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「宗教(キリスト教以外)」関連書レビュー

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キリスト教以外の「宗教」関連書のレビューを集めました。 後日、整理の予定です。
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#読書・書評

フィリップ・K・ディックの 〈信仰と懐疑〉 : マーク・ハースト編 『ザ・ベスト・オ…

書評:マーク・ハースト編『ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック〈3〉』(サンリオSF文庫) …

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晴佐久昌英 『福音宣言』 : 権威主義者の保証する 〈愛〉

書評:晴佐久昌英『福音宣言』(オリエンス宗教研究所) ヤグザや半グレ、タチの悪いヤンキー…

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樋口毅宏 『雑司ヶ谷R.I.P.』 : 堕ちるところまで堕ちたフリ

書評:樋口毅宏『雑司ヶ谷R.I.P.』 樋口毅宏のデビュー作『さらば雑司が谷』の続編である。 …

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諸星大二郎 『孔子暗黒伝』 : 異形なる世界へのロマン

書評:諸星大二郎『孔子暗黒伝』(集英社) 本作『孔子暗黒伝』は、諸星大二郎の初期傑作とし…

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沼田和也 『牧師、 閉鎖病棟に入る。』 : 承認欲求と 自己劇化の罠

書評:沼田和也『牧師、閉鎖病棟に入る。』(実業之日本社) 著者の沼田和也氏については、ず…

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樋口毅宏 『民宿雪国』: 「知られざる傑作」の、 モラルと批評性

 書評:樋口毅宏『民宿雪国』(祥伝社文庫) 本当に素晴らしい小説を教えてもらったと喜んで…

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『今を生きる思想 ショーペンハウアー 欲望にまみれた世界を生き抜く』 : 自分の頭で考えろ

書評:梅田孝太『ショーペンハウアー 欲望にまみれた世界を生き抜く』(講談社現代新書) 講談社現代新書の「今を生きる思想」シリーズの第一弾として、ハンナ・アーレントの紹介書とともに、昨年(2022年)9月に刊行された一書である。 このシリーズは、これまでに、ミッシェル・フーコー、宇沢弘文、エーリッヒ・フロムなどが刊行されており、おおよそ月に1冊くらいの刊行ペース。無論、著者である日本人学者は別々で、扱われている思想家の専門的研究者である。 この「今を生きる」シリーズがどうい

カール・バルト 『教会教義学』における 教会論 : 地上を旅する神の民

書評:井上良雄編『地上を旅する神の民 バルト「和解論」の教会論』(新教出版社) 本書は、…

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武田泰淳 『司馬遷 -史記の世界-』 : 〈生き恥をさらす〉に値する 生

書評:武田泰淳『司馬遷 -史記の世界-』(講談社文芸文庫ほか) いまどき、武田泰淳である。…

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京極夏彦ほか 『ひどい民話を語る会』 : 葬り去られた庶民の素顔

書評:京極夏彦・多田克己・村上健司・黒史郎『ひどい民話を語る会』(KADOKAWA) 「ひどい民…

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フィリップ・K・ディック 「初期短編集」から : 己を疑い、 この当たり前の世界を…

書評:ジョン・ブラナー編『ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック〈1〉』(サンリオSF文庫) 今…

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『 「神様」のいる家で育ちました ~ 宗教2世な私たち ~ 』 : 「宗教2世」の ホンネ…

書評:菊池真理子『「神様」のいる家で育ちました ~宗教2世な私たち~』(文藝春秋) 現在、…

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佐藤優・富岡幸一郎 『〈危機〉の正体』 : あなたという〈魍魎の匣〉

書評:佐藤優・富岡幸一郎 『〈危機〉の正体』(講談社) いま話題の、いわゆる「宗教二世」…

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ノーム・チョムスキー 『壊れゆく世界の標』 : チョムスキーの謦咳にふれる

書評:ノーム・チョムスキー『壊れゆく世界の標』(NHK出版新書) 本書は、盟友ディヴッド・バーサミアンによる、七つのインタヴューをまとめたものである。 インタビューの時期は、2020年5月から2021年12月にかけて。 コロナ禍が全米を席巻していたにも関わらず、トランプ大統領が「あんなものは風邪と同じだ」などと大ボラを吹いていた時期(のちに、自分が罹った際には、庶民では受けられない、高度治療を受けたのは周知のとおり)から、大統領選でバイデン候補に敗れたものの、負けを認めず