アンソロ主催して思ったことなど

複数回アンソロを主催したときにやったこと、やってみて思ったことをつらつら書きます。丁寧な説明ではありません。実際の流れについてはもっとちゃんと説明している記事がたくさんあるので、いろいろ検索したほうがいいです。でも何かちょっとでも参考になれば嬉しい。
記載の順番は厳密にはやる順番ではないです。

企画する

一般的には半年以上前から企画することが多いようです。私は執筆者様、表紙を描いてくださった方、デザイナーさんに恵まれたこともあり、一度最短3ヶ月で発行しました。できなくはないですが、執筆者様に優しくなく、編集する余裕があまりないのでもうちょっと余裕を持ったほうがいいなと思いました。
作品テーマは決めた場合と、自由にした場合があります。これについてはアンソロによってでいいと思います。

執筆者様を募る

依頼制と公募制とありますが、私はすべて公募制でした。まずはTwitterで「こんなアンソロやったら参加してもいいなと思う人いいねください」とジャブを打ち、ある程度反応があったので、発行を決めました。フォロワーだけではなく広く募集したかったのでジャブツイートには「RTしていただけると嬉しいです」「FF外の方もOKです」のような文言を入れました。

やると決めたら用意したほうがいいもの

■告知アカウント、サイト
アンソロ発行を決めた段階でtwitterアカウントを取りました。また、告知サイトも同じくらいのタイミングで作りました。間に合わない場合はとりあえずアカウントだけ取り、告知サイトは後日公開でいいと思います。
というか、サイト作らなくてもいいと思います。プライベッターやプロフカードに概要載せるんでも十分かと。
企画段階で載せられることはほとんどないんですが、後々告知に使うことを考えると余裕のあるときに作っておいたほうがいいと思います。
■テンプレート(小説の場合)
参加者様がイメージしやすく、後々ページ数だけでも教えてほしいときに役立ちます。
フォント、行間等を参加者様それぞれのお好みに任せる場合はなくてもいいです。
テンプレートを使って送っていただいても、私はこちらで改めて流し込んで原稿を作っていました。Wordの場合は環境によって行送りや行間等いろいろ変わってしまうようなので、統一したいなら一括してこちらで作業したほうがいいと思います。
■参加申し込みフォーム
後々の管理が大変なのでフォームで受付したほうがいいと思います。
項目はお名前、連絡先、告知サイトに載せたい情報(サイトURL、pixiv、twitterアカウント等)。オールキャラアンソロで、執筆キャラを偏らせたくない場合はこの段階で希望キャラを複数書いてもらい調整するアンソロもあるようです。

概要をまとめる、送る

概要をまとめ、先述のツイートにいいねをくれた方にDMを送りました。最初はDM本文にベタ打ちで送っていましたが、EvernoteとかにまとめてからそのURLを送ったほうがあとから探しやすいかなと思い、後半はそうしていました。※最近のtwitterの仕様でDMにURLを載せるとスパム扱いされることがあるようです。
また、先述のプライベッター、プロフカードに書いておくのでもいいと思います。
概要に記載したのは下記のようなものです。
・アンソロ全体の概要(タイトル(未定のこともありました)、体裁、内容(小説のみ、小説と漫画等)、謝礼、告知サイト、告知twitterアカウント等、決まっている範囲を)
・締切
・注意事項(全年齢のみ等、内容の制限)
・原稿作成にあたっての注意事項(小説なら文字数あるいはテンプレに流し込んだときのページ数等、漫画なら印刷所のマニュアルURL等)
・提出方法(メールに添付、データ便での送付等)
・参加の申込方法、申し込み締切
・連絡方法
等。

締切を設定する

私は一次締切、二次締切を設定し、一次締切に間に合えばこちらでも誤字脱字等を確認しますとしました(気になって二次締切でも一応の確認はしていましたが)。
締め切りに間に合わない方はいますし(それぞれの事情があるので仕方ないです)、自分にも何が起こるか分からないので締切から入稿までは二週間~三週間バッファを取ったほうがいいです。
また、入稿後不備が見つかり、参加者様に修正してもらう必要が出てくる場合もあるので、入稿締切も余裕を見たほうがいいです。

表紙、デザインについて

私は自分で作れないので、表紙イラストもデザインも毎回お願いしました。依頼する場合はできればやると決めた段階で入稿締切を決め、できるだけ早く連絡したほうがいいです。

連絡方法について

連絡方法にDMかメールどちらを選べたり、全員にDMでの連絡をしたりアンソロによって異なりましたが、一律メールにしたほうがよかったなと思いました。DMがエラーで弾かれる、送信漏れが発生する場合があり、また締切のリマインド、巻末コメントのお願いなど、一斉に連絡するときが大変で……。
メールも弾かれたり迷惑メールに入る可能性があるので、できれば告知Twitterアカウントをフォローしてもらって、メールを出すたびに「今ご連絡いただいてる分にはすべてお返事しました」とか「参加者皆様にメールをお送りしました」とかアナウンスしたら親切かと思います。

締め切りをリマインドする

自分も作品を書きながら提出原稿を待ちます。各締切の一週間前にリマインドのDMを送り、同時に告知アカウントでもツイートしました。できないときもありました。すみませんでした。

作品を提出していただいたら

データチェックができるならします。私はモアレが発生しそうだとか漫画のデータチェックはできなかったので、印刷所に入稿して指摘があったら対応をお願いしますとお伝えしていました。
小説はテンプレートに流し込み、PDFにして送って確認していただいていました。

感想を送るタイミング

献本発送のときに、手紙にして送っていました。参加したアンソロでは原稿を提出したタイミングで感想を送ってくださった主催さんもいましたので、どちらでもいいと思います。
献本発送時に送るならその旨一言伝えておいたほうがよかったなと思いました。感想くれないの?と心配になる方もいるかもしれないので。

編集する

原稿が集まったら台割を作ります。私は毎回デザイナーさんに表紙周りの制作をお願いしていたのである程度の時期にページ数を決めて背幅をお伝えしなければならず、この段階でまだ提出されていない原稿がある場合、ページ数だけでもとお願いして教えてもらいました。このときテンプレートがあると、前述のように多少環境で表示が変わったとしてもある程度の目処が立ってどうにかなることもあります。

巻末コメント、献本方法について

作品を提出していただいたら巻末コメントと献本方法についてうかがいました。これもフォームへの記入をお願いしました。
このときサンプル掲載可否も一緒にうかがっていたのですが、これについては作品提出時に聞いてしまえばよかったなと思います。全員分回答が揃うまでサンプルアップができないので。

入稿する

本文に加え目次、奥付等のデータが全部揃ったら入稿します。ひとまずお疲れさまでした。

告知について

Twitterでは下記のタイミングで告知しました。
■参加者様の発表
参加表明を締め切って少ししてから参加者様一覧を発表しました。告知アカウントでお名前、IDを記載してツイートした場合と「告知サイトを御覧ください」にした場合がありますが、どちらでもいいと思います。
ツイートにするなら、突然でびっくりさせたり、その方法を取らないでほしい方もいるかもしれないので、あらかじめこうして告知しますよと参加者様に言っておいたほうがよかったなと思いました。
■表紙公開
サンプルをアップする前に表紙だけ公開していました。告知回数が多いほうが目に付きやすいかなと。
■詳細情報、サンプル公開
適したタイミングは私も分かりません。遅くとも発行日、頒布日の一週間前には体裁、頒布価格、サンプル等公開しておいたほうがいいとは思いますが、原稿の集まり次第です。
■スペース決定時
イベントのスペースが発表されたらその旨告知しました。
■イベント前
あらかじめこのイベント合わせで発行、頒布しますと告知はしていましたが、イベント数日前、前日あたりに再度告知していました。鬱陶しくないかなと気になりましたが、一回告知しただけでは存在に気づかない方は結構いるのであんまりしつこいのでなければいいかなと思います。
また、個人アカウントのお品書きツイートもRTしました。

また、個人誌の通販に入れる用にフライヤーを作りました。大体の情報は未定だったのでテーマと発行予定日、イベント等ざっくりしたものです。作って配ったはいいものの、果たしてどれだけ効果があったのかは分からないです……

献本

ほとんどのアンソロがイベント合わせだったので、イベントでの手渡しか郵送かを選んでもらいました。郵送の場合は送料はこちら負担にしました。
個人的にできれば参加者様に一番に手にとって欲しかったので、納品をイベント数日前に自宅宛てにし、イベント前日~当日には参加者様の手元に届くように送ったものもありました。締切の関係等でできなかったものもあります…
献本の他には手紙と、ちょっとしたお菓子を送りました。謝礼に粗品を含むことを伝えてなければあってもなくてもいいと思います。

やってよかった

大変なこともあるけど楽しかったです。新たにジャンルの本が一冊生まれること、素敵なものを書かれる参加者様と読んでくださる方に新たな出会いがあった(かもしれない)こと、参加者様がアンソロをきっかけに個人誌を出そうと思ってくれたこと、手にとってくださった方の喜びの声、参加者様からのねぎらいなど、嬉しいことがたくさんありました。あと世界に新しく生まれた作品を自分が一番に読めるのも主催の特権です。

アンソロやってみたいな〜と思う方がいたら、聞いてもらえたらアドバイス(偉そう…)できることがあればさせていただきますのでぜひお声がけください!




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