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ときどきラーメン不健康生活第96回「ラーメンピース」

 最近は九州でも二郎系ラーメン店のオープンが続いていましたがここに来て急展開。11月に福岡は七隈にオープンした「ラーメンピース」は、何と直系二郎の中でも人気の高い横浜関内店で長年勤めた方が店主のお店。ラーメン二郎と関わりの無い人が経営する二郎ライクなお店は「インスパイア」系と称しますが、関係者が独立して、味も形態も良く似たお店を何と呼ぶのか。個人的にも悩んでいたところですが、Twitterで「スピンオフ」系と表現されていた方がいらっしゃいました。言い得て妙なので私も今後そう呼ぶことにしましょう。

 場所は七隈駅のすぐそばと立地も上々。開店前に並んでいると中から懐かしい匂い。学生時代文字通り毎週通った二郎そのままの匂いがします。これはますます期待感が高まります。

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 麺と豚の量だけを指定するシンプルな券売機もまさに二郎。関内出身というだけあって関内屈指の人気メニューである汁なしも控えていますが訪問時点ではまだ未解禁。そのうち再訪しましょう。

 今回は大盛禁止&トッピング全部企画につき小豚ダブル。豚増しはすぐ売り切れるので開店前に並んでいないと食べられないと思った方がよさそうです。豚肉が高騰しているにも関わらず、今でも15年前と変わらず+100円で二郎のデカ豚が3枚増えるという事実に驚かされます。

 そして券売機にはありませんが、「汁なし」についてくる生卵が50円で購入できます。もちろん追加しときましょう。

 店主から「にんにく入れますか?」と聞かれたらコールの合図。二郎と言えばマシとかマシマシというイメージが定着しましたが、あれも言うなればローカルルールの類。本来は「やさい」「にんにく」「あぶら」「からめ」と増やしたいものをただ呼ぶだけだったはずなんですよね。そんなわけで私も昔にならって「ヤサイニンニクアブラカラメ」コール。間もなくラーメンが運ばれてきました。

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 見た目もまさに本物。後は味を確かめるだけですが、スープを一口飲んで確信。これこそ学生時代の味。ここ数年間食べてきたインスパイア系の味も大好きでしたが、やはり別物だったということに改めて気付かされます。

 スープの次は麺といきたいところですが、このままでは具が多過ぎるのである程度豚と野菜を食べてからにします。豚は赤身ホロホロ脂身トロトロ。やはり二郎豚のクオリティは異常なほど高い。野菜はよく茹でで食べやすい。本企画中に、「東京に居た頃にもっとラーメン巡りすればよかった」とも思ったのですが、「このクオリティとボリュームのラーメンが1000円以内で食べられた」という事実に、「自由に使えるお金が少なかった学生時代にわざわざ他のラーメン店を開拓するはずもなかった。」と気付かされるのでありました。

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 柔めの極太麺。最近はこれよりインパクトの強い麺を提供するところも増えましたが、これくらいが落ち着いていて食べやすいですね。元々ラーメン二郎は、三田本店の創業者がラーメン店を始める→普通のラーメンでは集客が見込めないからウリが欲しい→中華料理店で働いた経験から二郎特有の癖のある濃い醤油豚骨スープを考案→濃いスープに負けないように普通ラーメンでは用いない強力粉で作った超極太麺を合わせる→麺、スープに合わせるべく味のついてないもやしとキャベツを大量投入→野菜が大量だから豚もデカくてたくさん(一部ネマタの推測あり)…という感じで、極端に極端を合わせてバランスを取ったようなラーメン。それがラーメン界で空前絶後の大ヒットとなり、今では模倣品が全国に出回るようになりましたが、この一杯は数多ある二郎系の中でも、バランスの取れた完成度の高い一品です。

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 生卵1個が丼で出て来たのが意外でしたが、お陰で「セルフ汁なし」作りが捗ります。ラーメンの麺と豚と少量のスープを入れて、卓上の胡椒と唐辛子を入れてよく混ぜれば完成。これがまた美味いのなんのって。我も忘れてただ麺を啜るのみです。

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 もちろんスープも完飲しなきゃ勿体ないですね。あの頃の味に再開できて感動が止まりません。来年は「夢を語れ鳥栖店(来年1月8日オープン)」に通うつもりでしたが、たまにはこちらにも伺うことにしましょう。ご馳走様でした。

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