年宇宙の旅』(1968年・イギリス・アメリカ合作映画) SF作家アーサー・C・クラークの同名原作小説の映像化作品である。一一と、こういう「いい加減な説明」をしているレビューが、どれほど多いことか。 そして、それを鵜呑みにして、思考停止している「知ったかぶり」の映画ファンやSFファンが、どれだけ多いことだろう。 この名作を、虚心に見るならば、そうした態度が間違いだというのは明らかなのだが、人は、作品に貼られた「レッテル」や「値