「さすが先生」となった卒業式の敗北(2年生)
国葬のときに弔意を国民に要請するかどうかのニュースを見て、思い出したことがある。
高校2年生の3学期のこと。
卒業式の練習をする日がやってきた。
起立したり礼したりしているうちに、国歌と校歌斉唱のパートになった。
その時、担任の先生に「国歌は歌わなくてもいいですか?」と手を挙げて質問した。
ちょうどそのころ、公立学校の教師による、君が代の時の起立拒否が全国的にニュースになっていた。
私の質問は、世の中の流行りに乗っかった質問だったのである。
さて、担任の先生の答えはというと、
「なむなむ(=私)はただ、立って歌うのが面倒だから嫌がってるのであって、思想信条による理由じゃないからダメ」
…
ぐうの音も出ねえ。
質問の意図も歌いたくない理由も全部理解された上で完璧に切り返されてしまった。
さすが担任の先生である。
1年間、私のことを見てきた実力を存分に発揮されてしまった。
きれいに論破されたので、卒業式当日はしっかり国歌を歌ってきました。
「さざれ石の」のフレーズを歌っているときに「サザエイソノ」を連想してしまう子供だったので、お行儀よく歌えていたかは別だったが。
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