オクテイヴィア・E・バトラー 『血を分けた子ども』 : 人種と被支配と性愛
書評:オクテイヴィア・E・バトラー『血を分けた子ども』(河出書房新社)
オクテイヴィア・E・バトラーの「SF短編+エッセイ集」である。
バトラーは、2006年に58歳の若さで亡くなっている黒人女性作家であり、黒人女性のSF作家の先駆けとなった人で、彼女の存在意義も、そのあたりで議論されることが多いようだ。
したがって、アメリカ本国での評価の高さに比して、日本ではほとんど知られていない作家だと言っても、言い過ぎにはならないようだ。SFファンでも、よほどコアな人しか読んでいな