20230302

日本時間 2023年3月2日午前7時11分
一通のメールを受信
"Notice regarding your employment"
解雇通告だった

短くはない社会人生活の中で
こうした機会に遭遇するのはこれで 4回目
過去 3回は何らかの理由で対象とならなかったが
今回は見事に当選

あー やっぱりな

年初に米国本社では先行して発表があり
その後日本を含めた海外拠点が続いたが
何となく今回は自分が対象となりそうな
そんな予感があった

そんな虚ろな2ヶ月を過ごしていたので
メールを受け取った当座は
良くも悪くも晴れやかな気分だった
慰めでも負け惜しみでもなく

それにしても
よりによって3月2日とは…
この日は初恋の人であり
初めて付き合った人の誕生日

もう30数年
連絡を取り合うこともないが
わたしは時々
夢の中で逢っている人

その日の午後は出社して
わたしと同じ境遇となった同僚や
わたしと同じタイミングで自分の部下の状況を知った上司と
今となっては在職中で最後の物理的な会話を交わした

翌週には社員証を兼ねたセキュリティバッジは無効化されて
オフィスに入室することも許されない
その次の週には会社のネットワークからも遮断されて
いよいよ社外の人間扱いとなる

通告メールには
そんなことが慇懃無礼な英文で書かれていた

残された期間で
隔靴掻痒な必要最低限の挨拶やら
引き継ぎ資料の取りまとめやらを済ませて
LinkedIn のプロファイルを更新する

そうして 2023年3月16日
その日の朝を迎えることとなった