楽しく勝つための現代麻雀技術講座第18回「点数状況判断」

オーラスの押し引きはアガリ率、放銃率の目安を立てて判断する

 9巡目に相手の先制リーチに安牌を切って追っかけリーチをする場合、良形の場合はアガリ率約50%、放銃率約15%。悪形の場合はアガリ率約30%、放銃率約20%です。よって、放銃率10%の無スジを切って追っかけリーチするのであれば、良形の場合アガリ率は50×0.9=45% 放銃率は10+0.9×15=23.5% 悪形の場合は30×0.9=27% 放銃率は10+0.9×20=28%になるので、アガリ率:放銃率は良形の場合はおよそ2:1、悪形の場合はおよそ1:1になります。こうして求めたアガリ率と放銃率の比率と、あがって〇pt、放銃で〇pt、降りて〇ptというようにptの得失を見積もることで押し引き判断の目安をつけることができます。

押し引き判断例 特上卓東南五段(75-30-0-▲105)

自分26500 東家22000 南家21000 西家30500 南家からリーチ、自分は平和ドラ1テンパイだが放銃率10%の危険牌を勝負することになる

 リーチしてあがればトップ確定、放銃で必ずラスとしても、pt期待値は75×2-105=45pt 降りれば必ず2着だとしても降りた場合のpt期待値は30pt 実際は放銃して3着、降りて3着の可能性もあるので、六段(ラスが▲120pt)だとしても追っかけリーチ。

 このように、打点が不確定で何位になるか分からない場合は、「必ず何位になる」と一方に不利な仮定を置いて、それでも有利だからなおさらこちらがよいといったように計算するとスムーズに判断することができます。

 残り局数が多い段階では点数状況はあまり考えなくてよいと書きましたが、もちろん東1局時点と全く同じように打てばいいというわけではありません。迷う局面については、「麻雀順位予想計算機」に見られるツールを活用して、ルールに応じた押し引き基準を予め立てておきましょう。

攻めと降り以外にすべきことがないかを確認

 最大限に攻め、最大限に降りるのが麻雀の基本でしたが、残り局数が少ないほど、どちらでもない選択が有効になることが多くなります。

 攻めでも単純な降りでもない打牌選択でよくあるのが、アシストと絞りです。例えば自分40000上家35000対面10000下家15000(上家親)であれば、下家があがってもトップ(3900以下は放銃でもトップ)なので自分より下家の方が早そうなら下家をあがらせるべくアシストに徹するべきです。

 逆に自分40000上家10000対面15000下家35000(下家親)で自分がアガリに遠い場合は、下家のアガリさえ阻止すればトップになるので鳴かせる牌も打たない絞りが有効になります。

 これらは分かりやすいケースですが、意識しておかないとなかなか実行に移せないものです。局が始まった段階で、与えられた状況の中で最も良い結果を残すために何ができるかを予め把握することが大切です。


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