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思い出補正も大概にしてくれ

私も老害もしくは懐古厨になる年齢になりました。

私はバトオペ2に傾倒しているが、前作は触っていない。
だが、前作を知る人からすると…みたいな話をぽろぽろ聞くことがある。
内容はいつだってきれいな話ばかりだ。決まってオチは『昔(前作の方)は良かった』である。口をそろえて言うあたり伝統芸か?

ともあれ進歩や挑戦のために変化をした結果、好転しないこともあるだろう。毎日が勝負の商売――ゲームだって商品なのだから、良い方へしたいに決まっているが、上手くいかないことだってあるさそりゃ。

とはいえ、私はバトオペ以前にこういう現象に当たってから前作のことは考えないようにしている。そのことを思考整理も兼ねて記して展開する。


神ゲーという単語が私は嫌いなワケ

いにしえのゲームに『METAL GEAR ONLINE (PS4)』があった。

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(サービス期間:2007-2012 MGS4同梱でシステムを流用したTPS)

恐ろしく敷居が低く、MGS4を買うとついてくるゲームのクオリティではなかった。のちに単独版が出るくらいに非常に魅力的なオンゲーだった。マジで同梱でついてくるレベルじゃなかった。MGS4おわったしMGOすっか、ってなるのよ。で、ずーっとやっちゃう感じ。

おそらく私と同い年くらいの人はこのMGO2が神ゲーというが、実際神だった点はこの年代でこの規模のオンラインゲームでありながら基本プレイが無料であったことと、アバターの性能が変わらない対称戦となる形式が非常に競技的であったことだろう。

ルールによってはユニークキャラと言って、ゲーム本編の登場人物が複合した超強力スキルを有して各陣営一人ずつ付くものもあるが、基本は対称戦に近く(フィールドは非対称が主なので)、e-sports感が強かった。
しかし...2007年やぞ?恐ろしい先見の明でもあったわけだ。

では本題。このゲームが嫌いな点はプレイヤーが嫌いだった。

MGO2には慢性的に抱えている問題が3つあった。
今でいう『ラグやチートの違反行為』『運営の舵取りはハイエンドユーザー思考』『アビューズ行為の常態化』である。

❶意図的にラグを引き起こすことで一方的なゲームメイクをするズル。
⇒俗にいう『ラグスイッチ』と呼ばれる用語が広く伝わった。

当時はまだ回線の安定を取るとかそういう意識もなかなか薄い時代であるのでそこを突かれた運営もずっと頭を悩ませていた部分である。そうでもして無双したかったのは、週ごとに開催される「サバイバル」というリーグ戦で上位になると特殊なアバターアイテムがもらえたことがある。これを持っていれば、他人に自慢できる(≒実力者の証明)…というわけだ。そういう意味でもMGO内で自慢できる!という事がいかに価値を持っているのかを知る1つの指標かもしれない。バカバカしいけど、今でもそういう人いるからゲーマーの本質の1つだと思う。
「サバイバル」はアバターアイテムの購入通貨を手に入れる数少ない手段でもあったが、負け続けると時間に対して得る通貨は激烈に少なく、これもまた勝つために悪に手を染める…なんて人もいた。
アバターアイテムの多彩さも売りだったMGOにとっては中堅層は地獄だったのだ。どう楽しもうとしてもその回答がない。内部通貨は課金から換金できないのだから。格上に狩られるor超過疎でゲーム時間をドブる選択。

❷アバターの着せ替えアイテムを手に入れる内部通貨の獲得が非常に困難。
⇒いわゆる自動マッチング機能が圧倒的に不人気だった(理由は後述)

オートマッチング機能は激烈に人気がなかった。
かなり器用なシステムで、人数がある程度そろわなくても少人数で一応マッチが始まる仕組みであったはずだが、死ぬほど人気がなかった。
理由はゲーム内でのブロック機能が『適応されなかった』ことにある。つまり、ラグの前科者を自分でブラックリストを作っていてもオートマッチングで参加したら出会う可能性が大いにあるという事である。
それにアバターアイテムはあくまでも衣装でしかない――というのは名目上だが実際問題見た目が変わることで本格的に戦略的な意味を持つ服装も存在した(ギリースーツなど)。しかし、その購入のためのポイントを手に入れるオートマッチングは上記のように皆避けてしまったことにより、結果オートマッチングは人がそろわなかったのである。アバターアイテムで楽しみたい人にはかなり逆風であったのは非常に厳しい。

❸実力ごとに入場制限が敷かれていたサーバーの1つに人気が集中した。
⇒これにより意図的に成績を制御する人が増えた。

無双するために通常プレイヤーがレートを意図的に落とすのが恒常化している文化であった。狩られる側からしたら溜まったものではない。
MGOは基本レーティングマッチである。部屋を建てる時もレーティングマッチにするかどうかを決められたが、ハウスルールの変則的な遊び方以外はレーティングで建てることが多かったし、そういう風土だった。
またこの手の人口ピラミットは上位になれば先細る――減る。
初心者プレイヤー専用のサーバーは条件を満たすと蹴りだされるのだが、その次に当たる中堅層サーバーが常ににぎわっているのは想像に易い。
加えて上位層は上位層同士のガチンコ衝突を望んでおらず、中堅層サーバーに紛れて1位になることを楽しんでいた人が大半であった。

とくに❸が悪質である。
レーティングの部屋を立てて、赤は勝ち、青は負けとするアビューズ行為によって意図的にレベルを操作していたのである。彼らの言い分としては、一番栄えているサーバーに入って友達と遊ぶためとしているが、狩られる側からしたらたまったものではないのである。マジでふざけんなよ。
あまりにも中堅層サーバーに人が殺到したがためにピーク時には人数キャパシティがオーバーしていたのだが、遊び相手を探して過疎鯖から繁栄鯖に流入した結果本当の中堅層の遊び場はなくなってしまったのである。

なおこのゲーム、ブースティングによる恩恵はほぼなかった(先述のサバイバルで手に入るアバターアイテムはどうしても勝ち抜きリーグだから)ため、散見されなかった。むしろその代わりマウント(サバイバル限定のアバターアイテムを持つという事の意義を皆知っているため)を取るために勝ち続ける必要があり、❶のラグスイッチを使用するという構図になる。

スマーフ(アカウント偽装)については、そもそも複数アカウントみたいな状態になっていたため(PSIDに紐づいて5体くらいキャラが作れた)、実際中堅層なんてのは本当に狩られるばかりであった。遊び場を追われ、システムに殺されたのである。

で、それらをあー楽しかったねー!なんて口が裂けても言えるか!

同じレベル帯で楽しい時間はあったが、ゲームの思い出は結構キツいものだった。楽しさよりも辛さが勝ってたのにこのゲームにすがってたのは、このゲームしか心のよりどころがなかったのだ…
振り返りながら思うがさみしくも馬鹿で若い時分の自分である。

とにもかくにも2007年のゲームである。粗削りであってもおかしくはない。とはいえ、過去を笑ってられる人はいじめっ子のソレであるし。
オンラインゲームってのを強く知った作品だった。


前作を『尊敬する』のと『依存する』のを間違えるな

MGO2こと『METAL GEAR ONLINE (PS4)』がばっちばちにスマッシュヒットだったら、次は3が出るのである。

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(サービス期間:2016-2022 紆余曲折あったMGSV:TPP同梱である)

はっきり言うと、MGO3は別ゲーだったが、その傾向は時代を捉えていた。

様々な問題をブラッシュアップし、PS4、MGSVの操作に合わせた改修。
加えて試合の高速化とMGSらしさのある特殊ルール群。
アバターをロールで分け、特殊性のある技能を持ち分化。

なんだろうなー、今のFPSでありがちの要素を織り交ぜながらしっかり練りこまれていたんだけどプレイヤーがこれを忌避した。

MGO2とは別ゲーだからやらない。求めてた"MGO"じゃない

口をそろえてこれである。ふざけんな。
そもそもMGO1とMGO2は別物だろうが!
兎にも角にもシステムは毎回変わる。むしろマイナーチェンジでほぼシステムが一緒だったのはMGO1の次に出たMPOのインターネット対戦だろう…MPOとMGO2はシステムも全く異なるため近似はできない。別物なのに評価するしないの基準をMGO2と同じか同課なんてのはその、ナンセンスだと思う。

あー、その MGO自体がKOJIMA GAMEじゃないからっていうのはそもそもMGO論議には邪魔なのでお帰り頂くとして…

MGO1こと『METAL GEAR ONLINE(PS3)』はブロードバンドユニットを必要とし、参入障壁が鬼のように高かったこともある。当時はブロードバンドに入ってインターネットを自由にできるオンラインゲーマーは少なかったように思う。操作方法もMGS3準拠(のちのアクションタイプと呼ばれる操作法)となるためMGS4準拠(のちにシュータータイプと呼ばれる操作法)操作方法であったりとMGO1とMGO2では大きな隔たりがある。
アバターの編集とかもなかったはずだし。
しいて言うなら試合ルールが一部共通なことと、TPSであることくらいか。

言い方悪いけど、MGSは信奉者が多いのにもかかわらずコレである。
上記の通りMGO2から触れた人がめちゃくちゃ多いのであるからして、MGO2を信奉するがあまり、MGO2を返せみたいな署名も発生したらしい。
頭大丈夫かよ。
まぁ別ゲーではないにしろ、MGO2がそんなにおもろかったか?というのは私が中堅層でぼっこぼこに狩られてたからだと思うけど…

MGO3の名誉のために声を大にして言いたい。クソ面白かったんだコレ。
新ルールもそうだけどこのスピード感は最高だった。
追加されたアクションもMGSVのシステムを利用し、TPSでありながら既存のFPSばりの緊張感、加えてMGSに代表される近接戦闘CQCも健在。スキル制だったのはMGO2と一緒。本当にブラッシュアップされていたんだ。
だが、現実はうまくいかない。当時はコジプロがお家騒動だった。独立前にKONAMIともめてた時期であって、MGSをコナミが持って行ったこともあり、MGOの運営はなんと初年度以降更新が止まるという大惨事になってしまっていたことを付け加えておきたい。悲劇のゲームでもあるんだよ。
更新が、なかったんだ!よくなる要素が、翼が!もがれたの!!!!

フルトンパンチという概念大好きだぜ。ちゃんと練度を上げると初手でロケランを持って歩けるが動きが鈍くなるというトレードオフとか、練りこまれてた。対物ライフルは確かにぶっ壊れだったなぁ…でも手に入れるまでの過程が長かった。それに見合った火力だと思うし、偵察兵のウリをいくつか失うという点でもバランス調整が素晴らしかった。
フルトン回収装置とかいうドマイナーな軍事技術をMGSに触れなきゃ知らなかったシステムをこんなに馬鹿らしくおもちゃにして…っていうと失礼かもだけど、存分にゲームに落とし込んだのは最高だったんだよね。

とあるプレイヤーに「求めてたMGOってなんだったんだよ」って訊いた。
帰ってきた答えは「きれいになったMGO2」だって。何の進歩もねぇ。
氏曰く、「完成されてたんだから手を加える必要がないだろ」と付け加えてきた当たり仲良くなれんな、と思って縁を切った。どうせ変化が無かったら「変化がなくてつまんねぇ」とかいうのだろう。MGO2はエポックメイキングだったことは間違いない。多感な時期に最初に触れたオンゲーがコレっていう人もいるだろう。だとしても!全く同じものを求めるってのは、なんというか…その、現実的じゃないというか。周りが見えてない。
あと、彼は中堅サーバーにねじ込んで遊んでた上位層だった。許さん。

ともあれ、MGO2が楽しい!と言ってた人の大半はMGO2神格化と言っていい。楽しければなんだっていい、サービスが終わることが理不尽で納得いかなかったからと言う。当時彼らは若かったとしても、問題に目を背け続けてたとすればもう何も言うまい。それは人を盲信というのだ!

あ、もちろん別の理由の人もいるよ。
今も親交のあるMGO2プレイヤー曰く、MGO2にしかなかったルールにドはまりしたというものである。潜入を銘打ったゲームだからこそ存在したそのルールは他のFPS/TPSにはなく、あの独特のルールと緊張感をまた遊びたい!という声には素直に首を振るしかなかった。MGO2の魅力を再確認させてくれた人として、私はその人には敬意を表したい。


同じシリーズになってしまったがために狭まる視野

長々と話したが、前のナンバリングがよかった!という理由を考えると、1つは前のナンバリングで好き勝手出来るほどの実力を持っていたので、それをセーブデータは無理だとしても実力は繰り越したい!という心理だと思う。MGO2をそっくりそのままMGO3にもってこいというのは、MGO2では上位層だった俺様だぞ!というのを新しいフォーマットで誇示したいようにしか見えないのだ。ちょっとの練習さえすればこの新しいフォーマットから来た若葉マークを蹂躙できるなら気持ちいいわけだからシステムを共有してくれ、とまぁそういう話になる。

可能なら軟式が硬式になるくらいの野球の変化であってくれ、とゲーマー諸兄は思っているのかもしれない。ただ野心的だったり、前作から間が空くとキックベースを提示されることもある。ルールはある程度覚えている分スタートダッシュはキマるためまだ許容されるかもしれないが、野球の次にサッカーを提示されたら首をかしげるのも納得である。

とはいえ前作の俺様だぞ!みたいな感覚があるんじゃないかなーとうっすら思っていたら、似たようなパターンを見た。

バトオペ2である。前作から今作になるにあたって追加された『宇宙』という概念が、まさしくこれであった。

PS3でリリースされた『無印バトオペ』は、地上におけるTPSのみが戦場であり、『バトオペ2』の宇宙戦闘という概念が受け入れられなかったのである。操作方法も少し異なり、ステージは高さを十分に生かす感じ。どうしてもわかりやすさのために宇宙であるが上下という概念こそあるが…とはいえ宇宙戦が受け入れられなかった1つの要因が『地上のノウハウを使えない』というまさかの点であった。

宇宙戦闘は全機体慣性が乗るほか、高さという概念により地上ではあまり気にしない高度というのも十分な戦術に加わる。上から下に撃ちおろすのが慣れているプレイヤーは下から上への攻撃を苦手とするといった具合に練習が必要だった。ゲーマーって練習してマウント取る人種じゃないんか?

宇宙というまったく新しい戦場と試みに対してプレイヤーが出した決断は、『宇宙戦闘を参戦しない』というものであった。よくSNSでは宇宙はクソといわれるが、何がクソだったかを明言できる人は極めて少ないといえる。そりゃそうだ。自分が宇宙で溺れていて、地上ではめっちゃ強いのだから面目丸つぶれのカッコ悪さをさらすくらいなら、何でもいいから理由をつけて参戦しないほうがいいに決まってる。SNSは評判文化だから自分が宇宙に居てヘタクソなのを見せて叩かれるくらいなら運営を叩いて宇宙のシステムを地上に限りなく近づけてしまえばいい、みたいなプレイヤーもいた。コロニーの内壁で人口重力をつけてください!みたいなつぶやきを見た時、ため息が出た。そこまでして地上でかっこいい自分をとりつくろいたいか、と。

どうやらこれは明確に売り上げに響いたようで、既存の機体で『宇宙専用機体』は長らく登場していない。以前の記事にも書いたが、時代はCCAに突入――宇宙を主体とする戦場の物語ばかりであるからして復活を期待したい。

現在は宇宙はだいぶ様変わりした。運営の努力と工夫によって魅力的なルールにさらに磨きがかかった。地上よりもさらにハイスピードかつ動きのある戦場である点、宇宙の高低差を生かしたのもそうだが、何より英断であった『課金で獲得できる機体を特定の戦績の人に配布』という餌により、参戦数をぐっと増やし、昔の宇宙と違うんだぞ!という事を暗に提示出来たことも一因だと思っている。今も地上>宇宙の参戦数は変わらないが、それでも総数はぐっと増え、ちゃんと宇宙を選べばマッチングするようになったのは喜ばしい限りである。

無印バトオペの時の機体性能がこうだったのに、なんで2になったら変えちゃったんだ、おかしいだろ!みたいな声とかさ…あるけど。
無印はもう終わったんだよという事を理解できないんだろうなぁと。
そうやってかつてのシリーズで大活躍していたこともあるかもしれないが、それを今の今まで(バトオペ2だってサービス4年目)引きずって呪詛のようにつぶやき続ける執念というか、愛ゆえに病む人のメカニズムのソレである。いじめっ子が気になるから罵倒するのと同じ…とはいえ、もっと形は円満にならんのか!と思う。バトオペに限れば4年目。精神の成長はしててほしいものだが。

ナンバリングタイトルとか、シリーズものとか。
毎度新しいフォーマットになるたびに紛糾する『過去作との比較』というイベントについては、絶対避けられないのだけれど。
とはいえわざわざ今のバージョンを昔に戻せ!というのを言い続けるあたり、もうそれは狂気である。

そうじゃないというなら、ちゃんと分析した論述を140文字以上かける媒体に書いて発表したらいいと思うわけだ。140文字に収めようとするからクソとかいう単語に集約しだすんだぞ。俳句の言葉選びじゃねえんだから要点を短縮して、相手の創造に任せた文面にすんじゃねえ。風情なんかいるかよ。


"ちゃんと"批判をすることはすごい難しい

――上記の題字は私にもブーメランとしてぶっ刺さるわけだが。

まず前提として、ヒトが作るものなのだ。何か劣ることはある。
劣るところを分析して後発がよいものを作るから競争になる。それが資本主義というやつらしいので、完璧なものなんてないのだという前提がある。

それに、すべての人が絶対喜んでくれるものは作れないという事も理解しないといけない。

つまり、批判は誰でもできるのである。
ただし、批判の質は変わるのである。次につながる建設的なものから、ただの恨みつらみまで。恨みつらみの便所の落書きまでカバーしていたら商売はできない。認知はするが対応の手間を考えたらそれらを黙殺、あるいは見なかったことにして進めることはあっておかしくはないと思ってる。
もしそれでも文句を相手に見せたかったら、悔しいかもしれないが相手のルールにのっとって送付するしかない。お客様窓口とかね。SNSによる潮流操作や感情論で押し通そうとするのは劇場型でかっこよく見えるかもしれないが、ゲーマーだという自負があるならレギュレーションを守れない時点でダサすぎるといわせてくれ。それが意見を押し通すためには相応の苦労が発生するという事だし、それくらいの気骨なる意見のフィルタリングをしないと建設的な意見を見つけれない――対価がなければ割に合わないと考えて、作り手側が動かないと判断してもおかしくない。

このnoteにあることを使って言えば、

MGO2は確かにTPSオンラインゲームの伝説的な作品であったけど、この規模の人気があるゲームの前例がないゆえにゲームシステム面の手腕に問題があった点。加えてプレイヤーの層が若かったこともあってモラルの欠如は著しく、加えてオンラインゲームマナーついての地盤が未熟だったこともあり、明確に楽しかった層と楽しくなかった層が分かれてしまっていた。特にシステム上、格下を狩ることに対してのペナルティが一切なかったこともあり、思い出して語る口で『今なら世間的にたたかれる行為』を平然と公言する人も多い。ただしプレイヤーではなくゲームシステム――特に試合についていえば、独自のルールや概念は他のゲームでは体験することは全くできないため、魅力も大いにあったといえる。良くも悪くも印象が強く残った。

MGO3は運営側のドタバタを差し引いたとしても、前作MGO2のプレイヤーが『モラルのない戦場での楽しみ方』というアナーキーな気持ちよさを求めてしまったがゆえに、ある程度自由度を縛られたことに敏感だったことでMGSというブランド信奉者であっても触れない作品になってしまったことが問題だった。加えてMGSブランドにおいてMGOは蛇足であるから、『黒歴史』という耳障りのいい言葉で記憶の片隅に押し込んでおくことも正当化されてしまったのも良くない。(脱線するがMPOを蛇足としておきながらMGSPWでサンヒエロニモについて言及した所を見て俺はあの人のことを「卑怯だ」と思っている)ゲームシステムは発展の余地はあるが、MGSVらしさをふんだんに備え、FPS隆盛の中で負けじと練られたTPSだった。MGSというある種のブランドイメージが強すぎたことがMGOというブランドイメージの固着につながってしまい、挑戦的な施策をことごとくプレイヤーが受け入れなかったという点は面白い知見であった。MGO2を神格化するプレイヤーはMGSが好きという感情とは独立しており、MGOとはこうあるべきだという強い固定観念に似た要望をもっていたことがうかがえる。

バトオペ2はサービスが終わってないから明言は避けておくけど、無印からずーっと地上ばかりにこだわる人はやっぱりいて、それは仕方がないと思う。向き不向きがあるからね。でも、うまく宇宙で活躍できないことがかっこ悪いからって照れ隠し(マイルド表現)なのかもしれないけど、その流れで運営を罵倒で叩き始めるのは最悪でしょって思うわけ。

こうやってクソ長文章を書いてもだれも読まないと思うし、それを包括したのが

○○はクソ

――というSNSのつぶやきなのかもしれないけど、そのクソを正しく読み解けない人が大半なのだから、使うのをやめた方がいい。
「やべぇ」とか「エモい」とかと同じで、意味がたくさんある言葉は便利だからすぐ使いたくなるけど、結果として本質はそこになく、ただクソとかそういう単語だけが残って、何が問題なのかちゃんと喋れない人だけが残るわけよ。

そんな人がゲーム内の戦術語ってたら笑っちゃうぜマジで
…俺か?俺だわ。

自嘲はさておき、表題に戻る。


思い出補正は大概にしてくれ。お前は一体何なんだ。

評論家になるなら客観的な視点が大事だ。思い出なんか介入させるな。

復活を希望するなら何が良かったか明文化しろ。衝動は先方に伝わらん。

思い出を語るなら悪い記憶はどうせすぐ思い出す。良かった事も必ず出せ。

…どちらにしろ、人は必ずミスをしてしまうし劣る部分が出る。
それをどれくらい許容し、それを許さなかったとしても次に繋げたいのか、次を断ちたいのかを考えておくとゲーム以外でも役に立つ話術や思考経路としてライフハックになるから、意識しておくとよい。


最後にこれだけは言いたい

ゲーマーとして長く楽しみたいなら、小規模なコミュニティもしくはSNS断ちをするべきだ。

こんなながーい上に呼んでもすっきりしない文章を読まなくて済む。
楽しいことは楽しい間柄だけでとどめておけばいい。
嫌な意見は目につかないように、閉じた世界が一番気持ちいい。

…。

という暗黒面もある。どちらのうまみもある。
プレイスタイルはあなた次第である。

だから私はこの文章からくるあなたの行動の責任は取らない。

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