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ネマタの「裏」麻雀本レビュー第22回『夜桜たま×朝倉康心に学ぶ現代麻雀』その10

 これまではっきり物を申してこなかった私が一方的に悪いのですが、今回の記事への反応で、事実と異なる箇所が多々見受けられたので釈明させて下さい。

>スキャンダルにまったく興味なさそう

 昨年話題になった炎上案件と言えば、「けものフレンズ2」ですが、私は1も2も全く視聴していないのに事件の顛末を探っていた程度の野次馬。今回は麻雀関連であるうえに、単なるスキャンダルで済まされない事態であったので言及させていただきました。

>楠栞桜(夜桜たま)さんに対して怒りを爆発させてます。よっぽど『夜桜たま×朝倉康心に学ぶ現代麻雀』という本が許せないんでしょうね。

 本書への批判記事という体裁を取っているので怒っているように見えますが、別に本書に怒っているのではありません。喜怒哀楽で言えば楽7哀3。野次馬やるにはこれほど面白い話もないという意味で楽7、麻雀関係者として遺憾であるという意味で哀3です。

>なお、以下に貼って抜粋していく「裏麻雀本レビュー」とは、騒動になる可能性があるという理由から麻雀ウォッチで没にされた原稿です。

 麻雀ウォッチで没になったのは『夜桜たまがマンガで教える麻雀入門』のみです。他のは原稿を提出してませんし、するはずもありません(笑)

>仏敵扱い

 仏教では本来敵とか味方とか言わないのであります。某学会やそれに類するカルトの方はよく使われますが…(苦笑)。強いて言うならば反面教師でありましょう。

>僧侶らしからぬ

 僧侶はあくまで職業または職業につくための資格。しかも経歴を一切問わないので実に色んな人がいます。麻雀好きの有名人で言えば、あの高須克也さんも本願寺派の僧侶です(笑)

>ネマタらしからぬ

 『勝つための現代麻雀技術論』以降の私しか知らない方にはそのように受け止められても致し方無しですが、それ以前は散々毒づいてました。

 余談になりますが、私は『勝つための現代麻雀技術論』制作時に福地氏に対して、「下ネタで喩えるのをやめて欲しい」と伝えたことがあります。しかしこれは電話でやりとりしていた時の思いつきの発言だったのもあり言葉足らず。下ネタの代わりに「ご飯が炊きたてホカホカ」のように食事の喩えが入り、「違う、そうじゃない。」と突っ込みたくなってしまったのでありました。

 喩え話というのは、「そのまま解説すると難しい話」に、「読者がとっつきやすく、なおかつ一貫した話題」に絞って用いてこそ効果的。『天鳳完全攻略読本』では「定食作り」に喩えましたが、今回はアイドル部繋がりということで、「アイドルのプロデュース業」に喩えたのであります。「淡々と良し悪しを述べるだけで完結する簡単な話」に対して、「とってつけたような喩えを単発でつける」必要性は薄いのではないでしょうか(笑)(例:「完全1シャンテンはご飯が炊きたてホカホカ」、「数牌の5はアイドルグループのセンター」)

救世主のように現れた悪魔とは、当該人物の比喩というより、「作り話にしても出来過ぎな昨今の世情」を受けての比喩。

 今回の事件を受けて、麻雀界に大きな痛手という声も聞きますが、私はむしろ幸いであったとすら思っています。もし事件が発覚しないままだったら…救世主のように現れた存在が実は悪魔で、救世主が現れたと情報を発信する側も悪魔の手先だった。視界を広く持って世界を見渡せば、作り話にしても出来過ぎな話が、現在進行形で起こっていることに気付かされます。

 「視界を広く持って世界を見渡せば、作り話にしても出来過ぎな話が、現在進行形で起こっていることに気付かされます。」

 余りにも言葉足らずで申し訳ありません。そのうえで言わせていただくなら、福地氏の引用では抜け落ちている最後の一文こそが私の言いたかったことであります。「救世主のように現れた存在が実は悪魔で、救世主が現れたと情報を発信する側も悪魔の手先だった。」昨今の世情について、運良く真実を掴むことができている方であれば、「作り話にしても出来過ぎな話」の例がいくつか思い浮かぶのではないでしょうか。

麻雀本レビューはあくまで余興

 前回の本は入門書としては申し分ないものでありましたが、竹書房からの新刊は正直「ここ数年の麻雀本では珍しいレベルの駄作」。具体的な批判点については気が向いたら「裏麻雀本レビュー」に掲載することに致します。

 こちらも福地氏の引用では後半の一文が抜けています。今回の麻雀本レビューはあくまでついで。言いたかったのはあくまで「新麻雀徒然草番外編」に書いた話。麻雀本の内容は確定事項なので強い言葉で批判を述べましたが、事件についてはどこまで行っても疑惑止まりなので、「当該人物の名前を出さず、事件の行方を追っている人には分かる」表現に止めました。

新麻雀徒然草番外編で言いたかったことについて

 5chに名無しで同業者への誹謗中傷を行っていた疑惑。分かる人には状況から誰が書き込んでいるのか分かっても、客観的な証拠が出ない以上いいように荒らされて歯痒い思いをさせられた当時を思い出していました。

 しかしnoteのIPアドレス流出事件により、よほどエキセントリックな事態を想定しなければ、本人ないし本人と同居している親しい人物の仕業であることが判明しました。まさに、「事実は小説よりも奇なり」であります。

 オンライン麻雀における不正(ゴースティング)疑惑。麻雀界だとこの疑惑に関してだけ断片的に知っているという方も多いかもしれません。


 1つだけならたまたまでも、10や20も積み重なれば最早真実。麻雀というゲームを合理的に捉えることが出来ている方ならお分かりいただけることでありましょう。

 天鳳黎明期の話をしましたが、それ以前、麻雀格闘倶楽部やハンゲームで打っていた頃、明らかな不正者が野放しにされていました。その時は証拠を掴んだところでどうしようも無く歯痒い思いをさせられたものでしたが、今では有識者によって客観的な検証がなされる。この点に関しては良い時代になったものです。

 既に申し上げた通り、ハンゲブログや天鳳SNSで活動していた頃は、麻雀界隈の出来事に色々と毒を吐いてました。『勝つための現代麻雀技術論』出版後からは控えるようになった理由は以下の3つです。

①タダ働きでなくなったため

 原稿料が出る記事に名指しで悪口を書くわけにはいきません。また、記事を書いて原稿料が出るようになれば、原稿料が出ない普段の書き込みに力を入れる余裕も無くなるので、今回のような話を取り上げる機会も自然と減るようになりました。

②当時より遥かに閲覧者が増えたため

 私は自分の発言で炎上が起こることを恐れませんが、不用な発言で「傷つけたくない人まで傷つけてしまう」ことを恐れます。当時のSNSのように少人数の集まりであれば、本人に直接謝って和解することも難しくありませんが、twitterではそうもいきません。私自身、他人の炎上を見ても何とも思いませんが、他人の何気ないつぶやきと、そのつぶやきを支持する人に心を痛めたことが何度となくあります。以前のアカウントが何故か凍結してしまいましたが、正直「これで余計なことで傷つかずに済む」とホッとしていたところです。

③麻雀界内部の出来事は瑣末に過ぎないため

 麻雀界は確かに未だに「イメージが悪い」かもしれませんが、麻雀界の外に視野を広げてみると、「イメージが良いのは内部のドス黒さが隠蔽されているから」「そもそもイメージを作り出す、情報を売り物にする存在ほどドス黒いものも珍しい」ということに気付かされます。そのことに気付かされた時、辟易ともさせられることの多い麻雀界が、途端に愛おしいものにさえ思えてきました。

 こちらに書いた通りです。麻雀界の内部ばかり叩いて、外部の黒い存在に言及しないのは、それこそ「情報を売り物にする存在」の思う壷。こちらは確定事項がほとんどないので、単なる私の妄想に終わる記事が増えることになるかと思いますが、今後は麻雀界外部の話に力を入れていくつもりです。

 繰り返しになりますが、本書の出来の悪さに怒っているのではありません。出来の悪い麻雀本は「KOTY」のように笑い飛ばすに限ります。

 ここまでは7割の「楽」の話。それでは3割の「哀」とは何か。アイドルが匿名掲示板で誹謗中傷行為を行ったことでも、麻雀でゴースティングを行ったことでも、麻雀本の出来が著しく悪いということでもありません。それだけなら外から野次馬として楽しむだけのことです。


 何が悲しいかと言えば、今回の一連の出来事が全てビジネス。しかも、麻雀界の内部で麻雀に対して真摯に取り組むだけでは、一生かかっても得られないほどの大金が動いていて、しかも不正の疑いがあるということです。それまでは趣味の延長で素晴らしいコンテンツが生まれていた分野にビジネスの話が持ち込まれて、途端にきな臭いことになった例はいくつも見受けられます。

 勿論ビジネスである以上利益に拘るのは致し方の無いことで、否定されるものではありませんが、タダ働きしていた有能な人がアホらしくなって辞めていく一方で、ボロい商売で儲ける輩が生まれる。しかも不正なお金の流れに対して関係者が皆だんまりを決め込む。麻雀界がこうなってしまうことだけは、外野の人間であっても見過ごすわけにはいかない。繰り返しになりますが、今回の事件を受けて改めて、麻雀そのものが持つ美しさを発信するとともに、美しさの中に隠された悪を注意深く拒む力を養わなければと思うことでありました。

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