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博論日記75/365:アテネDay5(プロコフィエフとアクロポリス)

朝一のプロコフィエフ関係のセッションを聞きに出かけるぞ、と思ったら、おそらく欠席者が続出したからなのか、9時開始予定だったセッションが11時開始になっていた。どういう状況?せっかく早起きしたので、タクシーで会場に向かい、教会音楽関係のセッションを聴いて、一時間休憩ののちプロコフィエフ関係に行く。戦間期ブリュッセルにおけるプロコフィエフの活動についての発表があり、面白かった。のだが、なんとなく、私にとっては学会というのは自分のインスピレーションを、他者のそれを借りて飛翔させる場だなと思った。直接的に自分の研究につながらなくても、。国内・海外問わず学会参加、おすすめです(アテネまで来るので非常に疲弊したので、近場がおすすめです)

英語に関しては課題がたっぷり見つかった。ロシア語ばっかり喋っていてブランクがあったので、言いたいフレーズがすっと出てこないとか、そもそも発音がやばいとかはまだいいとして、リスニング能力がガタ落ちしていてびっくりした。もともとあったとは言えないが。これは英語に耳を慣らしていくかないので、モスクワに帰ってからも、それ以降も、継続的に取り組んでいきたい。

午後にアクロポリスに行った。ちょっとした山の上にあるのだが、わりとスイスイ登れた。麓にいるときに曇ってて嫌だなあと思っていたら、突然空がどんどん暗くなり、正味使い古されすぎた表現だが、まさしくバケツを引っくり返したような雨になった。周りにいるみんながお土産屋さんなどの屋根のある場所で雨宿りをしていた。

アクロポリスは、そこからの眺めも壮観であると同時に、やはり「あの」パルテノン神殿が目の前にあるという感動はすごかった。佐々木健一が『美学への招待』だったか何かで、美術館で例えばモナリザを見ても、我々が抱く感動はあの教科書などで見たモナリザの「本物を見られた」というような感動だ、と書いてあったような気がする(記憶違いの可能性が大いにあるのでツッコミは勘弁してください)。でも今回のパルテノン神殿を見た時の感動はそんなたぐいのものではなかった。気がする。

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