朝活ピッチカート、詩の一滴の幸水確率、ロンゴロンゴの輪

今回はTwitterでお題を頂きながら作った詩5編と、オリジナルお題の詩1編をお送りいたします。

Twitterで活動されている偉大な詩人の大先輩、言葉の添え木様からお題を頂いております。いつも感謝です…！

朝活

カーテンを開いたら
首をぐるぐる
肩をぐりぐり
足を一歩踏み出し
ぐいっと伸ばす
肋骨も腰も伸ばし
ぐいっと前屈

仕上げは深呼吸
吸って吸って
肺を広げて
ふーっと吐いて
腕まくり

ピッチカート

くすり指で
13本の弦を
くすぐるように

ピッチカート
ピッチカート

弦は
くすぐったくて
くすくす歌う
ぽろぽろ笑う

歌って

笑って

ずっと

ずっと

詩の一滴

重い雨雲から
一雫の雨を迎える日は

心よ
切り抜けよ

厚い雲を
成層圏も

人工衛星しずくと合言葉

浮かぶ地球は一雫
放つ言葉も一雫

幸水確率

上手に水が飲めないほど
衰弱していた小さな君
小皿から水をこぼして
床に水溜まりを作った

名付けるなら、これは幸水

私と君が
この幸水に映りこむ
その確率は限りなく低かったはず

名付けるなら、それは幸水

君の名前は、どうしようか

輪

輪の外で

私は無口
私は口下手

決め込んで、おろおろしていて
試すことを、避けていて

やっと飛び込んだ
輪の中で

私やっぱり口下手
ドキドキバクバク

でも

楽しい話したい喋りたい

本音を見つけた
おしゃべりな鼓動
やっと聞こえた

ロンゴロンゴ（オリジナルお題）

復活の孤島、イースター島
その島で
復活しなかったもの
ロンゴロンゴ
木片に刻まれた
古の文字
未来に届かなかった
古い手紙

ラパ・ヌイ
パスクア
テ・ピト・オ・ヘヌア
マタ・キ・テ・ランギ
島の名前がどれだけ増えても
ロンゴロンゴはロンゴロンゴ
刻まれたまま、変わらない
ロンゴロンゴはロンゴロンゴ
君に届くまで、待っている