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がんばれ藍住さん⑩

 現在藍住さんは点数計算も含め絶賛麻雀の勉強中。藍住さんはとにかく麻雀を打つのが大好きですから、上達の為に座学にも少しばかりは力を入れて欲しいところ。逆に、「現代麻雀技術論」を進んで読もうとする程度に座学好きな方は、座学は程々にして実戦に力を入れて欲しいですね。

 さて、昨今では藍住さんに限らず、点数計算が苦手な打ち手が増えたように思われます。理由は自分で点数を計算する機会が少ないことと、点数計算の仕組みを知る機会が乏しいこと。点数申告を自力で出来るけど、点数表を丸覚えしているだけという方も少なくないのではないでしょうか。この機会に点数計算の仕組みを取り上げることに致しましょう。

①点数は「符」と「飜」で決まる

 音の長さを表す基準を「音符」というように、点数の基準となるものが「符」。「飜」は日本ではあまり馴染みのない漢字ですが「翻」の異体字で、中国語では「2倍にする」の意味があります。だから点数計算が足し算ではなく掛け算なんですね。

②「符」は1の位を切り上げる

 麻雀に立直もドラも無かった頃(今から100年前くらいの話)は1の位まで計算していましたが、立直やドラが導入されたことで得点が大幅に伸び、細かい計算をする必要性が薄くなったことから切り上げを行うようになりました。符計算はややこしく感じますが、実は昔はもっとややこしかったのが簡易化されているのです。

③和了に自動的に2飜(場ゾロ)付く

 昔は満貫が2000点でした。今は和了に2飜つくから2を2回掛けて4倍の8000点。全部の和了に2飜付いたら意味が無い気がしますが、場ゾロのゾロはゾロ目のゾロ。サイコロの出目によって得点が変わるルールの名残なのですね。点数移動が激しいほど遊んでいて楽しいと感じるのが人の性なので、一度引き上げた点数を元に戻すのは難しい。RPGやTCGも時代を経るにつれパワーインフレが起こるのと同じことです。

④「基本点」の概念を知ろう

 1飜40符の和了なら場ゾロの2飜を加えて実質3飜40符。40に2を3回掛けて40×2×2×2=320
この「320点」が基本点に該当します。点数計算の仕組みを知らなければ見たことも聞いたこともない点数かと思いますが、実はこの基本点こそが重要です。

⑤「点」は10の位を切り上げる

 麻雀は本来四人で遊ぶことを想定しているので、320×4=1280 10の位を切り上げて1300。子の1飜40符ロン和了の点数です。

 親はツモられたら子の2倍支払うルールなので、子が320なら親は640。それぞれ10の位を切り上げて400-700。子の1飜40符ツモ和了の点数。合計すると400×2+700=1500になります。

 親の得点は子の1.5倍になるルールなので、基本点が320なら親は320×6=1920。10の位を切り上げて2000が親の1飜40符ロン和了の点数。ツモ和了は640を切り上げて700オール。合計すると700×3=2100になります。

 ロンとツモで点数が違ったり、親の点数が子のちょうど1.5倍にならなかったり、1飜増しの点数がちょうど2倍にならなかったりするのは、点数計算の簡易化のために10の位を切り上げているからなのでした。点数表を眺めているだけでは気付けない事実。だからこそ「基本点」の概念を身に付けて欲しかったのですね。

⑥基本点の概念を身に付けてさえいれば、どんな手が来ても楽勝で点数が分かるようになる

 点数を覚えるのが難しい代表格の1飜70符の基本点は70×2×2×2=560。

 子の1飜70符ロンは560×4=2240を切り上げて2300。子の1飜70符ツモは560-1120を切り上げて600-1200。

 親の1飜70符ロンは560×6=3360を切り上げて3400。親の1飜70符ツモは1120を切り上げて1200オール。

 満貫未満の手で理論上最高符となる2飜110符なら基本点は110×2×2×2×2=1760。子ロンは1760×4=7040を切り上げて7100。ツモは1760-3520を切り上げて1800-3600。親ロンは1760×6=10560を切り上げて10600。ツモは3520を切り上げて3600オール。仕組みは同じなのでやることは全部一緒です。

 掛け算に手間取ってしまう方は、この機会に計算力を身に付けましょう。点数計算に限らず、麻雀で勝ちやすい打牌を選びとるための考え方を学ぶうえでも役に立ちます。どんな感じで役に立つのかは、これからまたお伝えしていけたらいいですね。


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