現代麻雀技術論註第3回「選択を結果に結びつけて考える」


 『論理的思考で勝つ麻雀』の中嶋プロが、「不調時こそ選択に意識を向ける」と書かれていますが、不調時に限らず、好調な時もまずまずな時も「選択」に意識を向けたいもの。 第1回でも申し上げた通り、勝つためにも楽しむためにも「選択」を語れるようにしたいものです。

 しかし、麻雀の話題となればどうしても「抽選」「結果」の話ばかりになりがち。「抽選」を語りやすいのは、麻雀が好不調の激しいゲームだからですが、「結果」を語りやすいのは、「結果」に関する麻雀用語はルールを覚える段階で誰しもが身につけるものばかりで、言葉の定義も明瞭であることに理由があります。

 一方、「選択」に関する麻雀用語を思い浮かべてみると、定義が人によって変わりがちなものばかり。「牌効率」はその最たるものですが、「ベタ降り」「好牌先打」「回し打ち」「絞り」「迷彩」「アシスト」「ブラフ」「牽制」…このあたりでさえ案外怪しいもの。用語を一つ一つ定義していくのは時間も労力もかかりますし、何より定義したところでそれを浸透させるのは困難です。

 麻雀用語の統一が困難なら、定義が分かれないルールレベルの最低限の用語で麻雀を解説できるようにすればいい。「結果」に関する用語は定義明瞭なのですから、「結果にどのような影響を与えるか」で「選択」を説明すればよいのではないでしょうか。局毎の結果は、「和了」「放銃」「他家ツモ和了」「他家放銃」「流局」のいずれか。それぞれ点棒が何点移動するかによって全て説明がつきます。

 「牌効率で◯切り」ではなく、「和了率が最も高くなるように◯切り」。「他家に自由に打たせたくないから牽制のためにリーチ」ではなく、「和了率は下がるが、打点が上がるだけでなく他家の和了率も下がるのでリーチ」。このように、「選択を最終的な結果に結びつけて語る」ようにすれば、「自分の打牌選択」を語ることが容易になり、実戦中でも自然と選択に意識が向くようになると思います。

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