第十期天鳳名人戦牌譜検討第35回

第三節三回戦1卓

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 8mを切ると雀頭無し3メンツ2リャンメン、雀頭を作りやすいターツの無い形。このような場合はテンパイ時に良形が残りやすいように雀頭固定やターツ落としが候補になる場合があります。他の候補はターツ落としの打2m。今回の牌姿なら打2mでもカン4m受けが残り、雀頭を作りやすいリャンメンができる679mツモの変化も残ります。

 ただし打8mとしても123p5sツモで改めて雀頭を固定する変化もあります。受けと変化が複雑に絡むので難しいところですが、変化部分は一長一短と考え、47pツモで58mテンパイに受けられることを優先して打2mとしそうですね。

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 ピンズが場に高いのもあり5p単騎でリーチしてもアガリ率はかなり低そうです。とはいえ11巡目で手変わり待ちが正当になる牌姿もほとんど無い以上即リーチもやむなしとみます。

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 結果的には手変わりから一発で4pをツモって6000オール。余談ですが打8mの時点で打2mとしていると、ツモ7sでカンチャン落としの打3m。ツモ4mで456、567三色の両天秤に取る打8m。ツモ4sでリーチの手順もありました。その場合は4pツモでリーチツモ平和三色表赤裏で8000オールでしたね。

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 実戦巧者には二度受け、並びシャンポンの形を嫌う人が多い印象があります。確かに4455mの形は3456mが場に見えることによるメンツ候補としての価値の減少が大きいという要素もあります。

 とはいえ、「場に見えることによるメンツ候補としての価値の減少」については、実際にそうなった場合に選べればよいというだけのこと。特に3456mの場況が悪いという情報が無い以上、「テンパイする受け入れが2枚少ないがリャンメンテンパイになる受け入れが4枚多い」「リーチツモ発赤で満貫とはいえ、一盃口、三暗刻目を残すに越したことはない」という理由で打5sに分があるとみます。

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 親はアガっても局を流せないのもあり、ダントツでも9p切りでホンイツ狙いに分があるとみます。白ポンで9p西の3900テンパイよりは、7mと北の12000くっつき1シャンテンが良いという発想です。

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 ダマ4翻リャンメンリーチの是非は跳満にする利点の大小に大きく影響するといえます。今回は跳満ツモってもトップ目西家とはまだ大差。ダマなら西家からの直撃が期待しやすい待ちなのもありダマに分があるとみます。東家の1p手出しを12pペンチャンからの切り出しと決めつけることはできませんが、アガリ牌がすぐにでもこぼれることが期待できそうならダマ4翻はダマにするに越したことはないでしょう。

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 こちらはダマだと安手ですが、良形変化がそこそこあるうえにトップが遠く、ラス目の西家がドラ白をポン。西家のアガリを最大限阻止するうえでもダマがよかったとみます。結果的にダマにしていれば次巡ツモ7mで打6mリーチ、西家が6mポン打5mでアガっていましたね。

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