Creepy Nuts新曲がエモくて泣いた

 Creepy Nutsの新譜が出た。個人的にCreepy NutsはEPの印象が強く、一曲あたりの質量がえげつない事が彼らの強みだと思っているのでそれが彼らには丁度良いサイズなのだろうと推察していた。しかし今作はフルアルバムとして良い意味で重たくないしポップだ。以前からその方向に進んではいたが、彼らがこの曲調に、そして僕自身が彼らに、ここまでハマるとは思ってなかった。

 アルバムの最後の曲名は『土産話』。EP『よふかしのうた』収録のやはり最後の一曲『グレートジャーニー』に掛かってるんだろう。とにかくこの曲がめちゃくちゃエモい。。明け方・浮かない天候・煙草・程良く散乱した部屋・モダナイズされたレトロ。そういったきっしょい概念ではなくて本当の意味でエモい(本当のエモいってなんだ?自分で言っといてよくわからない)。彼らの足跡、成り上がってきた道のり。日本一のフリースタイラーと世界一のDJで、ラジオスターで、年収一千万で、気難しい業界を実力で全方位黙らせて今や押しも押されぬの彼ら。積み上げたものを振り返れば本当にとんでもない化物なのにいつでも等身大だ。本当にただのHIPHOPヘッズが(便宜上こう表現したいが失礼かつ本来は誤り。二人とも疑いの余地なく狂っている。)がとんでもないところまで到達したのだ。

「書く事がねぇ」嘆いてた人生 振り返るだけで歌になってる

 食らった。何回聞いても懲りずに泣いてる。二人の遍歴=歴史、もといドラマが見えてくるからエモい。その蓄積がエモい。その先をこれからも進んでいくであろう二人の未来がエモい。



 先日、同じくHIPHOP界隈ではスターのZORNが出した新EPから一曲のMVがYouTubeに上がっていた。彼も同じくここまでの道のりと現状を振り返ったリリックを綴っているがここまで味の違いが出るのがまた面白いなと。dodoの新曲『wrong』も遠からずなテーマを掲げた曲になっていた。夏の終わりは皆内省的になるのかね。わかんないけど。

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