ネマタの「裏」麻雀本レビュー第1回『夜桜たまがマンガで教える麻雀入門』編 その1

 前回の記事を「連盟VSネマタ」として某福地氏に取り上げていただきましたが、連盟本に限らず、諸般の事情でレビューを差し控えることになったものや、発売時期が古いので麻雀ウォッチ記事内で扱わなかったものについて随時取り上げる予定です。

 第1回は麻雀入門書として、これまで類を見ないほどのベストセラーとなったこちら。反響が大き過ぎる恐れがあったために急遽レビューを差し控えすることとなりました。1日目〜7日目に分かれているので、7回に分けて取り上げます。

1日目 『麻雀の起源』から―と、たまちゃんが「馬」の漢字を書き始めたところで漫画が終わっていますが、これは現代の中華圏で使われている麻雀牌の先祖である「馬弔(マーチャオ)」という札のこと。雀荘チェーン「マーチャオ」の語源でもあります。オチが分かった人は立派な麻雀マニアでしょう。入門書と銘打っているにも関わらず麻雀マニアにしか分からないネタが登場するというのは、それだけこの本が多くの人に読まれるであろうことを想定していたのかもしれません。

麻雀の用語 「メンゼン」は「門前」と書かれていますが、実は「トイメン」「リャンメン」「メンツ」もそれぞれ、「対門」「両門」「門子」と書くのが正式です。実際に日本語として存在する熟語なので、そのように表記されがちなのはやむを得ないことだと思いますが、メンゼンを「面前」と書くのは誤用とされる一方、「対面」「両面」「面子」については許容されることが多いように見受けられます。何故なのか気になるところです。

 オーラスは最後の局で間違いありませんが、正確には「連荘が無ければ」最後の局。親の項目で「同じ人が何回も親を繰り返すことが出来る」と連荘に関する説明がありますが、「連荘」という言葉自体が出てこないことが少し気になりました。

 単騎待ちは「雀頭が1枚しかなく」と説明されていますが、雀頭そのものは同一牌2枚の組み合わせなので、「雀頭がなく、もう1枚来れば雀頭ができる状態」となるでしょうか。

牌の名称と組み合わせ 「ターツ」は「搭子」と書くのが正確です。「搭」には「組み合わせ」という意味があります。「塔」では細長い建物の意味になりますが、「搭」という漢字があまり使われないこと、ターツを完成前の建物に見立ててもさほど違和感がないことから、「塔子」という表記が一般化したのかもしれません。


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