2022年の選抜選考を考える①(関東&東京編)

今日からnoteにて、twitterでは文字制限に引っかかる高校野球の雑感を書いていこうと思います。よろしくお願いします。

1回目の記事は選抜についてです。


今月28日に選抜出場32校の発表がありますが、皆さん色々と予想を立てられている方も多いのではないでしょうか。当然の事ながら毎年意見が一致する事はなく、それが逆に高校野球ロスの冬季の楽しみともなっています。

そんな選抜選考の予想を前編・後編に分けて個人的な意見を書かせて頂きます。今回は関東&東京について。賛否両論あると思いますが、コメントにてご意見頂けたら嬉しく思います。

関東・東京(関東4東京1固定+比較枠)


明秀日立(関東大会優勝)1枠目

〇28ー0 高萩清松
〇8ー0 江戸川学園取手
〇17ー1 下館工
〇4ー3 鹿島学園
〇3ー1 土浦日大
〇8ー0 藤代
ーー
〇11ー4 健大高崎
〇5ー2 木更津総合
〇9ー7 山梨学院
ーー
●3ー5 広陵

4年前に横浜の細川弟を擁し、関東大会準優勝&選抜2勝で初出場。今回は関東を制し2回目の出場となります。スコアからも分かるように強力打線は茨城のみならず関東でも脅威。スーパーシードの恩恵を受け、フル回転してきたエース猪俣の負担が1試合少なくなったのも大きかったですね。

猪俣以外の投手の出番が少なかった点は不安要素ですが、選抜では打線がカバーして余裕を持たせられるか注目です。

山梨学院(関東大会準優勝)2枠目
〇10ー0 巨摩
〇10ー1 日本航空
〇9ー0 甲府工
〇11ー1 東海大甲府
〇9ー3 帝京三
ーー
〇12ー3 拓大紅陵
〇9ー0 白鴎大足利
〇9ー2 浦和学院
●7ー9 明秀日立

県内の強豪である日本航空/東海大甲府を大差で退け、関東大会も3勝はいずれもコールド点差と充実の試合内容で2年前に続き関東大会準優勝。榎谷&山田の継投も安定しており、山梨勢初の決勝進出も夢ではありません。

木更津総合(関東大会ベスト4)3or4枠目
〇12ー1 県立柏
〇6ー1 千葉黎明
〇17ー0 磯辺
〇25ー0 船橋法典
〇10ー0 東海大市原望洋
〇7ー5 市立船橋
〇8ー4 八千代松陰
〇14ー2 拓大紅陵
ーー
〇3ー0 帝京三
〇4ー1 東海大相模
●2ー5 明秀日立

21世代は専大松戸1強でしたが、夏決勝敗退の悔しさから新チームで奮起。8試合99得点の猛打で千葉を制すると、関東大会では選抜Vの東海大相模に競り勝ち。3枠or4枠のどちらかですが、優勝した明秀日立に善戦している事もありこちらが有力でしょうか。2勝のいずれも2完投とエース越井の安定感が光りました。

浦和学院(関東大会ベスト4)3or4枠目
〇13ー0 浦和工
〇10ー0 熊谷工
※不戦勝 狭山清陵
〇12ー7 大宮東
〇3ー2 上尾
〇10ー2 花咲徳栄
ーー
〇7ー5 向上
〇5ー0 桐生第一
●2ー9 山梨学院

優勝候補の一角として出場した昨夏はよもやの初戦敗退。当時のメンバーも残る新チームは危うい試合もありつつ関東ベスト4。甲子園での新監督の采配も楽しみですね。エース宮城は桐生第一戦で完封。後ろには金田を筆頭に他投手も経験を積んでおり、昨年の東海大相模のような豪華投手陣となるかもしれません。

國學院久我山(東京大会優勝)1枠目
〇9ー2 都立日野
〇8ー0 成城学園
〇10ー3 日体大荏原
〇6ー3 共栄学園
〇9ー0 都立日野台
〇7ー4 帝京
〇14ー3 日大三
〇4ー3 二松学舎大附
ーー
●3ー6 花巻東

昨夏は決勝で涙を飲みましたが、新チームは細かい継投と強力打線が噛み合い優勝。決勝では3点ビハインドからの逆転サヨナラ勝ちと劇的な幕切れとなりました。準決勝では日大三を5回コールドと一方的な展開に持ち込み、私含めて驚いた人は多いのではないでしょうか。

選抜はこれまで3回出場も未勝利。19年の夏初勝利に続き春初勝利の期待も高まります。

比較枠争い(最終枠)


東海大相模(関東大会ベスト8)
〇7ー0 相模原中等教育
〇9ー0 海老名
〇7ー0 大和
〇21ー0 元石川
〇19ー1 湘南学院
〇20ー0 星槎国際湘南
〇8ー1 日大高
〇7ー0 横浜商大高
〇9ー2 向上
ーー
〇9ー4 花咲徳栄
●1ー4 木更津総合

2年連続で関東大会ベスト8止まりとなり比較枠争いに選抜V2がかかる状況です。そもそも比較枠の関東代表がまた東海大相模なのかという点については、関東大会ベスト8の他校の準々決勝のスコアとの兼ね合いもあるのでここで紹介します。

白鴎大足利(●0ー9)山梨学院
健大高崎(●4ー11)明秀日立
桐生第一(●0ー5)浦和学院

県順位は健大高崎のみ2位。関東大会V2の実績があるとはいえ直接対決で敗れた桐生第一がいるため厳しい。白鴎大足利も相手が優勝校である点を考慮してもコールド負けでの選出は無いでしょう。唯一可能性があるとすれば桐生第一ですが5点差完封負けと内容が悪く、浦和学院も準決勝で敗戦。更に同県の太田高校が21世紀枠の関東推薦と不利な状況が揃っています。

この為、比較枠の関東代表は東海大相模で確定とみて良いと思います。更なる考察は後ほど。

二松学舎大附(東京大会準優勝)
〇8ー1 都立王子総合
〇14ー0 東京工業高専
〇12ー2 錦城
〇11ー1 早大学院
〇7ー3 安田学園
〇4ー2 都立狛江
〇6ー1 関東一
●3ー4 國學院久我山

昨年はエース秋山を擁し夏1勝。その後を継ぐ布施の力投が光った大会も決勝の終盤に暗転。3点差を返されてのサヨナラ負けで、またしても準優勝の選考待ちという状況になりました(2010年以降では4回目の秋準優勝)。過去には準優勝で選出され選抜準優勝の実績もあります(今の監督が当時のエース)。今回はどうなるでしょうか。

ここまで各校の戦績を書いてきましたが、皆さんの注目はやはり比較枠が東海大相模なのか。それとも二松学舎大附なのかという点だと思います。ここからは2校が選出されるにあたっての強み・弱みを書いていこうと思います。

東海大相模

・県大会全試合でコールド勝ちと内容◎
・昨年に続き層の厚い投手陣
・木更津総合との試合も内容は悪くない
・昨春の優勝で関東ベスト8でも選びやすい
・東京との比較で神奈川の選抜成績は良好
・近畿勢に強い(通算12勝2敗)
・2年連続は流石に贔屓感も?

二松学舎大附

・敗れた試合内容の比較では優勢
・エース布施はフル回転で力量を証明
・4年連続東京1枠の揺り戻しがくる?
・過去の選抜成績は東海大相模と大差
・過去に準優勝で落選が多いのは不安


特に重要な点は、東海大相模が2年連続で比較枠争いとなっていること。4年連続東京1枠が継続している事ですね。前者は東海大相模の力量の問題もありますが、後者に関しては両校に関係無いところで起こり得ている要素なので選考でこの点が考慮されるかは微妙なところです。そもそも考慮されるなら19年の比較枠は横浜ではなく東海大菅生だったと思いますので。

この19年の事例では、横浜が関東大会準々決勝でコールド負け。東海大菅生が1点差で惜しくも東京大会準優勝ながら横浜が選出され、当時かなりの話題になっていましたね。

関東大会優勝の桐蔭学園が県大会で横浜に大敗している事から神奈川のレベルが高いという判断に至ったと思いますが、高野連がそういう考えで選考しているという事は、比較枠がずっと関東に与えられている事を考慮せず実力を重んじる傾向にあると考えられるのではないでしょうか。

そうなると県大会を圧勝した東海大相模に分があるように思います。投手層が厚いチームは選考で好まれる傾向にありますし、近畿勢に対抗できる存在としても期待されそうです。

これはあくまでも予想にはなりますが…二松学舎大附も良いチームなので選ばれて欲しいですけどね。個人的には東海大相模という結論で予想したいと思います。

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