第十期天鳳名人戦牌譜検討第48回
第三節四回戦卓4
序盤に6sを切ってスジ3s待ち。ダマでも満貫の手ですが、リーチしてもダマに比べてアガリ率がさほど落ちないとみて、ツモか裏か一発で跳満に届くリーチを選択。
2mは現物ですがそれだと4mが無スジとして浮くので、一度通れば安全にテンパイを取れる可能性を残すに越したことはないとみて3sが切られたのを捉えられました。
ちなみにスジ37待ちリーチの和了時ツモ率はこちらによると31.8%。リーチに他家3人が全く降りないのであれば25%になりますが、実際はダマにしていても止められる牌は止められるので25%をやや上回るようです。ダマ満貫となると他家に降りられやすい場合ほどダマ有利になりますが、無スジであっても局収支上はダマが大きく有利にならないことから、特別警戒される理由がなければ、スジ待ちのダマ満貫はリーチに分があると言えそうです。
ドラ役牌ポンならホンイツにせずとも打点十分ではありますが、ホンイツでないなら序盤の赤5m切りは不自然。染める過程で東が重なったものとみて然るべきでしょう。少なくともこの手牌なら現物を切るに越したことはないとみます。
ペンチャンが先に埋まってもリーチ平和よりは悪形リーチ一通。リャンメンを残しても先にペンチャンが埋まらないと平和にならないならなおのこと一通狙いで67p落とし有力とみます。実戦的には特に受けが厳しい悪形ターツを落とすこともありそうですが、今回はラス目が遠い3着目で、3900オールでトップに届くのでなおのこと打点重視としそうです。
ツモ5pで7p北待ちシャンポンに受けられるメリットがあり、58pが薄いという面もありますがそれでも4p切りそうです。結果的には7s引きテンパイを逃したことで西家への満貫放銃を回避した形になりました。
満貫ツモでも2着終了と思いきやまさかの裏3でトップ。しかしアンコが2つあるということは、リャンメン待ち一発ツモの確率と同等ということ。今回はいずれにせよリーチよりありませんが、裏ドラの可能性も算段したうえで打牌判断を行うことを心がけたいものです。
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