#15【巍峡国史伝】天の章 伏せる月、ふるえる睡蓮
■前回のあらすじ■
夜鏡城(やけいじょう)の会議の後、秋の地の守護者である五天布(ごてんふ)の白秋(はくしゅう)に呼ばれ、蒲公英(ほくよう)は彼のいる客間にやってくる。
夜も更けた冬の維摩(ゆいま)の地はとても寒く、二人は囲炉裏の傍で話しをする。その話しは衝撃的なものだった。
下界との干渉で天変地異が起きている事が問題な千蘇我(ちそが)の地。
実はそれ以外にも問題が発生しており、特にここ維摩の地は大地の女神である安寧(あんねい)に表立って反旗を翻した国