ネマタの「裏」麻雀本レビュー第33回『令和版神速の麻雀』その11

第3章 鳴きのシステム

片アガリはOKか?

  片アガリテンパイ自体は、「通常の悪形テンパイよりややアガリ率が低い」程度と考えればよいですが、お題になっているのは良良1シャンテンから悪形テンパイに取る鳴き。セクション7の良悪1シャンテンから悪形テンパイでもドラ3あっても分岐点は4巡目程度。今回は10巡目ということでテンパイに取るべきとみますが、分岐点は7巡目程度でしょうか。

配牌にアガリへの種を探せ

 サイト版「現代麻雀技術論」でも取り上げた牌姿ですが、牌姿の元になったサイトでは、「チャンタの出現率は1%しかないのだから、このような苦しい手でチャンタを狙うべきでないという記述がなされていました。しかし、この牌姿がチャンタになる確率が1%のはずはないですし、むしろチャンタ以外の手役ができることがどれほどあるでしょうか。

 赤ドラ有りのルールではチャンタの価値が低くなるのは確かですが、赤ドラ有りのルールという理由でチャンタを狙わないと考えるのは誤りです。1翻縛りというルールがある以上、速度優先の手組と言っても、手役を狙わないとは限らないんですね。

目先の牌効率vsアガリへの牌効率

 お題はアガリトップですが、平場であっても一通込みのマンズ変化を残すのが強いとみて打5pがよいでしょう。アガリ優先なら1翻縛りを解消するため、そうでない場合も手役をつけることで高打点になるので、(狙うかどうかは別として)見える手役を見ることはいずれにせよ重要なのです。

 アガリトップなら9mチーとありますが、ツモ番1回と5m受け、マンズの良形変化を失うので案外微妙なところ。点数状況や打ち筋的に9mチーに対して白を絞ってくる恐れがある他家がいる場合はスルーした方がよいかもしれません。

狙える役の作り方

 セクション4、5のように、ドラがあるうえに手役をつけやすくなるので、メンゼンを崩すことでアガリやすくなるうえに打点も下がりにくい仕掛け。悪形ターツが残っているなら鳴くことで役有りテンパイへのシャンテン数が進まないとしても、鳴いて他のメンツを崩す選択がないかを意識しておくようにしたいですね。

宜しければサポートお願いします。サポートは全てラーメンのトッピングに使わせていただきます。ラーメンと麻雀は世界を救う!