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がんばれ藍住さん⑪

 

 以前より藍住さんに課していた罰ゲームがようやく実行されました。藍住さんのリクエストにお答えする形で今後数回に分けて、麻雀用語についてお話することにしましょう。

①リャンメンカンチャン

 麻雀に限らず用語というものはルールで定義されているものとそうでないものがあります。「リャンメン」「カンチャン」は前者。リャンメンは「平和の成立条件」「符計算で0符」。カンチャンは「符計算で2符」。点数計算というルールを解説するうえで必須の概念です。

 一方、「リャンメンカンチャン」なる麻雀用語は、「リャンメン」と「カンチャン」の合成語でありながら後者。ルールを解説するうえでは、リャンメンカンチャンなる概念を持ち出す必要はありません。

 後者のような用語も、公式あるいは公式に準ずる団体によって用語が定義されていればよいのですが、生憎麻雀界にはそのような団体が存在しません。その為、あらゆる人が自分の使いやすいようにあらゆる言い回しをしているので統一が難しいという現状があります。

 「リャンメンカンチャン」は、「カンチャンリャンメン」「リャンカンリャンメン」「カンリャンメン」とも呼ばれます。「今川焼き」が「大判焼き」「回転焼き」「御座候」とも呼ばれているようなものです。

 今川焼きの話だけでも、統一された麻雀用語集を作ることは難しく、そもそもその必要性が少ないことをお分かりいただけたかと思いますが、藍住さんに限らず、「麻雀を勉強したいから麻雀用語集が欲しい」と考える方が多く見受けられます。

 「将棋を勉強したいから将棋用語集が欲しい」と考える方は、全くの初心者であってもそうそうお見受けしません。将棋は完全情報ゲーム。強くなるためにはより深く、より正確に手を読めるようになることが必要であることが、素人目にも明らかだからです。

 一方、麻雀は不完全情報かつ再現性が低いゲーム。麻雀でも結局のところ強くなるためには、より深く、より正確に手牌と打牌を評価できるようになることが必要なのですが、不完全かつ再現性の低いものに頼るというのは何とも心細い。故に「言葉」なる、「実は不完全だけども目に見てとれるもの」に頼りたくなってしまうのですね。

 私がこれから麻雀講座を書くのであれば、リャンメンカンチャンは「一○一一二一」型とでも表したいですね。右端から「一一一」を抜くと「一○一○一」のリャンカンが浮かび上がり、リャンメンだけでなくカンチャンの受け入れもあることを認知しやすくなります。今の環境で麻雀用語を共有するのは難しいので、なるべく見たままの形で解説できるようにしたいですね。

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