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「宗教(キリスト教以外)」関連書レビュー

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キリスト教以外の「宗教」関連書のレビューを集めました。 後日、整理の予定です。
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#信仰

ジョルジョ・アガンベン 『瀆神』 : 「瀆神」と「瀆聖」の違い

書評:ジョルジョ・アガンベン『瀆神』(月曜社) 難解な書物である。哲学書なのだから、それ…

年間読書人
3週間前
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マルコ・ベロッキオ監督 『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命』 : 何が…

映画評:マルコ・ベロッキオ監督『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命』(2023年、…

年間読書人
3週間前
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ショーン・ダーキン監督 『アイアンクロー』 : 「家族愛と強くあること」の呪縛

映画評:ショーン・ダーキン監督『アイアンクロー』(2023年・アメリカ映画) 1960年代から70…

年間読書人
1か月前
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『ジャン=リュック・ゴダール/遺書 奇妙な戦争』 : 信者向けの遺書

映画:『ジャン=リュック・ゴダール/遺書 奇妙な戦争』(2022年・フランス・スイス合作映画…

年間読書人
3か月前
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小津安二郎監督 『風の中の牝雞』 : 「批評的深読み」 とは何か。

映画評:小津安二郎監督『風の中の牝雞』(1948年・モノクロ作品) 小津安二郎の戦後第2作目…

年間読書人
3か月前
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ロベール・ブレッソン監督 『田舎司祭の日記』 : 神の沈黙と受肉

映画評:ロベール・ブレッソン監督『田舎司祭の日記』(1950年・フランス映画) 『ジャンヌ・…

年間読書人
4か月前
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カール・ラーナー 『現代に生きるキリスト教』 : 「現世」をも 変えていく力

書評:カール・ラーナー『現代に生きるキリスト教』(エンデルレ書店・1965年刊) カール・ラーナーと言えば、「第2バチカン公会議」の神学顧問として、同会議を主導したリベラルなカトリック神学者として知られる人である。 「Wikipedia」によると、次のようになる。 今回取り上げるのは、もちろん(1)で、翻訳刊行年の1965年とは、1962年から1965年まで開催された「第2バチカン公会議」の終了した年である。 日本でラーナーを注目させることになった「第2バチカン公会議」

加藤隆 『キリスト教の本質 「不在の神」はいかにして生まれたか』 : 身も蓋もない…

書評:加藤隆『キリスト教の本質  「不在の神」はいかにして生まれたか』(NHK出版新書) ま…

年間読書人
6か月前
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F・W・ムルナウ監督 『ファウスト』 : 暴君としての神、 道化としての悪魔

映画評:F・W・ムルナウ監督『ファウスト』(1926年・ドイツ映画) ムルナウ監督がハリウッド…

年間読書人
6か月前
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池田大作の死 ・ ある虚妄の終焉

一昨日から二泊三日(2023年11月16日〜18日)で北海道へ行ってきたが、その前日から、良かれ悪…

年間読書人
7か月前
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魚豊 『チ。―地球の運動について― 』(2) : 開かれてあることの「勇気」

書評:魚豊『チ。―地球の運動について― 』第3集〜第5集(BIG SPIRITS COMICS・小学館) …

年間読書人
7か月前
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宏洋 『神になりたかった男 回想の父・大川隆法』 : カリスマ依存は終わらない

書評:宏洋『神になりたかった男 回想の父・大川隆法』(幻冬舎) 今年(2023年)3月2日、宗…

年間読書人
8か月前
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ジャンフランコ・ロージ監督 『旅するローマ教皇』 : 「信仰」の力とは

映画評:ジャンフランコ・ロージ監督『旅するローマ教皇』(2022年・イタリア映画) 教皇フラ…

年間読書人
8か月前
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京極夏彦 『鵼の碑』 :丸くなった京極堂、 暴走しない木場、 粉砕しない榎木津

書評:京極夏彦『鵼の碑』(講談社ノベルス) 17年ぶりの「百鬼夜行シリーズ」だという。今では、この呼称が正式名称のようだが、それは多分、17年前には当たり前ではなかったはずで、「京極堂シリーズ」とか「妖怪シリーズ」などとも呼ばれてもいたはずだし、それで何の不都合もなかった。中身的には、決して間違いではないからだ。 しかし、出版社側が、シリーズ名称があれこれ不安定では宣伝しにくいといったことからか、無難かつ分かりやすい名称に統一することにでもしたのだろう。その結果が「百鬼夜