がんばれ藍住さん⑮
藍住さんが家庭や仕事で忙しいので今後は不定期更新。これからもよろしくお願いいたします。
ボイス投稿
先月は藍住さんの体調不良の為投稿がありませんでしたが、今月中に先月分も含めて投稿予定です。お楽しみに。
来年1月は成人式回を考えていますが、昨年から18歳で成人になったとはいえ、極一部の自治体を除き例年通り20歳が参加対象。名前も成人式から「二十歳の会」に変更された例もあるそうですね。つまり成人式を二回迎えることが出来るとも言えますし、成人式を二度と迎えることが無くなったとも言えます。シナリオに組み込んだら面白そうだなと思ったり。
第二回四麻魂天何切る
来年2月か3月開催予定です。問題出題者はオンライン麻雀界では誰もが御存知の超大物プレイヤー。私は解答者として参加します…と言いたいところですが、四麻はまだ魂天になってないのでそれまでになれるようこれから段位戦に取り組んでまいりましょう!
現麻的麻雀用語解説
解説が途中までだったのでこの機会に進めておきましょう。
本当は1シャンテンピークではなくテンパイピーク
和了るためには聴牌していることが必要で、聴牌するためには一向聴になっていることが必要。和了率をA、n向聴(聴牌は0向聴)から向聴数が進む確率をAnとすると、A=A0×A1×A2…のように表せます。
和了に近いほど向聴数が進む受け入れ枚数が減るのでA0<A1<A2…ですが、5×5>6×4>7×3であるように、nの値が小さい時のAnの確率が高い方が和了率Aも高くなる傾向があります。
例題の牌姿は聴牌時に必ずリャンメン待ちが残る(A0の値に差がつかない)ので、A2よりA1の値が大きくなるように打つ「1シャンテンピーク」で問題ありませんが、より一般的には「テンパイピーク」。ですから私自身は「1シャンテンピーク」なる言葉を用いることはありません。
しかし「テンパイピーク」という言葉を用いることもしません。何故なら今度は「手変わりを待ってでもなるべくリャンメンテンパイを目指す」と解釈されかねないからです。手変わりを待つなら実質向聴数が1つ増えているようなものですから、A0の値を大きく出来たとしても和了率Aの値が大きくなるとは限らないのですね。
(当時は1シャンテンピーク理論とは呼ばれていませんでしたが)本書の筆者自身が、「1シャンテンピーク理論」を基に、本書の執筆以前はなるべくリャンメン待ちを目指す打ち方を推奨されていました。
逆に本書の影響を受けて非リャンメン待ちでも積極的にリーチを打つようになった打ち手が、目先の受け入れ枚数にとらわれるあまり、手変わりを経由せずともより和了率が高い待ちに受けられるチャンスを逃してしまう例も度々見受けました。
こうした事情を受け、「現代麻雀技術論」では、「手変わりより受け入れ優先」「(目先の受け入れより)和了に近い段階の受け入れ優先」と表現しました。全く印象に残らない表現ですが、麻雀は言葉ではなく牌を交わすゲームなのですから、強くなりたければ牌の機能そのものに着目したいものです。
手役は狙わず、されど見落とさず
藍住さんは一盃口見逃しが多いようですが、一盃口見過ぎと評判なのが「現代麻雀技術論」だったりします。
「手牌の和了率」を正確に見積もることは麻雀のデータ研究が進んだ現在でも難しいですが、「和了時の打点」については、手役とドラ。ルールに組み込まれた知識を押さえてさえいれば難しくありません。ですからデータ研究が進む前の麻雀戦術が手役偏重だったのは、ある意味必然だったとも言えます。
私自身、手役より和了率重視打法に切り替えてから実力を伸ばすことが出来ましたが、データ研究が進んだ後から麻雀を始めたプレイヤーに、実力はそれなりでも手役の見落としが少なくないことにも気付かされました。かつての手役偏重の麻雀記事でも、「様々な手役が見える牌姿に慣れ親しむことで見落としが減らせる」という点では一定の効果があったのですね。
手役を狙わず、されど見落とさず。書籍版「現代麻雀技術論」では、「高打点の受け入れ優先」「変化は量より質優先」と表現しました。
名は体を表す表現を心がけたい
「安全牌」「余剰牌」は読んで字のごとく「名は体を表す」表現。改めて言葉の意味を確認する必要がありませんが、「牌効率」の「効率」が何を指すかは明確でないので、安全牌の話を牌効率の項目ですることが、人によってはズレた話に聞こえるのも無理はありません。あらゆる人があらゆる意味合いで用いる言葉では意味を正確に伝えることは困難なので、解説する側としては、この言葉はなるべく用いたくないものです。
然し、あらゆる人があらゆる意味で用いているということは、それだけ馴染みが深い言葉であるということ。故に情報を広めることを目的とするなら多用されがちな言葉でもあります。「令和版現代麻雀技術論」の表紙にも「牌効率」の言葉があるのはこの為です。私自身はなるべく名は体を表す表現を用いたいですし、それが難しいのであれば、「定義を知らなければ何を意味しているのかを理解し難い」専門用語を宛がう必要があると考えます。
実戦では誘惑に負けてしまう
本書のような基本的打牌判断を学ぶことを目的とする戦術書では読者が理解しやすいように、「誘惑」になる情報が削ぎ落とされているのがその理由でありましょう。
12345m234p23488s ドラ5p 2巡目
今でこそ、「手変わりを待たずに聴牌即リーチが原則」が「常識」になっていますが、以前は一手変わり三色の平和聴牌を手変わりを待つことこそが「常識」だったので、手変わりの「誘惑」に負けそうな手牌を持ち出して、「この手牌でさえ即リーチ有利」のような解説がされたものですが、この手牌のように234三色の構成牌が9枚とも揃っているとなると、打1mからの聴牌外しも込みで「誘惑」に負けてしまった方がよいでしょう。
然し実戦で非三色の平和聴牌にも関わらず三色の構成牌が9枚とも揃っていることは稀で、大概は7枚か8枚止まり。ですから上記のような手でも即リーチする打ち手の方が、誘惑に負けて7枚8枚止まりで半端に手変わりを待つ打ち手よりも結果を残すことが出来たのですね。
デジタル麻雀ネット麻雀
ネット麻雀の登場でデータ研究が進み、「手役よりも手数重視」「麻雀の好調不調は連続的ではなく離散的である」という考え方が浸透しました。
時間の計測方法がアナログ時計では連続的、デジタル時計が離散的であることから、麻雀の好調不調が局を跨いでも連続するという考えを否定する立場をデジタル、肯定する立場をアナログと呼ぶようになったことが始まり(言葉自体はネット麻雀の登場よりも前から存在)です。
然しデジタル=新しい、アナログ=古いというイメージもありますから、デジタルが手数重視。アナログが手役重視。デジタル=数値が明確、アナログ=数値が不明確なことから、デジタルがデータを重視。アナログがデータにしにくい情報を重視という意味で用いられるようにもなりました。デジタル麻雀=ネット麻雀(牌を積む麻雀より新しく成績がデータで明確になる)というのも、そうしたイメージからくるものでありましょう。
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