#03【巍峡国史伝】天の章 伏せる月、ふるえる睡蓮
■前回のあらすじ■
四季の姫の一人である佐保姫の邸宅で、主の帰りを待つ小姓の蒲公英は、長引く会議を途中で抜け出した佐保姫と、つかぬ間の談笑のひと時を過ごす。
しかし、天変地異に対する対策の会議は難航を極めており、この地の回復の兆しは見えず、会議の主軸である蒲公英の主、安寧(あんねい)の言動にも、彼女らしからぬ姿があった。
他の者は気が付かない、その小さな違和感を蒲公英は見抜き、最近の安寧の様子のおかしさとも重なり、嫌な予感がする蒲公英。
そんな