勇者であるあなたを玩具にしたい魔物くんは、楽しそうにあなたを堕とす。

本編はこちら。


以下、裏設定になります。

魔物の彼の言う通り、勇者であるあなたの噂を耳にして「どんな子なんだろう、気になるなぁ」と子供のように無邪気にわくわくします。噂が彼に届く度、

…気になるな
やっぱり会ってみたいな
会って…僕の玩具にしたいな…。
そうだ。あの子からすべてを奪おう。

と思うようになります。
そんなことを思い始めた頃、周りの低級な魔物たちがざわついていることに気が付きました。たまたま耳に届いたのは「あの子が来る、それも僕を倒しに」という内容。彼にとっては願ったり叶ったりで、嬉々として待ち構えます。でも、その頃にはもう「すぐにでも会いたい」という心に囚われてしまった彼が、先んじて行動をします。

あなたが気を失う前に覚えているのは、首元への軽い衝撃と楽しそうな笑い声。そして、仲間たちが同じく地面に伏す音。
暫くして仲間の魔道士からの念話で、あなただけがその場に取り残され、仲間が連れ去られていることを知ります。目的の場所へ向かえば、既に事切れている仲間たち。
深い悲しみに一瞬思考を取られ、あなたはまたもや背後から近づく彼に寸でのところで気が付きますが、彼の沢山ある腕…触手には敵わず包み込まれるように抱きしめられます。
人間に対しての力加減が分からなかった彼は、あなたを強く抱き留め、徐々に苦しそうになるあなたの顔を見て、心がきゅう、とするのです。

「あぁ、もっと見ていたい」と。

これから彼は、あなたと一緒に沢山「遊ぶ」ことでしょう。
勇者だった頃の勇ましさは見る影もなく、ただただ怯え泣くあなたを慈しみ、可愛がります。

あなたの心が、壊れてしまうまで。
壊れても、それはきっと続いていく。
何故ならば、あなたは弱くて、可愛くて、愛おしい存在なのだから。

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