見出し画像

ふと、

年末で帰省する列車。
約2時間。とても暇だ。
お金をけちって鈍行にしたから。
この2時間を何に使うか。
眠るか、音楽を聴くか、ぼーっと景色を眺めるか、動画を見るか、本を読むか。列車内の人を見渡しても選択肢はこのくらいだ。
どれもなんだか気分じゃない。それで今とりあえず文章を書いている。

私は自分で考えて言葉を選んで作り出すこと、文章を書くことが好きだ。
何かを作り出すことが好き。
だから文章に限らず、工作や絵や料理、何か作品を作ることがとても好きだ。
何もないところから何かができる感覚が好き。
数年前、数日前、数秒前は存在しなかったものが人一人の考えで誕生させることができる。
この文章も今書くことで出来上がる。オチも意味もない文章だけど。
小さなもの、他人からしたら意味のないものでも、何かが出来上がると嬉しくなる。

私の作品づくりは素人で自己満足のものである。
何かを作り出すことを職業にできている人は本当にすごいと思う。音楽も本も絵もゲームも料理も。


存在しないものを作り出すことについて考えていたけれど、存在するものを処分して、再びこの世界に存在しないものにすることを仕事としている人もすごい。大切で素敵な仕事だ。
消してくれる人がいるから、この世界でいろいろな所でいろいろな人が新たなものを作り続けられる。

何かを産み出し、何かを処分する。そしてその他にもいろんな仕事があるわけで。一つ一つの意味や素晴らしさを考えたくなった。

なんて、のんびり列車で考えていたら、

「お客さま、この列車は切り離しなので、あと3両ほど前に進んでください。」
と車掌さんに声を掛けられた。きっと私がぼーっとして車内アナウンスを聞き逃していたのだろう。
乗客に声を掛けるという余計な仕事を増やしてしまった。申し訳ない。
早足で移動。

こうして実家へと運んで下さる方々、年末まで働いている方々、ありがとうございます。
今年もお疲れ様でした。





この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?