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「宗教(キリスト教以外)」関連書レビュー

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キリスト教以外の「宗教」関連書のレビューを集めました。 後日、整理の予定です。
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2021年7月の記事一覧

岩田重則『靖国神社論』 : 悪しき〈霊的国防装置〉としての靖国神社

書評:岩田重則『靖国神社論』(青土社) 本書における著者の姿勢は、まさにクロフツが描くと…

8

テリー・ジョーンズ監督 『モンティ・パイソン / ライフ・オブ・ブライアン』 : 笑…

映画評:テリー・ジョーンズ監督『モンティ・パイソン/ライフ・オブ・ブライアン』 いきなり…

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いかにもユング派的な〈絵解き〉

書評:河合俊雄『NHK100分de名著 2020年8月 ミヒャエル・エンデ『モモ』』(NHK出版) 著者…

1

ミヒャエル・エンデ 『モモ』 : モモの瞳に映った〈私〉

書評:ミヒャエル・エンデ『モモ』(岩波書店) 本作が「時間に追われて、人間らしい生活を見…

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リチャード・ドーキンス 『さらば、 神よ 科学が導く』 : 無神論者の覚悟と 〈平均…

書評:リチャード・ドーキンス『さらば、神よ 科学が導く』(早川書房) 先行のレビュアー「…

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津村一史 『法王フランシスコの 「核なき世界」 記者の心に刺さったメッセージ』 :…

書評:津村一史『法王フランシスコの「核なき世界」 記者の心に刺さったメッセージ』(dZERO…

4

井上光貞監訳 『日本書紀』 : 『日本書記』は 〈問題篇〉である。

書評:井上光貞監訳『日本書紀』(中公文庫) 本書・現代語訳版『日本書紀』は、どのような「動機」で手に取るのかによって、おのずと「楽しめるか否か」が変わります。 現代語訳なので、「文意」を読みとること自体は難しくありません。しかし、本書は「娯楽小説」ではありませんから、「歴史小説」や「時代小説」を読むようなつもりで読もうとすると、かなり「退屈な読み物」とならざるを得ない。 それは、全体として統一感のある『古事記』に比べても、「文学として読むのはつらい」という趣旨の断りを、監

谷本真由美 『世界がバカにする 日本人』 : 失われた 日本人の美徳

書評:谷本真由美『世界がバカにする日本人』(ワニブックスPLUS新書) 相応の年齢に達した日…

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島薗進 『ポストモダンの新宗教 現代日本の精神状況の底流』 : 私たちの〈似姿〉と…

書評:島薗進『ポストモダンの新宗教 現代日本の精神状況の底流』(法蔵館文庫) 本書のタイ…

5

大塚英志 『感情天皇論』 : 気持ち悪い日本人たち

書評:大塚英志『感情天皇論』(ちくま新書) 平成の時代も残り1週間をきった。 テレビで、…

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ヒトラー 『わが闘争』 : 煽動家 ヒトラー氏曰く 「馬鹿は本書に乗せられる」

書評:ヒトラー『わが闘争』(角川文庫) 本書を「反面教師とするために読むべき」という意味…

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福本博文 『心をあやつる男たち』 : すべては脳内での 〈物理化学現象〉

書評:福本博文『心をあやつる男たち』(文春文庫) 本書(文春文庫版)の帯には『洗脳の恐怖…

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柿田睦夫 『創価学会の〝変貌〟』 : 日本国民の 誰もが恥ずべき 〈不都合な真実〉

書評:柿田睦夫『創価学会の〝変貌〟』(新日本出版社) 私は、幼い頃に一家で創価学会に入信…

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宏洋 『幸福の科学との訣別 私の父は 大川隆法だった』 : 〈アンチ・幸福の科学〉ですらない、 孤独な告発者

書評:宏洋『幸福の科学との訣別 私の父は大川隆法だった』(文藝春秋) 刊行から1週間も経たない現時点において、すでにレビューが(当レビューを除いて)「29」本の多きに達している。レビューの星取り分布を見てもらえばわかるとおり、評価はおおむね「星5つ」と「星1つ」に二分されている。 要は、「幸福の科学」に批判的なウオッチャーが「星5つ」を与える一方、「幸福の科学」信者が火消しのために「星1つ」の対抗レビューを投稿しているという構図だ。 そもそも「幸福の科学」というのは、大変