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328.クイズ夢

テレビのクイズ番組に出ることになった。
クイズなんて全然得意じゃないのにいつのまに予選突破したのだろう…。

ちょっと変わった番組で、普通の早押しではなく推理ゲームみたいな。
混み入った設定が読み上げられ、ドラマのVTRが流され、推理する。法律の知識も必要。
二人一組でチームになる。
私の相方は何十年ぶりかに会う、昔同じクラブにいた人。
たしかアタック25とかに出て優勝経験もあるはず。

クイズは一連のストーリーの流れの途中に何度か設問があり、1度間違えると先には進めない。
私のチームは相方のおかげで、第1のストーリーも、第2のストーリーも1度も間違わずに結末にたどり着いた。

いよいよ最後のストーリー。
この時点でここまでパーフェクトだった私たちの優勝は決まっている。
でもどうせなら完全優勝したい。

次の設問の解答は私にまかせる、と相方が言う。
「ええっ、でも」
大丈夫よ、と彼女はにっこり笑う。

最後のストーリーの1つ目の設問は、登場した弁護士が犯人かそうでないかという問題だった。
いきなり犯人が出て来るのは不自然だったが、私はそれが犯人だと確信して
「犯人」の札を高々と掲げた。
他のチームは全部が「犯人ではない」という札をあげていた。

正解は!
「犯人ではない」
でした!

私のチームだけが脱落した。
でも、もう優勝は決まってるからまあエエわ。

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