翻訳絵本は原題もたのしみたい

翻訳された本を読むとき、最初に原題も見るようにしています。読んだ後も、再び題名を見て、著者はひょっとしたら、こんなことを描きたかったのかな? と自分の中で再確認したり、補足したりするのも楽しみの一つです。

調べてみると、絵本のオリジナルの題名は、シンプルな文や単語の場合が多いです。
シンプルな分、日本語の題名を考えるのが難しい場合があると思います。そのまま置き換えただけだと、内容が伝わりにくいことが多いです。簡単な単語ほど、実は他に違う意味を持つ場合があったりします。そんなときは単語を加えて補足したくなるのでは?と思います。

それから、同じような題名の絵本があって、流通上、管理上、区別をしたいという事情もあるかと思います。
最近の例だと、今年の初夏に『おばあちゃんのにわ』と、『おばあちゃんの にわ』という絵本が出ました。空間があるか、ないかの違いです。
どちらの絵本も題名から、”祖母”、”庭”、そして”孫の視点”があるのを想像することが出来ますし、欠かせない要素なのだろうと伝わります。
2冊の絵本はそれぞれ、違う出版社から出ています。ちなみににわを、庭と漢字にした場合は? と探してみたところ、『メイおばあちゃんの庭』という児童書がすでにあります。
祖母と庭は相性がよいのかもしれません。
逆に言えば、『お父さんと庭』、みたいは絵本は少ないかもしれませんが、どうでしょうか?

いちど絶版になった絵本が数年後、違う出版社、翻訳者によってふたたび出版される場合も、題名を変えて出ている場合があります。
日本語の題名もそのまま出ている場合は、日本語タイトルが、翻訳者の案で、そのまま使いやすいのかもしれません。

このように、勝手にいろいろ考えるのがたのしくて、自分でnoteで絵本の紹介をするときも、原題を添えるようになりました。


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