麻雀用語を用いない麻雀講座を考える第4回「和了までの距離や待ちを表すことを考える」

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 和了は英語でwinでしたが、聴牌はready hand。名前の通り和了の準備が出来ている手牌の意味です。では聴牌の手前の一向聴(1シャンテン)は何と呼ぶのかを調べてみましたが、これも専用の単語があるわけではなさそうです。

 この辺りも定義が分かれないうえに十分浸透している用語なのであえて変える必要性は薄いですが、「一向聴」を省略して「シャンテン」と呼ぶ言い回しが浸透している影響で、「向聴戻し」を聴牌→一向聴の場合に限る表現であると誤解される向きがあるとも聞きます。個人的には和了を0、聴牌を1と置いて、和了までの距離を表すのが望ましいと考えます。「勝ち(和了)までn枚必要」と表現すれば、麻雀用語を用いる必要が無くなります。

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 筒子の2か5を引けば勝ち。両門待ちですが、待ちをどのように英語で表現するかは「雀魂」では記述がありません。

 待ちはそのまま待つことを表す「wait」として、両門は開いていることを表す「open」、嵌張は閉じていることを表す「close」、辺張は端を表す「edge」、双碰は二重を表す「double」、単騎は単独を表す「single」と表記してある記述を見受けました。搭子や対子をどのように表現するかの記述は見当たりませんでしたが、対子は雀頭同様「pair」。搭子はそのまま待ちの呼び方を用いれば差し支えなさそうです。いずれも日本人でも馴染みの深い英単語なので、麻雀を新しく始める人にとっては英語表記の方がかえってとっつきやすいかもしれませんね。

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 今度は索子の2か3を引けば勝ち。いわゆる「多門張」の形。名前だけみれば待ちが複数ある形のことですが、単純な両門や双碰を多門張と呼ぶことはまずありません。「4456」に4の単騎待ち、「34556」に4の嵌張待ちがあるからと言って多門張とは呼ばれないので、「待ちの基本形5種の複合形」という表現も実は正確ではなく、「待ちの基本形5種の複合とみなすことで全ての待ちを見抜くことができる複合形の総称」、変則多門張はその中で、「34567(258両門)や2345678(258単騎)のように1種だけの待ちの複合形を除いたもの」ということになります。直感的には何の違和感もなく使っている言葉ですが、いざ定義しようとしてみるとややこしいのは麻雀用語ではよくある話です。

 最低限の麻雀用語で簡潔に表現するのであれば、1112は「辺3単2」。英語表記なら頭文字を取って「E3S2」。今後は(待ちの形)(待ちになっている牌)の形、待ちの順番は両嵌辺双単の順で書くことにいたします。

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追記 平和の説明に「both side s Seaquence」とあるので、雀魂では両門待ちをboth side waitと表しているようです。また、嵌張待ちをmiddle wait(真ん中待ち)と表記する場合もあるようです。open closeはそれぞれ麻雀用語の「明」「暗」(明刻、暗刻など)に割り当てられるので、表現がかぶらないように以後はこちらの訳を採用することにいたします。頭文字を取れば、両嵌辺双単=BMEDSとなりますね。

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