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好きなCP8割逆カプの話

百合のCPは響きだけでその内容は逆だったり正規だったりするのだが、BLはそうはいかない。
左右の固定が本当に大事なのだ。
私は小学6年生から成人して今に至るまでの生粋の腐属性なのだが、最初と今と比べると相当感覚が違ってきていることに最近気が付いたのだ。

率直に言う、私の好きなCPは殆ど逆だ。
主人公は攻めだし、年上長身が受けだと思う。
色気のあるお兄さんは右でも左でもどちらでも美味しい。
俗世に染まらず、何処か浮世離れしたようなお兄さんは受けになるのだ。
その人に憧れ、振り回され、何処か不憫かつ遊ばれているような年下、低身長は攻めになる。
「ショタおに」という言い方が正しいのだろう。
けれど世間は無常に逆なのだ。

とあるキャラクターがあるとしよう。これは事実上存在するキャラを少し弄ったものだ。

努力家で平凡、でも何処かきらりを光る時折鋭い気味の主人公、低身長のA君がいた。
一方、天才かつ何もしなくても大丈夫、だらだらと過ごすけどやはり鋭さは誰よりもある高身長B君がいた。

問題です。この2人でカップリングを作ってください。

以下は素材です。
①A君は時々奥手な部分がある。
②A君は時々鋭いひらめきに近い判断が出来る。
③A君は前向きである。
④B君はA君を一目置いている。
⑤B君はA君を面白い人間の1人だと感じている。
⑥B君にはその天才故に重い過去が存在し、人と接することが苦手であるため、正直に言ってしまう節がある。

大体こういうキャラクターを提示すると皆言うのは「B×A」のカップリングだ。
しかし私の場合は「A×B」なのだ。

そもそもA君奥手であり誰かに抱きしめられたりすると恐らく「はわわ」といった感じになるのは目に見えている。
その時点で攻めだ。何を言っているかは分からないと思うのだが恥じらう攻めは大好きだ。
A君は前向きで、俯き勝ちのB君の手を引っ張ってくれそうだ。
B君は最初、面白いだけの人間だったのがA君と関わって恋心に変わるがその心境の変化に過去と照らし合わせて「この気持ちは?」と戸惑うであろうが
その気持ちを優しく包み込んで抱きしめてくれるのがA君だ。
A君はB君を理解しようとして受け入れてくれる。
B君もA君を通じて次第に人と関わろうとし、B君もB君なりに不器用な愛で
A君を抱きしめたりしてくれるのだろう。
時々ちらつく重い過去に頭を悩ませている時はA君が優しく傍にいてくれる。
太陽と月のCPとはよく言うが、まさしくそれに近い。
凡そ、王道と言われるCPとは真逆なのはこういうところだ。
基本はA君に対して訳が分からないが気になるからちょっかい出そう、という感覚が徐々に好きになって行って次第にエスカレートして言って独占欲が増していって、とか言うイメージだ。違うかもしれない。
王道のCPは「小さくてかわいいのは受け!」というものだ。
昨今では受け入れられつつあるが、過去の商業誌もほとんどカワイイちびっこは受けという風潮があった。
「ショタおにを商業誌で」なんていうと向こうの方から「そんなの売れない」と断られた時期があったらしい。とても悲しい。
2年前くらいにやっていた某ショタ魔王×転生お兄さんの作品は本当によかったし逆でも美味いかなとは思ったがあれはあれで本当によかった。

如何せん私が好きなキャラが大体逆なので最近はスケベなもの以外は逆でも全然見られるようになった。脳内変換をすれば余裕である。作家さんには大変申し訳ないが。
最近私が見た興味の持ったCPはなんと24件しかなく、逆のCPは600件あった。
凄かった。本当にないんだな、マイナーにもほどがあると思った。
まさか6倍の数値を叩き返してくるとは思わず、天井まで飛び上がるかと思った。
逆にその作品はほぼ主人公受けが大多数を占めているため期待がほぼできないのは分かっていたので悲しみながら受け入れるしかない。
これが逆カプ勢の辛いところだ。
1年前くらいに知り合いが「ねこさんこの作品面白いよ」とブロマンスを勧めてきた。
理由は「絶対ねこさん逆カプだろうから」って言われたので喧嘩を売っているのかと思われてその作品から手を引いた。
そうやって逆カプ勢をいじるのはやめろ、こちらは死活問題だぞ。

「〇〇攻めはちょっと」と言われる。
まあ至極当然のことだ。
その人が好きなキャラが大体右に回ることが多いので好きなキャラが攻めだとかなり警戒というか、難色を示すのも無理はない。
一方で私はここもちょっと違っていて、好きなキャラは攻めに回りやすい。
何故だかわからないが、攻めに回るキャラの方が好きになっている事が多い。
可愛らしい子が好きというよりは頑張るその子を応援したくなるという気持ちが近いのだろう。
あと、攻めになるカワイイ子はかっこよくもなる。
当然受けの方が基本的にかっこいいことになることが多いのだが、攻めがふと見せる攻め顔というか、可愛くて頬が緩けている攻めが突然きりっとしてかっこよくなり受けを助けるというシーン。
いわゆるギャップだ。
そう言うシーンが大好物なので可愛い攻めが好きなのもあるかもしれない。

だが時折世界のバグか、と思う時がある。
そう、それが王道CPだった時の話だ。
私はプレイしていないのだが、某ソシャゲのキャラの2人が好きになったことがある。
やると絶対とんでもないことになるのでやらないだけだ。
私がそのCPを見た時に「可愛いなあこれもマイナーなんだろうか」と思ったがどうやら王道という事でひっくり返った。
余りにも供給がありすぎて「これは何かの間違いではないだろうか」と焦った。
他のCPでもあったのだが、10年以上前の作品で好きになったキャラを見て、こっちが攻めで受けだろうと思ってみたらまさにその通りで供給を味わいつくした物だ。
楽しいが増えるとはこういう事かと身をもって知った時でもある。

今では私の趣味に理解のある友人としかそういった話をしない。
友人は私の趣味趣向を全てわかっている、というか把握されているので別の方面でもアプローチをかけている。
だがほとんど友人のCPとは別のCPが好きになるがケンカもしない。お互いを受け入れているいい関係性を築けている。
私の趣向にあった作品や作家を教えてくれるので大変ありがたい。
私は逆カプだが地雷という地雷はないので、友人の好きなCPも好きだ。
ただ自カプの方が強めではある。

逆カプの悲しいところは、王道と比べて全くない事である。
だが、もし逆カプが好きになったとしても諦めないでほしい。
絶対にそのカップリングが好きな人がいるのだから、胸を張ってほしい。
本当に。少ないからと言って諦めないでほしい。頼む。



最近私が気になったCPは0だった。
余りにも悲しかった。


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