フランソワ・トリュフォー監督 『ピアニストを撃て』 &『あこがれ』 : トリュフォーの「嘘と真」
映画評:フランソワ・トリュフォー監督『ピアニストを撃て』&『あこがれ』(1960年・1958年、フランス映画)
フランソワ・トリュフォーという作家の特質が、かなりハッキリと見えてきた。本稿では、それをご紹介しよう。
本稿も、一応はいつものパターンで「映画評」としており、もちろんここでも『ピアニストを撃て』と『あこがれ』の2作を論評しはするのだけれども、本稿の目的は、「作家主義」という建前における作者であるフランソワ・トリュフォーという「作家」を論じることにある。つまり、本稿